公称とは?

発行部数と一口で言っても実際にはいろいろなところが、いろいろな名目で算出した数字があります。
発行部数には、主に“公称部数”、“発行部数”、“推定部数”、“実売部数”の4種類があります。
マンガ雑誌が自社で発表している「発行部数」のことを言います。「公称部数」は広告スポンサー向け・雑誌同士のライバル関係により水増しした部数で、実態とはかなりかけはなれている数字です。「JMPAマガジンデータ」「雑誌新聞かたろぐ」を始め、一般的に出回る発行部数は公称部数のことです。
全国出版協会・出版科学研究所著の「出版月報」、「出版指標年報」で使われています。
取次ルートを経由した部数から算出された発行部数で、読者への直送や、出版社と書店の直取引は含まれてはいませんが、出版社からのデータではないので、信憑性は高いものです。
日本ABC協会の公査員(事務局職員)が発行社を訪問し、調査・確認した部数を掲載する半年に1回発表する「公査レポート」での部数のことをいい、実態に近いと言われています。別名「ABC部数」ともいわれます。
マンガ雑誌が実際に何冊売れたかという「実売部数」は、編集部の最も基本的な機密の一つであり、編集部によっては編集者の士気に影響するので、具体的な数値を内部の者にも明かさない場合さえあるようです。
・−は発行される前でデータのないもの、*は資料上にデータがなかったものを表しています。
・「1998・か」は「1998新聞雑誌総かたろぐ」(1999同様)、「このマ」は「このマンガがえらい」(「月刊メディアデータ1996年6月号」より引用)、「みんマ」は「みんなのマンガ」、「雑誌協」は「日本雑誌協会」のHP、「噂の真相」は「噂の真相1998年9月号」よりデータを引用しています。
・「日本雑誌協会」のデータの時期は、HPにデータがアップされたのが1999年2月3日であることから、1998年後半のデータであると推測しました。
上記のリストは、1997、1998年の主要少女マンガ雑誌に関して、公称部数・推定部数・実売部数との差がどれくらいあるのかを示した表です。
公称部数・発行部数・実売部数の差から、出版社毎の性格がわかります。集英社はとりあえず最も細かく公称部数を出しているようですが、8を多様するあたりがバーゲンセールに見られる値段の付け方を思い浮かべてしまいます。講談社・小学館共にサバの読み方はすごいものがありますが、秋田書店(「プリンセス」)・角川書店(「ASUKA」)に比べればまだましのようです。

[ 59] 雑誌発行部数から見えるもの
[引用サイト]  http://www2.plala.or.jp/eiko/review/r03_busuu.html

「公称」という言葉をご存知だろうか? 「一般に公開された」という意味だが、出版界ではしょっちゅう登場する。
雑誌の部数を伝えるときに「公称○部」という言い方をする。直訳すれば「一般に公開された部数は○部です」ということになる。おかしな言い回しではないだろうか。
  今回は「雑誌の部数」を「公称」というキーワードを使ってひもといてみたい。
書籍は単行本や文庫本、特集本などで、一冊一冊が単体の本として発行されている書物である。
近くに雑誌があれば手にとって裏表紙を見ていただきたい。「雑誌コード○○○-○○」と記載してある。そのコードが雑誌の証である。
「公称10万部」と聞いて、本当にその雑誌が10万部発行されていると思ってはいけない。実部数は間違いなく公称部数より下回っている。
これは暗黙の了解というか常識化していて、大手から中小までほとんどの出版社が、実部数より多くを公称部数として公開している。「ごまかしている」や「騙している」という意識はない。
  「公称部数は実部数の3倍」というのが一般的だが、これは出版社によって様々。
従って、公称10万部の雑誌よりも公称5万部の雑誌のほうが多く発行されている、という不思議な現象も起こり得る。
「書籍の部数をごまかす理由」については前回書いたが、それと同様に、「読者の購買意欲をあおる」という目的が一つ。売れている雑誌ならば自分も見ておかなければ、という気持ちにさせる。
それは、「雑誌の運営費用は売上収入と広告収入の両方でまかなっている」ということに起因する。
つまり皆、広告収入が欲しいのだ。公称部数を上げることによって、広告効果のある媒体だとアピールするのである。
経営的に安定した雑誌は「雑誌の売上収入」と「広告収入」の割合が半分と言われている。どこの出版社も血眼になって広告クライアントを探しているのだ。その際に「公称」が効果を発揮する。
電器メーカーM社が新しいパソコンを発売することになった。広告を打ち大々的に売り出していく方針だ。パソコン雑誌の裏表紙に広告を打つことになった。候補として上がったのはA誌とB誌。M社はA誌とB誌に媒体資料(発行部数や広告料金、読者層などが記載されたもの)を請求した。
A誌とB誌で異なるのは部数だけ。M社は、A誌のほうがB誌に比べて倍の部数を発行しているから広告効果は高いだろう、と判断する。
B誌としては面白くない。A誌より多く発行されているのに(出版界内ではなんとなく察しがつく)、広告を取られたのだから当然だ。じゃあ、次からはこっちも公称部数を上げてやろう、なんてこともある。
正しい発行部数はその出版社の人間にしか分からない。本を配る取次会社は配布部数を知っているが、取次会社は何社もあるし、在庫の数などを考えるとやはり出版社の企業秘密ということになる。
発行部数・売上数・HPアクセス数など、数は人を惑わす。「惑わしてやろう」という作り手がいる限り、正しい数での勝負ができる日はこないだろう。

[ 60] 雑誌の部数
[引用サイト]  http://www.crekin.net/syuppan/syuppan3.htm



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