正面とは?
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正面フライスのボディに関しては、ハイレーキ化、汎用正面フライスのコーナ角45°化、などの傾向がある。ハイレーキ化は、工具のすくい角を大きくし切削抵抗を低減する効果がある。 正面フライスに使用されるスローアウェイチップのうち50%近くがサーメットと推定される。被削材との親和性が低く仕上げ面が良好で、コーティングに比べ価格的にも有利である。ただし、一般的に、コーティング材種はサーメットより高速切削に耐え、耐欠損性に優れているので、切削量の多い鋼加工や鋳鉄、ステンレス鋼ではサーメットよりコーティング材種の方が有効である。 すくい角の大きな正面フライスが開発された背景には、工作機械の性能向上、切れ味の良い工具への要望、被削材の難削化、およびスローアウェイチップ材料の性能向上がある。ただし、すくい角を大きくするとスローアウェイチップの外周逃げ角が大きくなり、また、先端部の刃物角が小さくなって刃先強度が低下する。外周逃げ角が大きくなるとチップの底面積が小さくなって安定性も低下する。そのため、刃先先端部の補強策として、図1に示す2段すくい角付きチップが用意されている。図2に、2段すくい角付きチップの耐欠損性に対する効果を示す。2段すくい角付きチップは、さらい刃部分にのみ2段のすくい面を持つため、切削を担当する外周側のいわゆる主切れ刃の切削抵抗にほとんど影響を及ぼさず、切れ味の良さを保つことが出来る。 出典:「正面フライスの技術動向と効果的な使い方」、「ツールエンジニア 34巻 4号」、(1993年9月)、穂積豊著、大河出版発行、87頁 図1 2段すくい角付きチップ(チップコーナ部分拡大) 出典:「正面フライスの技術動向と効果的な使い方」、「ツールエンジニア 34巻 4号」、(1993年9月)、穂積豊著、大河出版発行、88頁 図2 切れ刃の欠損寿命 実験に使用した3種の刃形特性の異なる正面フライスの切れ刃形状の諸元を図1に、その表示記号の説明を図2に示す。切れ刃の角度のうちで、切削性能に最も大きく影響するのは、真のすくい角Tである。3種類の正面フライスの真のすくい角は、スーパーダイヤミルSE445形で、+13°、P425形で、+5°、そして、BN425形で、-7°である。 SCM440鋼をスーパーダイヤミルSE445形とP425形の正面フライスを使用し、各種切削速度で切削したときの工具摩耗進行図ならびにV-T線図を図2に示す。 スーパーダイヤミルSE445形は、大きなすくい角を採用するとともに、鋭利な切れ刃稜を確保することと、耐久性を実現することを設計思想に盛り込んで開発された正面フライスである。切削データにおいて、スーパーダイヤミルSE445形が、切れ刃の逃げ面摩耗や、すくい面摩耗が生じにくく、切れ刃の信頼性にも優れた結果を示している。 正面フライス加工では、切削工具の切れ刃の信頼性が強く要求される。そして、正面フライスは、不可避的に断続切削を行う切削工具であるので、切れ刃強度が優れていなければ、信頼性の高い円滑な切削加工を実現することは難しい。 出典:「切削加工の最先端技術」、(1992年)、狩野勝吉著、工業調査会発行、286頁、表11.1 実験に使用した正面フライスの刃形諸元 出典:「切削加工の最先端技術」、(1992年)、狩野勝吉著、工業調査会発行、290頁、図11.10 正面フライスの刃形諸元の表示例 出典:「切削加工の最先端技術」、(1992年)、狩野勝吉著、工業調査会発行、290頁、図11.14 正面フライスの刃形と工具摩耗進行およびV-T線図 正面フライスは一般的に多刃であり、工具刃先の突出量のばらつきが仕上げ面にも影響し、特に正面刃振れが仕上げ面精度に作用する。 仕上げ面を形成する切れ刃を、副切れ刃またはさらい刃といい、図1のように副切れ刃には直刃とR刃がある。直刃の場合は、完全にフラットに設定できればきわめて良好な仕上げ面が得られるが、実際にはディッシュ角を幾分ポジ(+)側に付けている場合が多い。 ディッシュ角がネガ(−)になると背分力が大きくなり、びびりなどが発生し、仕上げ面精度に影響するためである。 R刃は、大きなもので曲率半径400mmを超える円弧を付けたチップもあり、加工精度上、ディッシュ角に影響されず安定した仕上げ面を出すのに有効である。 特に、副切れ刃幅を工具1回転当たりの送りの1.5倍程度にした切れ刃を、一般の刃より0.05〜0.1mm程度突出させ、一般の刃で切削した加工面をさらうことにより、仕上げ面を向上させる切れ刃をさらい刃という。R刃副切れ刃と直刃副切れ刃による仕上げ面の比較を図2に示す。アルミ加工でPCD、鋳鉄加工でcBNをさらい刃に用いる場合も多い。 出典:「精密加工実用便覧」、(2000年)、森脇俊道、帯川利之著、日刊工業新聞社出版発行、122頁 図2.4.15 副切れ刃の種類 出典:「精密加工実用便覧」、(2000年)、森脇俊道、帯川利之著、日刊工業新聞社出版発行、123頁 図2.4.16 R刃副切れ刃と直刃副切れ刃による仕上げ面比較 「精密加工実用便覧」、(2000年)、森脇俊道、帯川利之著、日刊工業新聞社出版発行、122頁〜123頁 本セラミックスチップ付き正面フライス工具は鋳鉄部品の平面加工を目標とし、図1に示すとおり、軸方向と半方向にすくい角が負角なダブルネガティブな刃先とした。