作り方とは?

その間にきゅうりはガリガリした青臭い虫のエサから、シャキシャキした食感の、上物のお新香に生まれ変わります。同時に多すぎるごまと大葉もいつもなら我を通す強すぎる主張をおさめて、本来持っている旨みを汁の中に出してくれます。ごまは半摺りにすることによって、噛み締めたときに香りがたちますのでご心配なく。
ご飯の上にきゅうり・豆腐等の具材を直接乗せて、そこに汁をかけるといった食べ方が広く紹介されていますが、これはお勧めできません。
最初の一口はまだ許せます、上に乗った冷たい具と熱々めしとのコントラストと食感は確かに認めざるを得ないところも
あります。しかし、冷と熱はすぐに融合し、せっかくの冷汁は『ぬる汁』になってしまいます。それはもはや冷汁と呼べる
郷土料理の少ない宮崎で、人々に愛されている冷汁を通年食べられる郷土料理として育てたい気持ちは良く分かりま
すが、ぬるい冷汁には無理があると思わざるを得ません。日本語的にもおかしくありませんか、冷たくない冷汁って。
それでも熱いごはんのほうがいいというあなたの為に、仕方がないので?冷汁の正しい食べ方のシチュエーションを3
夏、うだるような暑さの日。一日働きへとへとになって家に帰る。口をきいてくれない娘ににきび面の生意気な息子。
夕食前、疲れた体で風呂に入り汗を流して上がったら、またぞろ汗が噴き出してくる。 珍しく娘が 「おつかれさま」
と笑顔を添えて、一杯の冷汁を運んでくれた。どうせお小遣いでもせびろうと言う魂胆だろうけど、まあ、いいか。
扇風機の風に当たりながらひんやり冷えた冷汁をかっこめば、いつの間にか汗も引き、穏やかな夕餉にちっちゃな
夏の朝、連日の熱帯夜で寝苦しい夜が続く。朝早くから遠慮なしに鳴き始めるクマゼミに浅い眠りを邪魔されて、
子供たちはもう朝食を済ませたようだ。我が家の朝食はトースト。パンを焼く匂いが重い胃を刺激する。昨夜は少し酒
冷蔵庫を覗くとゆうべの残りの冷汁。これまた残り物の冷や飯にぶっ掛けて流し込む。食べ終えてほっと一息つく間に、
「いってらっしゃい」 学校に向かう子供たちの笑顔に声をかけながら自分にも気合を入れる。 よし、今日もやるか!
夏の昼、朝から暴力的なほどの太陽の陽に照らされて、早くもバテ気味だ。昼飯はなんにしよう。今日は豚丼の
定食屋の暖簾をくぐりカウンターに腰掛けて注文をしようとした瞬間、私の後に入ってきて隣に座った若造が先に注文
おいおい、こっちが先だろ。まったく近頃の若いやつらときたらマナーのマの字も知りゃしねえ、昼間っからチャラチャラ
した格好しやがって、ズボンを上げろよズボンをよ、パンツが見えてるじゃねえかよ、まったく・・。それにここの豚骨は臭
これ、これ。私は家の外ではほとんど冷汁は頼まないが、この特別サービスのあるこの店だけは例外だった。
最近では珍しい、とても物の分かった好青年が、とてもさわやかな笑顔で、とても丁寧に私に言った。
えっ!「つまんない」ですってぇ、「わけがわかんない」・・・?「こんなのイヤだ」・・?「やっぱり、熱いごはんがいい」・・・?
ここまで書いてきて今更こんなことを言うと、ヒヤメシ派の戦士たちに粛清を受けかねないんですが、実は私・・・・・、
夏以外ならば、『つめたい冷汁に熱いめし』という組み合わせも、そう嫌いじゃないんですぅ.......。
えっ、「この日和見主義者め!」ですって? はいはいそうです、どうせ私はコウモリ館に住むバットマンです。
(話は変わりますが、家の玄関の軒先にこうもりが住み付いていてフンに困っています。殺虫剤でもまいてやろうかと
思ったんですが、奴等は保護動物として政府に守られているようなんです。動物虐待で前科者になる度胸はないし・・・
我々冷汁を愛する宮崎人が、みんな仲良く、冷汁を誇れる郷土料理にする為に、こんなのはどうでしょう?
