台本とは?
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最近は、ここ二十年来の小劇場ブームもあって、大手出版社から出版される戯曲やシナリオもずいぶん増えましたから、単行本となったものをご覧になった方もいらっしゃると思います。が、実際の製作の現場で使われている演劇台本(非売品)を手にとって見られたことがある方は少ないとおもいます。松竹大谷図書館には、松竹株式会社から松竹製作の演劇台本の大部分、他にもご協力いただける製作会社や劇団の台本が多数、寄贈され保存されています。現在は活字でよみやすくなっていますが、以前はろうびきの原紙に鉄筆で書いたり、ボールペン原紙に書いたものを摺った謄写版も多く、なかには解読?の努力を要するものもあります。 舞台で演じられることが、役名と台詞、それに演技や演出に関する指示を書いたト書きだけで表されているのですから、慣れないうちはチョット読みにくいかもしれません。が、想像力をフル活動させるにはもってこいです。演出家や俳優になったつもりで読んでみてください。でも、やはり取り付きにくい、とおっしゃるなら、まずためしに観たことのあるお芝居の台本を覗いてみてください。聞き取りにくかった台詞の確認も出来ますし・・・。 平成13年4〜5月新橋演舞場上演『新・三国志II』の台本。道具や照明、効果音の細かいきっかけが記されている。中国人俳優のための中国語台本も作られた。 お芝居の場合、同じ演目でも、再演のたびに場割りがちがったり、手直しが入ったりすることもありますので、そのたびに台本を作られることが多く、よく上演されるお芝居の台本ほどどんどん増えていきます。たとえば、歌舞伎の『青砥稿花紅彩画』(通称「白浪五人男」「弁天娘女男白浪」)は戦後歌舞伎座で24回上演されていますが、当館ではそのうち13回分の台本を保存しています。他劇場や上演年代の不明なものを含めると『青砥稿花紅彩画』の台本は実に50種類も所蔵しています。 文久3年(1863年)11月京都北側芝居の書抜(一人の俳優が演じる役の台詞だけを抜書きしたもの)。左から表紙、本文、裏表紙。これは三代目中村翫雀のもの。『仮名手本忠臣蔵』で足利直義と早野勘平、『加賀見山舊錦繪』で中老尾上を勤めている。 ※貴重書なので、閲覧なさる際には免許証や学生証、保険証など、身分証となるものいずれかをお預かりします。 これらの台本を閲覧されるのは、演劇製作にかかわる関係者や俳優さんが多いのですが、「来月見る歌舞伎座の演目の予習をしたい」とおっしゃる方や、「いつもいい気持になって聞いているけれど、さて、あの“問われて名乗るもおこがましいが・・・”の後はどう続くんだったかしら?」と、気になる台詞の確認をなさる方、初演と再演でどれだけ改訂が施されているか調べてみようという方…いろいろな目的で多くの方がごらんになっていかれます。学園祭シーズン前には、学生さんが上演の参考にと台本を片端から見ていかれることもしばしばあります。忘年会の頃に新国劇の台本を探しにおいでになる方もあります。やはり『国定忠治』の「赤城の山も今夜を限り…」とか、『月形半平太』の「春雨じゃ、濡れて行こう」などの名台詞が人気です。 左より)昭和62年6月新橋演舞場新派百年記念興行『明治一代女』。平成12年8月大阪松竹座と新橋演舞場上演『阿修羅城の瞳』。昭和52年4月新橋演舞場上演、二代目尾上松緑主演(途中より三代目河原崎権十郎が代役)『オセロー』の台本。 川村花菱脚色・演出『琵琶歌』、カーボン複写の演出台本。左の表紙は昭和7年10月明治座上演、右の本文が見えているのは昭和13年3月東京劇場上演のもの。 |
[ 68] 演劇台本
[引用サイト] http://www.kabuki-za.co.jp/info/tosyo/no5.html