1刃当りの送りを0.18〜0.25mmに抑え、高速切削(例えばFC25で500m/min)で高能率な送り速度(2,000〜2,800mm/min)の粗加工(切込み4mm以下)を実用化している。 上記は従来から使用されてきた炭化物(TiCなど)を添加したアルミナセラミックス工具による場合であるが、最近は窒化けい素系、炭化物系、ならびにSiCウィスカー繊維強化型のセラミックス工具が実用され、鋳鉄系材料の正面フライスの高速・高寿命化に貢献している。 他方、各種鋼材の高能率粗加工に適したスローアウェイ形SWC正面フライスがある。SWC(Silver White Chip)切削法は、切れ刃を2段すくい角となるようにホーニングし、一次すくい面に積極的に生成させた構成刃先を実質的な切れ刃として粗加工を行う方法である。構成刃先の上面は大きな正のすくい角を持つ2次すくい面に滑らかに連続しており、このすくい面が切屑を生成するため、比切削抵抗が小さく通常刃先に比して20〜30%減少する。図2に示す設計例のカッタは、低炭素鋼から高マンガン鋼に至る各種鋼材に対し推奨値のような高能率加工が行える。 出典:「高能率・高精度切削工具へのキーテクノロジー」、「機械と工具 33巻 4号」、(1989年4月)、星鐵太郎著、工業調査会発行、20頁 写真9 セラミックチップ正面フライス<OSG-Walter F2010形、直径100mm、7枚刃(オーエスジー)> 出典:「高能率・高精度切削工具へのキーテクノロジー」、「機械と工具 33巻 4号」、(1989年4月)、星鐵太郎著、工業調査会発行、20頁 表1 SWC正面フライスの設計例(各鋼種対応形)と推奨切削条件 (1)ロケータとシートで位置決めしたチップを二つのねじ式押え金で固定する方式(図1)。汎用・難切削材用に使われるフライスに適用されている。 (2)チップをねじで締め付け固定したユニットを二つのスクリューでクランプし位置決め駒でアジャストする方式(図2)。非鉄金属の高速仕上げ用フライスに使用されている。 チップには底面に円筒ボスがあり、カッタのポケット面の位置決め穴に挿入される。切削力はクランプスクリューではなく、カッタで受けることができる。ポケットに設けられたボールピンとチップ側面にある8箇所の凹みを利用して位置決めが行われる。スクリューを緩めチップを回転するだけでチップの新しいコーナーに変えることができる。 高速切削の導入が本格化する中で、切削工具の高速対応への設計技術が大きく進歩した。そしてcBN焼結体やダイヤモンド焼結体の工具を使用したアルミニウム合金や鋳鉄の高速、高能率切削に関して、正面フライスの設計技術が大きく進歩した。cBN焼結体を使用した鋳鉄切削用の高速対応正面フライスについて、スローアウェイチップのクランプ機構を図1に示す。 高速回転時に遠心力が作用すると、スローアウェイチップのクランプ力がいっそう強固になる逆くさび機構が採用されている。切れ刃のセット振れ調整機構や、ダイナミックバランス調整機構が設けられているのも特徴である。 cBN焼結体を使用してねずみ鋳鉄を切削する場合は、切削速度を3,000〜7,000m/mimの超高速にすることができる。 出典:「データでみる次世代の切削加工技術」、(2000年)、狩野勝吉著、日刊工業新聞社発行、338頁、図13.19 「データでみる次世代の切削加工技術」、(2000年)、狩野勝吉著、日刊工業新聞社発行、336頁〜338頁 高速切削の導入が本格化する中で、切削工具の高速対応への設計技術が大きく進歩した。そして炭素鋼、合金鋼、鋳鉄といった一般材の高速、高能率切削に関して、正面フライスの高速仕様設計が行われるようになった。代表例として、「OCTACUT形」の商品名の正面フライスがあるが、これには図1のようなクランプ構造が用いられている。即ち、スローアウェイチップと切削工具本体の着座部の中心部に、丸形状の凹凸キーを設けて嵌合させ、高速回転時に大きな遠心力が作用しても、スローアウェイチップが外周方向に移動するのをこの凹凸キーによって防止している。この方式のクランプ機構を採用すると、切削工具の本体破損回転数までスローアウェイチップの飛散は生じない。 出典:「データでみる次世代の切削加工技術」、(2000年)、狩野勝吉著、日刊工業新聞社発行、337頁、図13.18 OCTACUT形のクランプ構造 「データでみる次世代の切削加工技術」、(2000年)、狩野勝吉著、日刊工業新聞社発行、336頁〜337頁 ブレーカ付きカッタ用チップ(MJ形チップ)は従来品と比較して、そのポジすくい面の効果により切削抵抗が約20%低減されている。そのため切削中の振動が従来品より小さくなった(図2参照)。 切削中の振動が小さいことによりチッピングの発生がなく、5.4m加工後も平常摩耗部の摩耗量は小さい。また、チップの状況から50m(切削時間90min)以上の加工が可能であった。 コーナ各0°のカッタでは、切屑のカール径が大きく、巻き付き、巻き込みが生じやすいことが従来より問題であった。