罹患とは?

がん罹患数とは、一定の期間に、対象とする集団(大阪府がん登録では、大阪府在住者)から、新たに診断されたがんの数。多重がんは、別々に集計される。罹患率は、罹患数を分子とし、対象とする集団の人口
がんの再発・転移・浸潤ではない、新たな独立したがんが、同時性あるいは異時性に発生しうる。例えば、がんの原因となった生活習慣(たとえば喫煙など)が、別の部位のがん発生にも影響する場合(たとえば、喉頭がん治療後の肺がん)。がんの放射線治療、化学療法などが起因となって別のがんが発生する場合(たとえば、化学療法後の骨髄性白血病)。
がんは、高齢になるほど罹患率が高くなるため、人口の年齢構成が異なる集団でがんの罹患率を比較するためには、年齢構成の影響を補正しなければならない。その方法の一つとして用いられる。年齢階級別に罹患率を計算し、標準とする人口集団の重みをかけあわせて計算する。標準人口には、昭和60年日本人モデル人口がよく用いられ、がん罹患率の国際比較には、世界人口が用いられる。
0-74歳累積罹患率がよく用いられ、0歳から74歳までの年齢階級別罹患率に、その年齢階級に含まれる年数(通常は5歳階級)をかけあわせたもの。通常、人口千人で示される。0歳から74歳までに、がんに罹患する確率の近似値である。
がんと診断された時点における病巣の拡がり(進行度)、がんの診断時に実施された検査、治療をいう。特に、地域住民を対象とした進行度分布は、早期診断の普及度を知るために重要である。
大阪府がん登録では、がんと診断された時点における病巣の拡がりを、上皮内がん(がんが表層にとどまり、他臓器へ浸潤・転移する可能性のないもの)、限局(がんが原発臓器に限局しているもの)、所属リンパ節転移(原発臓器の所属リンパ節への転移を伴うが、隣接臓器への浸潤がないもの)、隣接臓器浸潤(隣接する臓器に直接浸潤しているが、遠隔転移がないもの)、遠隔転移(遠隔臓器、遠隔リンパ節などに転移・浸潤があるもの)に分類している。所属リンパ節転移と隣接臓器浸潤とをあわせて、限局、領域浸潤、遠隔転移の3群で比較する場合もある。
がんと診断されてから、一定期間(通常は5年、10年)後に生存している患者の割合。がんの医療を評価する重要な指標である。信頼の高い生存率を計測するためには、診断から5年、10年後における患者の生死を把握する予後調査が必要である。
がん患者が、がん以外の疾患で死亡する確率は、性や年齢、時代により大きく異なる。性、年齢分布、診断年が異なる集団において、がん患者の予後を比較するために、地域がん登録では、相対生存率を用いている。これは、がん患者について計測した生存率(実測生存率)を、対象者と同じ性・年齢分布をもつ日本人の期待生存確率で割ったものである。
がん患者を対象に、診療情報およびその他の情報源から、予め定めた項目について、情報を収集、整理、地区製し、それを集計、解析することにより、がん医療、がん予防、がん対策を支援、把握、評価する活動を言う。わが国では、地域がん登録、院内がん登録、および全国臓器別がん登録の3種類が行われている。
特定の地域に居住する住民に発生した全がん患者を対象とするがん登録をいう。対象地域における各種がん統計値(罹患数・率、受療状況、生存率)の整備を第1の目的とする。対がん活動の一環として、現時点でわが国では32道府県市で実施されている。
当該施設で診断・治療を受けた全がん患者を対象とするがん登録をいう。当該施設における診療支援とがん診療の機能評価を第1の目的とする。
学会・研究会が中心となって、臓器別に全国規模で実施されているがん登録をいう。登録への参加は、大学関係と主要施設に限られる。がんの臨床病理学的特徴と進行度の正確な把握に基づく適切な治療指針の確立、進行度分類のあり方などを検討するために実施される。

[ 70] 大阪府がん登録:用語集
[引用サイト]  http://www.mc.pref.osaka.jp/ocr/ocr_hcr/ocr/term.html

肥満とがん罹患リスクとの関連に関する研究結果は主に欧米から報告されてきましたが、日本を含むアジアからのデータはほとんどありませんでした。
その結果、男性では有意な関連はみられず、女性では、肥満になるほどがん罹患リスクが上昇していました(図)。また、個別のがんでは、女性で肥満と大腸がん、乳がん(閉経後)、子宮体がん、胆のうがんで有意なリスクの上昇がみられています。
こうしたデータから、肥満が女性のがん罹患のうちどれくらいの寄与をしているかを算出したところ、4.5%と計算されました。これは欧米からの報告、3.2%-8.8%の範囲内にあり、欧米と比較すると日本では肥満の有病率は少なく、その影響が少ないと思われがちでしたが、がん罹患に関しては、女性で肥満の影響は欧米と変わらないことが明らかになりました。
三府県コホートと呼ばれているもので1984年1月に、宮城県内の3町村在住の40歳以上の男女約3万3千人を対象に、生活習慣や健康状態などに関する自己記入式アンケートを配布し、3万1345人から有効回答を得ました。回答率は94%でした。
追跡調査:ベースライン調査に答えていただいた方のうち、1984年1月1日から1992年12月31日まで9年間追跡調査を実施しました。
その上で、がんの既往歴のある方、今回の研究に関連する質問への回答に不備のあった方を分析の対象から外しました。その結果、2万7539人(男性1万2485人、女性1万5054人)が調査の対象になり、うち追跡期間中に1672人(男性1004人、女性668人)ががんと診断されました。
この研究では、がん罹患に関連すると考えられている、BMI以外の関連要因の影響を考慮して結果を算出しています。具体的には、年齢、喫煙、飲酒、肉・魚・果物・緑黄色野菜・味噌汁の摂取、加入健康保険の種類、女性では、生理の有無、初潮年齢、初回出産年齢について、グループ間に偏りがないように、統計学的な処理を行いました。
肥満とがん罹患に関する研究結果は欧米から比較的多く報告されていますが、日本人のデータはほとんどありませんでした。この研究の特徴は、日本人における肥満ががん罹患リスクに与える影響を明らかにした点です。ただし、この研究では、身長、体重が自己回答でありますので、肥満の判定が幾分正確ではないかもしれません。しかしながら、肥満の方は体重を過少に申告する傾向があることがわかっていますので、実測データによるより正確な肥満判定を行えば、肥満とがん罹患リスクとの関連はより強くなることが予想されます。

[ 71] 肥満とがん罹患リスクとの関連について
[引用サイト]  http://www.pbhealth.med.tohoku.ac.jp/outline/cohoto/0501intjcancer.html



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