それ以外の季節は例えば、「ひゅうがじる・日向汁」 「ひむかじる」 「ひむかめし」 おもいきって「ぬる汁」・・ダメ?
(※「ひゅうがめし」はすでに存在します。愛媛/南予の郷土料理です。ルーツをたどればどうやら「冷汁」から派生した
もののようなんですが、地元の方々は『日振島・ひぶりじま』が訛ったものだと言って、九州ルーツ説を頑なに否定して
ところで、宮崎以外の方の中には『ひゅうが』を日向市のことだと勘違いされている方がおられるようですが、『ひゅうが』
・サボテン園を農場に変えて、サボテン製品(ステーキ・味噌漬け・たまり漬け等)を作り、加える。
・デザートは青島ういろう・チーズ饅頭・なんじゃこら大福・ちりめんせんべい・青島せんべい・えびソフト。
自分のレシピと違った冷汁を見るたびに、苦々しい思いでストレスを溜めている冷汁フリークの皆さん、
もちろん田舎料理として、煮しめ・山菜料理等はありますが、これらは特に宮崎に限ったものではありません。
( かいのこ汁や 湯なます等他にも土着的な料理は存在しますが、それらが広く現在まで継承されているとは言
となると、同じ材料、同じ製法であらゆる地域の人たちが食べてきたと考えることが自然ではないでしょうか。
長崎の浦上・五島、福岡の宗像、東北の一部等にも同じ形式の冷汁が存在します。また「さつま」の名が示すように
鹿児島にももちろんありました。( これら各地の冷汁のルーツは鹿児島とする説が最も有力です。)
しかしこの何の変哲もない料理が、地域に根ざし、長く愛され続けた土地は宮崎しかありません。
料理とは、手に入る肉・魚介類・野菜などの食材を、より美味しく食べれるようにしたり、保存性を高める為に生まれ
てきた「技法」と考えることが出来ます。ということは、食材が豊富で、なおかつその食材自体が美味しければ特別な
宮崎は「ひむか/日向」の国です。その名の通り太陽の恵みを受け多くのすばらしい作物が収穫できます。
つまり、宮崎に「郷土料理」が少ないのは美味し過ぎる食材が豊富にあったからなのです。シンプルな食べ方で満足することが出来れば、特別な料理が発達することはないでしょう。
「食文化が発達しておらず、低レベル」 こんな戯言は貧しい土地の人たちに言わせておけばよいのです。
最近、宮崎では新しい「郷土料理」を作ろうとする試みがしばしば見受けられますが、残念なことにそのどれもが現存
する料理の亜流、アレンジで終わってしまっています。日向夏を使った『 』 宮崎牛を使った『 』 ・・・。
料理とは『 』の部分です。これを生み出すことは並大抵のことではありません、世界中の料理人たちが日夜命を
まず、「日向夏」「宮崎牛」の部分をもっと強力に打ち出していくべきです。 そうすることによって、日向夏を使った
『 』、宮崎牛を使った『 』に価値が生まれます。認知されていない食材を使った既存の料理に魅力などはあ
最近になってようやく「宮崎の食材のブランド化」が進められてくるようになりました。方向性としては正しいと思いま
す。ただ、ブランド認定においては本気・真剣・慎重が求められます。誰もが納得する価値を持ったものでなくては
なりません。売りたいだけの安直なブランド化は、他の宮崎ブランドに傷をつけることになるでしょう。
冷汁は特別な材料も特別な技術も必要とはしませんが、だからこそ美味しい冷汁を作るのは簡単なことではありま
せん。しかし美味しく作れるようになれば、あなたは人生の幸せをひとつ手に入れたことになります。

[ 25] 冷汁(冷や汁・ひやしる)の作り方。
[引用サイト]  http://www.kumaya.jp/hiyasiru.html



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