切屑処理については、短く分断することにこだわりすぎると、却って切削抵抗を上げる結果となるので、充分な配慮が必要であった。MJ形チップを使用することによりこの問題が解決出来た。 MJ形チップを使用することにより、(1)切削中の振動が従来品より小さい、(2)6PASS=切削長5.4m加工後もチッピングがなく、摩耗もほとんどない、(3)切屑はカール径が小さくコンパクトで、被削材への巻き付き、巻き込みはなく、すべて一定方向に排出された、との好結果を得た。 出典:「ブレーカ付きカッタ用チップ(MJ形)によるフライス加工」、「加工技術データファイル 加工事例 No.2886」、(1996年3月)、(財)機械振興協会技術研究所発行、1/2頁 図2 工作物把持法と使用工具配置・加工順序 出典:「ブレーカ付きカッタ用チップ(MJ形)によるフライス加工」、「加工技術データファイル 加工事例 No.2886」、(1996年3月)、(財)機械振興協会技術研究所発行、2/2頁 図3 切削抵抗の比較 「加工技術データファイル 加工事例 No.2886」、(1996年3月)、(財)機械振興協会技術研究所発行、1/2頁〜2/2頁 ステンレス加工において工具寿命の短さが問題となることが多い。特殊形状のチップブレーカとコーティング工具の組み合わせで工具寿命を延長させることが出来る。特殊形状(3段ブレーカ)のチップブレーカ付きチップSEKR1203チップと炭窒化物コーティングの組み合わせにより寿命延長が図れた。 一般的に、びびりを抑えるためには切れ味の良いチップを選択することが重要である。びびりが発生すると仕上げ面の悪化やチップの異常欠損を引き起こす事がある。当例の場合、SEKRチップは、ラジアル方向はチップブレーカによりポジレーキ、またアキシャル方向は3段ブレーカにする事で切断力が分散されびびりの発生を防ぐ事ができる。さらに、3段ブレーカは切屑処理の改善効果も得る事が出来た。また、製品に要求される精度および品質も充分満足出来るものであった。 なお、SEKRチップの特性は、切込み2mm以上、送り0.2mm/1刃以上の条件が必要である、さらに、SUS304の加工硬化層を避ける為にも0.2mm/1刃の送りが必要である。 出典:「チップブレーカ付フライスチップSEKRによるステンレス加工例」、「加工技術データファイル 加工事例 No.1957」、(1993年3月)、(財)機械振興協会技術研究所発行、1/1頁 表1 使用工具と切削条件 出典:「チップブレーカ付フライスチップSEKRによるステンレス加工例」、「加工技術データファイル 加工事例 No.1957」、(1993年3月)、(財)機械振興協会技術研究所発行、1/1頁 表1付図 使用工具の形状・寸法 詳細 「加工技術データファイル 加工事例 No.1957」、(1993年3月)、(財)機械振興協会技術研究所発行、1/1頁 TiC-TiN基サーメットで正面フライス加工したときのV-T線図を図1に示す。完全ドライ切削と通常の湿式切削について、切削速度を展開しながら実験を繰返し、工具寿命比較を行っている。データ中白丸印は正常摩耗で工具寿命に達した切れ刃、黒丸印は熱疲労クラックによるチッピングや欠損といった異常損傷で、工具寿命に達した切れ刃である。 熱疲労クラックによる異常損傷で、工具寿命に達した切れ刃は、乾式切削ではわずか一例のみに対し、切削油使用の場合、湿式切削ではすべての切れ刃が異常損傷で工具寿命に達している。そして湿式正面フライス切削では、工具寿命長さも著しく短くなっていることがわかる。 旋削加工の連続切削でも、熱衝撃による切れ刃破壊が容易に起こりやすい。ドライ切削の条件で加工する必要がある。 図1 TiC-TiN基サーメットによる正面フライス切加工における切削油剤の有無(湿式切削、乾式切削)とV-T線図 出典:「データでみる次世代の切削加工技術」、(2000年)、狩野勝吉著、日刊工業新聞社発行、243頁、図10.9 「新「データでみる次世代の切削加工技術」、(2000年)、狩野勝吉著、日刊工業新聞社発行、242頁〜243頁 正面フライス加工において、各種潤滑条件でS55C鋼を切削したときの工具摩耗量を図1、図2に示す。図1は超硬合金M20で切削した場合の副切れ刃部の逃げ面摩耗幅を示したものであり、ミスト(超微細粒オイルミスト)切削とドライ切削の潤滑条件が比較されている。図2はTiC-TiN基サーメットで切削した場合の副切れ刃部の逃げ面摩耗幅を示したものであり、ミスト(超微細粒オイルミスト)切削、エアブロー切削、ドライ切削の潤滑条件が比較されている。いずれの場合もミスト(超微細粒オイルミスト)切削の潤滑条件の場合が工具摩耗量が小さい。 正面フライス加工などの転削加工には切削油剤の適用は避けるべきである。とくに冷却機能の高い水溶性切削油剤を適用すると、熱衝撃によるサーマルクラックが発生して、工具寿命と切れ刃の信頼性も低下する。こうした加工形態にミスト切削法を採用すると、切れ刃に熱衝撃を与えないので、工具寿命と切れ刃の信頼性の面で非常に優れる結果が得られる。 