外科医とは?
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外科医の仕事は厳しいという一般的な考えがあり、そのため外科医になるのをためらう人もあると思います。外科医が内科医よりかならずしも長時間働いているわけではありませんが、外科医は手術という特別な医療を行い、また重症な術後の患者さんのめんどうをみなくてはならないためこのような厳しさが感じられるのです。 手術は外科医にとって最もその能力が発揮されるところです。教授が処方しても、卒後一年目の医者が処方しても同じ効果しかない薬と異なり、手術は術者個人個人により全く異なるものです。また手術は一つ積み重ねるごとに外科医の経験、工夫、努力によりその質が向上していくものです。これは薬を改良しようとすると、実験段階から、長い治験期間をへてやっと可能となるのと違い、次の手術からすぐ実行可能です。術者は手術が終わる度に、あそこのところは今度はこうしてやろう、あそこはこうすればよかった、と常に反省と工夫をしているものです。 自分の創意、工夫、勉強がすぐ次の手術に生かせるところが外科のよいところです。逆に、長期的なビジョンを持ちにくく、短絡的、単純な人間をつくりやすい一面はあります。 日本社会の高齢化傾向はこれからしばらく続きます。したがって癌の患者数はこれからしばらく増加します。遺伝子治療など現代科学をもってしても、(セミノーマなど一部を除いて)癌を手術以外で治癒させることができるようになるには少なくともあと100年はかかるでしょう。とくに、最近の診断技術の向上は、手術の対象となる初期段階で見つかる癌を増やし、癌全体の増加とあいまって外科医の仕事はむしろこれから増えると考えられます。 手術は患者さんの体に傷をつけるものです。手術による障害はその責任が術者にあることが明らかですから、それだけ外科医は手術に対して厳しい態度で臨むのは当然です。また手術は高度な技術ですから、それだけ習得に経験と努力を必要とし、手術書を読むだけで良い手術ができるものではありません。この厳しさは高いレベルの外科医になるには必要なものです。しかしそこで費やした努力は質の高い手術となって本人の持物となっていくのです。 このような厳しさをもった外科ですが、二外の医局は和気あいあいとして笑い声に満ちています。フレッシュをはじめ若い医局員ものびのびとしており、医局全体に若いひとの意見を大事にし、でる杭に水をやってのばすという雰囲気があります。これが二外の大切な財産だと思っています。 現在は2時間から3時間の間の手術が多く、外科医にはスーパーマンのような体力が必要なわけではありません。体育会系の人は多いが、文化系の人も多く、女性もしっかり活躍しています。手術では精神集中しているので、手術中はほとんど疲れは感じません。外科医になるのに体力面でためらう必要はありません。 二外では卒後4−5年目に帰局して研究オンリーの期間をもうけています。国際的な研究をめざしていますが、私はまず研修医にとってはしっかりした外科医になることが大事で、これが結局その後の研究に自信を与えると考えています。そこで卒後4年までの研修医の研修内容を向上し、研修医の間の不公平をなくすため関連病院の担当者を集めて研修委員会をつくり、ここで研修医の手術経験をもとに研修医の再配置をはじめいろいろな検討を行っています。幸いにして二外では豊川、トヨタ、東という研修指定病院をもち、研修医には比較的めぐまれた環境だと言えます。 研究に関しては概要のページを参照してください。教授を含めた研究プロジェクトチームにより活発に研究が進められています。成果があがれば是非外国留学にチャレンジしてください。 二外にもいろいろな人がいます。研究に向いた人も、臨床に向いた人もいます。研究、臨床の両方をするのが基本ですが、わたしは研究のみ、臨床のみするひともあってよいと思っています。これらの人も正当に評価していくつもりです。適材適所でそれぞれが自分の力を十分発揮できれば医局としてはうれしいことです。 |
[ 91] 外科医
[引用サイト] http://www.med.nagoya-cu.ac.jp/surg2.dir/contents/oldprof/surgeon.html
