迫真とは?
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迫真法とは、過去(もしくは未来)のことを、目の前で起こっているようにみせるレトリックです。 つまり、過ぎ去ったことや将来に起こると思われることを、現在目の前で起こっていることのように表現するものです。 文章では、過去(または未来)の出来事であるにもかかわらず、現在形を使うことによって表現することになります。つまり、「た」「だった」「でした」のような過去のことをあらわす助動詞であるとか、「だろう」「でしょう」のような未来の推量をあらわす助動詞であるとかを使いません。かわりに、現在をしめすことばで書かれることになります。 黒石家の人々は、先祖代々、昂上(こうがみ)家に仕えてきた。これは、昴上家の護り神である竜神の呪いのためのもの。どうして黒石家の人が呪われるようになったかを説明しているのが引用のシーン。 と書かれている通り、このページから95ページまでは、室町時代でのことです。室町時代にさかのぼって、黒石家の人が竜神に呪われるようになってしまった理由が描かれています。 室町時代のことだから当然、過去のことです。それにもかかわらず、眼前で起こっているかのように会話したりしています。「黒石家の人が竜神に呪われるようになってしまった経緯」が、「迫真法」を使って描かれています。 実際に「迫真法」が使われるばあい。それは圧倒的に、過去のことを現在であるかのように表現するタイプです。つまり、「歴史的現在」とか「史的現在」とか呼ばれるものが大多数です。過去のできごとについて現在形を使うのが、「迫真法」の基本的なタイプです。 コミックスのばあい、過去の出来事を過去形で表現されることは、めったにありません。過去のことであっても「過去形」を使ったりはしないのです。 あたかも現在の出来事であるように、登場人物が会話したりするのがふつうです。ただ、過去であることを読者に理解してもらうため、スクリーントーンを使ったりして、現在の出来事と区別します。ですがもともと、過去のことを過去形で話しているという前提じたいがないのです。 ですので、コミックスのばあいには「迫真法」というものは考えにくいです。言いかえると、コミックの世界では、「迫真法」であることのほうが自然なのです。そのため、あえて「迫真法」と名前をつけてレトリックの1つにする必要もないかと思います。 ですが一応、レトリックが小説などの「文学」を対象にしていたため、「迫真法」という用語があります。用語があるから使ってみよう、といった気分でこのページを作りました。 |
[ 151] 迫真法
[引用サイト] http://www.geocities.jp/balloon_rhetoric/example/hypotyposis.html