図1 超硬合金M20による炭素鋼S55Cの正面フライス加工におけるドライ切削とミスト切削の副切れ刃部の工具磨耗進行の比較 出典:「データでみる次世代の切削加工技術」、(2000年)、狩野勝吉著、日刊工業新聞社発行、238頁、図10.7 超硬合金M20による炭素鋼S55Cの正面フライス切削におけるドライ切削とミスト切削の副切れ刃部の工具磨耗進行の比較 図2 TiC-TiN基サーメットNX2525による炭素鋼S55Cの正面フライス加工におけるドライ切削とミスト切削の副切れ刃部の工具摩耗進行の比較 出典:「データでみる次世代の切削加工技術」、(2000年)、狩野勝吉著、日刊工業新聞社発行、238頁、図10.8 TiC-TiN基サーメットNX2525による炭素鋼S55Cの正面フライス切削におけるドライ切削とミスト切削の副切れ刃部の工具摩耗進行の比較 「データでみる次世代の切削加工技術」、(2000年)、狩野勝吉著、日刊工業新聞社発行、228頁〜239頁 |
[ 281] 正面フライス
[引用サイト] http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/hyoujun_gijutsu/cutting_tool/ct_2_1_2.html
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概要: 多くの研究では、ビデオ対話において対話相手の正面顔を見ながら対話することが望ましいとする暗黙の仮定があるように見える。本報告では、この仮定について、実験を通して検討する。 従来のテレビ電話・ビデオ対話システムにおいて、視線問題は大きな話題のひとつであり、多くの研究が行われている[1]-[11]。それは、対話において視線は、話しかける相手を同定したり、相手の話に耳を傾けていることを示したり、話者交代のきっかけを作るなどの機能を果たしているためである。 それら研究の多くは、対話相手の正面顔を見ながら対話することが望ましいとする暗黙の仮定があるように見える。本報告では、この仮定について、実験を通して検討する。 対面対話では、相手を見れば、自分の正面顔が相手の目に映る。つまり「対話相手の正面顔を見る」ということは、「対話相手が自分を見ている」ということを意味する。そのため、「対話相手が自分に注意を向けている」と感じる。逆に、対話相手が「自分の隣の人や事物を見る」と、「対話相手の左右に視線のずれた斜め横顔を見る」ことになる。つまり、「対話相手の正面顔でない顔を見る」ということは、「対話相手が自分以外を見ている」ということを意味する。そのため、「対話相手が自分以外の事物に注意を向けている」と感じる。さらに、その注意を向けている対象事物が何であるかも一般に直ぐにわかる。 対面対話において、この感じ方はほぼ正しく、対話者双方が理解して対話が進められる。対話者が意識するしないに係わらず、対話者は対話相手がこの感じ方をすることを前提に行動している。例えば、対話相手の話を聞いている最中に、時計をチラッと見るという行為は、話し手に話題の終結を促したり、話者交代を促したりする効果を発揮している。 しかしビデオ対話では、対話相手がモニタに映る対話者を見る限り、対話者の目に対話相手の正面顔が映ることはない。実際は、対話相手がモニタ上の自分を見ていても、自分に注意を向けているとは感じられない。代わりに、「相手の視線の先にある何だかわからないモノに注意を向けている」と感じる。 そのため多くの研究では、少なくとも対話相手がモニタ上の自分を見たときには、対面対話と同じよう「正面顔」が、そうでない時には「正面顔以外」が対話者に伝わるように、いろいろな工夫をしてきている。 例えば、ハーフミラーを用いてアイコンタクトを確保するシステムがある。これは、モニタの映像はハーフミラーで反射したものを見て対話し、利用者の顔画像は、ハーフミラーの背後のカメラにより撮影される。広明らのミーティングシアタ[2]では、2台のモニタと2台のカメラ、ハーフミラーの使用により、3者間のアイコンタクトを実現している。利用者が一方のモニタ上の対話相手見る場合、見ているモニタ側のカメラには正面顔が、そうでない方のカメラには横顔が撮影される。岡田らのMAJIC [4] では、特殊なスクリーンを使用し、相手の映像をプロジェクタで投影しつつ、スクリーン背後に設置してあるカメラにより利用者の正面顔を撮影する。 動画像でなく静止画を使うことにより、視線情報を再現するアプローチもある。Nakanishi の FreeWalk [6]では、対話者の正面顔の写真をアバタとして仮想空間を移動しながら会話できるシステムである。顔写真を回転させることにより、視線の効果を対話に有効利用している。またBrowserMAJIC [4] では、予め数種類の横顔の写真を用意しておき、対話の進行に従いそれらを切り替えて表示することで、仮想空間の対話に視線を有効利用している。GAZE [8] は、アイトラックを用い対話者の視線をシステムが読み取り、それに従って仮想空間内に表示された対話者の写真を回転させることで、視線情報を有効利用している。さらに、Vertegaalは、写真を使う代わりにCG画像の視線を対話者の視線の代用としたFREDシステム[11]を作り、複数地点を結んだビデオ対話に視線を有効利用する研究を行っている。これらの研究では、表示される顔画像を加工することで、話者同定や特定の人への視線を実現している。 これらはいずれも、利用者は対話相手が自分と話す場合、「正面顔でアイコンタクトを取ることを望む」という事を暗黙に仮定していると言える。 ビデオ対話において正面顔が必要不可欠であるかどうかを調べるために、図2のような対話環境で実験を行った。被験者は10歳代から50歳代までの男女15名(内女性5名)である。 表示方法として、対話相手だけの場合(ビデオ対話条件V)、画面左側に自己像の鏡映像を追加表示する場合(マルチウインドウ条件M)、さらに背景を同一にする場合(ハイパーミラー[7]条件H)の3種類を用意した。実験者の視線は、カメラ目線の場合と、画面上の被験者を見る目線の場合の2条件とした。 体験用と実験用の2種類のビデオ対話システムを用意した。体験用のビデオ対話システムは、20型の液晶テレビとその上部に配置した小型カメラにより構成した。 実験用のビデオ対話システムは図2のように、実験室前方に大型スクリーンとカメラを配置し、そこにプロジェクタにより床からの高さ90cm、横120cm、縦90cm、の領域に表示した。カメラおよびスクリーンの精度はNTSCのテレビ信号レベルである。実験者の映像と被験者の映像をクロマキー合成して表示画面を作る関係から、実験室後方は壁一面にブルーのカーテンを配置し、カーテンを調整することにより、設定した合成画面を得た(図3)。クロマキー合成された映像は、プロジェクタにより左右反転してスクリーンに投影した。また、被験者の撮影位置には高さ調節できる回転椅子を配置した。 実験者側にも被験者と同じ仕様のスクリーンとカメラを配置した。ただしカメラは、被験者側ではスクリーン右に配置したのに対し、実験者側ではスクリーン左に配置した。これは、斜め顔になった場合「被験者側を向いた斜め顔」が映るようにするためである。さらに、正面顔(カメラ目線)での対話条件のために、カメラ下に20インチの液晶テレビを配置し、そこに被験者の映像を表示した。すなわち実験者は、スクリーン上の被験者を見て対話する場合と液晶テレビを見て対話することにより、視線条件を制御した。なお、体験用のビデオ対話システムのときは、この液晶テレビを使って対話した。 ビデオ対話システムを経験した被験者が少ないことを考慮して、はじめにカメラと液晶テレビにより構成した体験用のビデオ対話システムを使って、実験者との対話を5分程体験する。 その後、被験者は、実験室後方のブルーのカーテン前に設置してある回転椅子に座り、実験者と同じ目線になるように椅子の高さを調整する。 スクリーン上には6通り(3種類の表示方法×2種類の実験者の視線)を、予め設定した順序に従い変更しながら表示する。各条件毎に1−2分程度の対話し、その対話条件に対する「話しやすさ」と「対話相手と一緒にいる感じ」を、初めに体験した従来のビデオ対話システムと比較して、「非常に増加した」、「増加した」、「少し増加した」、「変化なし」、「少し減少した」、「減少した」、「非常に減少した」の7段階で評価する。さらに、対話環境としての自然さ、総合的に評価したときの好き嫌いを、−3から+3までの7段階で評価する。 たとえばある条件で被験者が、はじめのビデオ対話システムよりは画面上の相手と一緒にいる感じはするが、自分の姿を見て話すことに拒絶反応を示した場合、一緒にいる感じの評価は高いが、他の項目は低い評価値をとることになる。 実験結果を図4に示す。なおこれは、「話しやすさ」と「対話相手と一緒にいる感じ」の7段階評価を、「非常に増加した」を+3、「非常に減少した」を−3に数値化して、「対話環境としての自然さ」、「総合的に評価したときの好き嫌い」と共に統計処理を行ったものである。 対話相手の映像だけを見て対話する従来のビデオ対話条件(VF:ビデオ対話条件・正面顔と、VP:ビデオ対話条件・斜め顔)では、4種類の評価項目いずれも、正面顔が高い評価を得ている。これは、従来の研究での仮説「ビデオ対話においては、正面顔か好まれる」事を支持する実験結果である。なお、ステューデントのt検定を行ったところ、危険率5%以下で「一緒にいる感じ」の評価値で有意差が認められた。 しかし一方、自己像を表示するマルチウインド条件MF,MPと、背景を同一にしたハイパーミラー条件HF,HPでは逆に、全ての評価項目が斜め顔の方が高い評価を得ている。ステューデントのt検定を行ったところ、危険率5%以下でハイパーミラー条件における「自然さ」の評価値で有意差が認められた。 すなわち、自己像を表示することにより、画面上の対話相手の視線に対する認識に変化があることが示唆される結果である。さらにその効果は、単純に並置したマルチスクリーン条件よりも、背景を同一にしたハイパーミラー条件のほうが強く表れている。 本実験結果は、自己像の追加により、ビデオ対話空間の認識が、実空間の模倣からビデオ対話独自の対話空間に、質的な変化を生み出したと考えられる。 画面上に対話相手しか表示されないビデオ対話条件では、正面顔でない限り、対話相手が自分に注意を向けていると感じることは無いが、マルチスクリーン条件、ハイパーミラー条件では、正面顔でなくても、画面上で対話相手と自分が向き合って話しをしている構図になると、「対話相手は自分に注意を向けている」と感じることになる。 興味深いことに、一部の被験者ではあるが、マルチスクリーン条件、ハイパーミラー条件において、実験者の視線が正面顔から斜め顔に変化した瞬間に、被験者自信の身体映像が実験者側を向くように椅子を回転させる行為が観察された。(実験計画により、正面顔の次に斜め顔の視線が配置された実験は15人中6人であった)。図3は、被験者が椅子を回転した直後の写真である。これは、被験者が対話画面を「新しい対話空間」として認識したことの傍証と考える。 実験終了後、仲間で実験に協力頂いた被験者達には、実験者側の入室も許可し、仲間同士での対話を楽しんでもらった。そこでは、ビデオ条件の時に「見えてる?」「見えてるよ」という対話が何度となく交わされた。しかし、自己像が表示されるマルチスクリーン条件やハイパーミラー条件では、そのような会話は一度も交わされていない。逆に、お互い画面を見ながら微笑んでいるだけで、全く言葉を交わさない場面も観察された。 対話相手だけが表示される従来のビデオ対話では、対話相手の姿を見るという点では対面対話に近いが、対話相手に見えている周囲のものは、自分には見えないという性質がある。このことは、たとえ対話相手の姿が見えていても、対話相手が自分と同じ空間にはいないということを感じることになる。この対話環境では、自分に注意を払っているかどうか、すなわち、正面顔であるかどうかが伝わることは対話を成立するための必要最低限の要求と言える。これが従来のビデオ対話で正面顔が必要不可欠と考えられていた論拠と言える。 対話相手が自分ではなく、別の対話者に視線を向けている状況において、対面対話においては「自分に注意を向けていない」と感じるだけではなく、「別の対話者に注意を向けている」という情報も正しく伝わる。これは、前述のミーティングシアタ[2]やMAJIC[4]をはじめ、静止画を利用したFreeWalk[6]、BrowserMAJIC[4]、GAZE[8]でも実現しており、相手の姿だけが映る従来のビデオ対話との大きな違いである。 一方、自己像が表示されるマルチウインドウ条件や背景も同一にしたハイパーミラー条件は、自己像を見るという点で、対面対話と違う。しかし画面上に、自己像と対話相手との相対位置関係が発生するため、実質的に対話相手と自分の2者の対話であっても、3者の対話と同様な認知メカニズムが機能する。すなわち対話相手の正面顔でない斜め顔を見た場合、「自分に注意を向けていない」と感じるだけではなく、「画面上に表示されているもう一人の対話者(実は自分)に注意を向けている」と感じることになる。画面上に表示されているもう一人の対話者が自分だと感じれば、斜め顔であっても、(結果的に)「自分に注意を向けている」と感じることになる。 我々の別の実験[12]によれば、今回と類似した実験環境において「誰に注意を向けていると感じるか」という質問に対し、 を得ている。すなわち、自己像が表示される条件では、画面上の自己像と実空間の自分が一体化して感じられ、対話が進行する。しかし、対話相手が正面顔の場合、実空間の自分だけに注意が向けられていると感じ、自己像と実空間の自分が分離してしまい、自己像との一体感が欠如してしまう。これが正面顔ではかえって、話しやすさや対話相手との一体感を低減させる要因になっていると考える。 さらに、背景映像も同一にすることにより、対話相手との一体感は増加し、ビデオ対話が対面対話とは異なる「新しい対話空間」として認識することを促進する[7]。なお一部の被験者から、家族や親しい友人との対話でなら良いが、初対面である実験者と同一画面の同一背景に表示されることに、否定的な感想が述べられた。 本報告では実験を通して、ビデオ対話において正面顔が必要不可欠ではないことを確認した。すなわち、ビデオ対話において、画面上に自己像を表示することにより対話相手が画面上で自己像の方を向いていれば、正面顔でなくても対話が成立することが示唆された。それはそのような映像が「自分に注意を払っている」と感じるためと考えられる。 [2] 広明敏彦、旭敏之:ミーティング・シアタ-多地点動画像通信における臨場感演出方式の提案-、情報処理学会第44回全国大会、7J-1(1992) 森川治:超鏡対話では、正面顔より斜め顔が好まれる, 日本認知科学会第19回大会論文集、260-261(2002) |
[ 282] ビデオ対話に正面顔が必要不可欠か(VR02)
[引用サイト] http://staff.aist.go.jp/morikawa.osamu/gaze02/vr02.htm
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・ や といった「ブロック要素タグ」を外してしまうと、WindowsIEで走行シーンがあらぬ位置に移動してしまう。 鉄道CGの世界には、側面画の他に正面画の世界がある。「だったら正面画も走らせてしまえ」という、それだけの話。 * 但し正面画の世界では、側面画のように色々な画像作者が参入している定番的規格があるという話は聞かない。という事で、どんな縮尺の正面画にも対応可能にしてある。 * 正面画といっても、一点消失の透視投影(パースペクティブ)なので注意! 正面図ではなく、正面から見た遠近法による絵でなければ走行シーンに違和感がある。左の見本を見てもらえばある程度は分かるが、車輪や屋根上クーラー、パンタグラフといったものを遠近法により奥まった感じで描く必要がある。 最大50編成、「向うへ行く時はテールライト点灯・戻ってくる時はヘッドライト点灯・停止時は消灯」といった画像切替も可。側面画とは異なる設定方法だが遠近法が分かっていれば簡単。 ・「上の見本とほとんど同じ駅画像(駅名が入っていないもの)」「ゲージの違う3つの線路画像」「ボタン画像」 * Netscape4では表示はされるが動作はしない(動作させる事は可能だが余りにもギクシャクしすぎて見るに耐えない。よって動作させない仕様にした)。 * ベースが拡張プログラム LA00であるため、ページのHTML構造が正しく書かれている必要があるので注意。 * 正面画作者本人が使用する事を想定しているが、万が一他人の描いた絵をウェブ上で走らせる場合は、画像作者に確認する事。 * 蒸気機関車拡張 A02SL-Expert用「カスタム関数見本集」に、名鉄 2000系/2200系の正面画像を添付している。但し、F01初期設定数値には合わない画像ではある。今のところ、配布している正面画像は F01添付とこれの計3形式のみ。 ・一点透視のパースを意識した正面画ならどんな縮尺でも可。但し異なる縮尺の絵を同時に同じシーンに設定することは出来ない。 ・「風景の消失点」と「車輛の消失点」を常に同じ位置に重なるように表示するプログラム。上の見本や添付した風景を使う場合のように真直ぐ奥へ走り去るのであれば、車輛のど真ん中を消失点に設定すればよいので簡単。ど真ん中からずらせば凝ったシーンになるが、その分、描画も難しくなる。 ・上の見本も添付車輛も、1px=約 2.5cmという、側面画TK車輛の4倍(面積比16倍)の大きさになっている。表示の最低単位が1pxであるため、元の画像が小さいと動きのギクシャク感が目立つ。それを目立たせないため、大きく描いただけ。 ・実は 2001年 5月(電車走行キットがこの世に生まれた翌月)には開発に着手していた。その後、だらだらと開発を続けたが、2002年に入って「こんなアホなプログラムを使う人はいないだろうなぁ」と思ってボツ。 ・上の見本用も添付の画像も 2001年に描いたものを流用。縮尺がアバウトなのは以前に描いた画像だから。今描くとしたら、もっと正確に描くはず。 ・作り直したプログラムは、LA00がベース。更にA07系の駅停車プログラムを組込み、計算上、仮想の列車を走行させている。その列車がどう見えるかを正面画用に計算して画像の位置と大きさを変えているのだ。 |
[ 283] Opaku's Train Kit:正面画走行キット(F01走行見本付)
[引用サイト] http://www.mars.dti.ne.jp/opaku/zigzag/railway/omakeFace.html
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このおそれを解消するために独自研究は載せないを確認した上で、ある情報の根拠だけではなく、解釈、評価、分析、総合の根拠となる出典を示してください。 デンマークの学者ユリウス・ランゲが、1899年に著書『造形芸術における人間の形態』のなかで「正面性の法則」を提示しており、この頃から「正面性」という発想が広まりはじめたものと思われる。「正面性の法則」とは、古代彫刻(神を含む人体像)が、彫刻の前に立った者に対し「正面から向き合う」ように左右対称に彫られているとするものであり、彫刻を見る側にとっては、彫像を正面(前。顔[2]のある側。)から観ると(正面観)左右対称に見え、正面から向き合うという感覚を得ることができるということになる。 同様の発想で、神殿などに左右対称というデザインが取り入れられていることがある。例えば直方体の建築物があれば左右対称だが、この場合は「左右対称の軸(厳密には対称面)が2つある」ことになる。「正面をはっきりさせるための左右対称」なのに、正面が2つも4つもあるということになる。 一色に塗られた球体をどこから見ても、光源の方向その他を無視した場合には、人間の目には同じ立体に見える。しかし、例えば人間の場合、人体全体および頭部には「前後」があり、頭部の「前」が顔となっている。他者の目は人間の顔の向きと胴体の向きを判定し、その人間がこちらを向いているか背を向けているか、どの方向を向いているかを判定することになる。 通常見る者に顔を向けているとき、その人物(動物)がこちら(見る者)を向いていると言う。高等動物や花卉のある植物などを除く物体の場合、顔に相当するものが「正面」であるが、「正面」が一意的[3]に決まる基準が、一般の物体では備わっていない場合が多い。そのために、見る者に向ける面を明確・一義的にする性質を正面性と呼び、現代日本では主に建築関係で、この意味で使用されることが多い。 一方、写真などで立体がこちらに向けている面が見る側に対し「平行である」かどうか(見る側の視線に対し直角かどうか)を「正面性」と呼ぶ場合がある。この場合「上下方向(左右方向)の正面性」という概念[4]が生じる。 さらに、建築物の場合「正面」が「顔」に相当する。建築物が「外に顔を見せる」ことで「外から閉ざされていない」「外部とつながりを持とうとする」ということを「正面性(がある)」と呼ぶことがある。絵画でも同様の認識が生じる場合がある。(後述) 建築物の場合、たいていは「正面入口」とも称される「玄関」というものがある。一般の住居の場合は「玄関」以外の出入口を「勝手口」「裏口」などと称するが、オフィスビルや商業施設などの場合は「玄関」とあまり違わない間口の広さや機能を持つ入口がほかに存在する場合がある。この場合出入口に「正面入口」であることが明確な構造を採用し「玄関」が明らかに1箇所存在することを主張することが多い。 そして建築物の建つ敷地にはあるいは垣根や塀がめぐらされ、その間に配された門が「正門」(あるいは裏門その他)であるということになる。門があれば門を通った来訪者に、建築物が顔を向けて出迎えるという認識から、建築物のどの方向が「正面」であるか、玄関その他建築物の「顔」として外観をどのように設計するかが、建てるときの課題となる。 デパートの三越の場合は、「正面玄関」の両側にライオン像を配置する場合が多い。この像がある出入口が、いわばお客様を「正面からお迎えする」通路であり、たとえ幹線道路に面していなくても「正面玄関」であるということになる。 一方、京都府にある宇治特別風致地区の大規模建築物等誘導基準[5]のように、「●宇治川と道路の両方に面する場合は、両方ともに正面性を確保する。」と、建築物に2面性を要求する場合もある。 また1997年竣工の山陰合同銀行本店[6]のように「どの方向から見ても美しい建物であることを目指し、四方に正面性を持たせる」という設計思想の建築物もある。 建築物の中の居室でも、「入ってくる人に見せる面」が決まることがある。床の間、暖炉などで、「部屋の中の正面/顔」が形づくられることがあり、「正面性」も生じることになる。 仏像などの場合は「正面」が明確なので、「正面から向き合う」性質になる。 しかし、彫刻、立体オブジェその他で、建築物と同様「どの方向が正面か」「正面は一つか」ということが議論の対象になる場合がある。複数の立体物からなる作品ではそれぞれの「正面」と「全体の正面」が別のものになることもある。 いけばな(華道)の場合、見る側に向けて花を生けること、つまり正面性を、「多面性」に対して意識する場合が多いが、一般的に見る側に対し左右対称となるよう生けることは少ない。 絵画では必然的に「観る者のいる側に正面を向ける」ことになるのだが、陶器など立体に描かれた画については立体作品に従うことになる。また、屏風絵の場合、通常屏風は自立するように蝶番を利用してまっすぐには広げないので、各面の向きが1つに揃わないため、「どの方向が正面か」「正面は一つか」という議論の余地はある。だが、両面が絵となっている屏風はまれである。扇子の絵でも同じ現象はあるが、扇子自体が同一形状物の繰り返しを両側から挟みこんだ(送風または服飾)器具であるため、開き方は一定であり「表裏はあるか」「正面左右から違うように見えるか」以上の議論の余地はない。 一方、絵画での正面性は「絵に奥行きを与え」「見るものを引き込む(絵として自己完結しない)」という観点から、「描かれたものがどれだけ正面を向いているか」となる場合がある。 舞台芸術の演じられる空間には必ず舞台と観客席が生じ、演じるものが客席に入ってきたり客席からいきなり登場することはあっても例外的である。したがって、「舞台が観客(聴衆)に向ける面」というものが存在する。その場合、円形の舞台を観客が囲むことはごくまれである。さらに額縁舞台という形式が導入されると、「幕」を下ろし開けることができるようになるだけでなく、舞台の中が観客から見て絵画的になるよう意識した演出がなされるようになる。この結果、観客からの見られ方、「正面性」が、認識されるようになった。 逆に、建築物に舞台らしきスペースを設置することで、そのスペースが(特に建築物内部の場合)「正面性を与える」こともある。 ^ 現武庫川女子大学建築学科(大学院建築学専攻)岡崎教授のグループ研究から ただし「正面性」は、パーツで「空間構成」するに至らず代りに作者のほうに向けるということから、作者(未就学児)の「自己中心性」を表すとされる。 この項目「正面性」は建築・土木に関連した書きかけの項目です。加筆、訂正などをして下さる協力者を求めています(ポータル 建築/ウィキプロジェクト 建築)。 この「正面性」は、舞台芸術に関連した書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正などして下さる協力者を求めています(Portal:舞台芸術)。 |
[ 284] 正面性 - Wikipedia
[引用サイト] http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A3%E9%9D%A2%E6%80%A7
