ポジションとは?
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サッカーのポジションについて記す。ここではサッカーにおける11人のプレーヤの配置、及びその役割について記す。 サッカーのポジションは、後ろからゴールキーパー(GK)、ディフェンダー(DF)、ミッドフィールダー(MF)、フォワード(FW)の4種類に分けられる。 GKを除く3つのポジションについては、さらに細分化することができるが、その詳細については、それぞれの項目に譲る。また、ゴールキーパーを除くプレーヤーをフィールドプレーヤーと呼ぶ。 一般的にシステム論議で用いられる、3-5-2や4-4-2と言った全体のフォーメーションについては、これらのポジションを後ろから、DF-MF-FWの順にその人数を数えたものである。 すなわち3-5-2と言った場合はDFが3人、MFが5人、FWが2人、4-4-2の場合は、DFが4人、MFが4人、FWが2人と言う具合である。 GKを数えないのは、ルールによって必ず1人だけと決まっているからである。ただし、スペインでは1-4-4-2などのようにGKの1を含めて表記する、3バックは5バックとして考えられ、1-5-3-2のように表記される、などの特徴がある。 また、日本ではポジションを図示したときは、図の上がフィールドの前になり、上からFW・MF・DF・GKの順に表示するので、3-5-2などの表記がわかりにくいが、ヨーロッパでは上からGK・DF・MF・FWの順に表示することも多く、こちらに慣れていれば3-5-2などの表記もわかりやすい。 フットボール・アソシエーションが1863年に誕生し、最初のサッカーのルール" Law of the Game"たが規定された時のルールは現在と比較して以下の点において大きな違いがあった。 と言う点である。このため、ポジションについては以下の特徴が生まれる事になった。ポジションの殆どがフォワードのみであったという事である。この当時のゲームの基本的な戦術は、ドリブル中心のゲーム展開で、時々、前に大きく蹴り込んで、そこに走りこむ「キック・アンド・ラッシュ」が展開されていた。現在のラグビーの基本戦術とさほど変わりが無いと理解して、大きな相違は無い。 このスタイルは1866年にアウト・オブ・プレーに関する規定が大幅に見直されて3人制オフサイドに移行すると、従来のポジションよりやや後ろに位置する選手が現れ始めた。但し、この従来のポジションよりやや後ろに位置するポジションの概念として明確にバック、バックスと言う概念があったかどうかは疑問である。イングランドでは1870年代の初頭まで、ドリブル中心のゲームにキック・アンド・ラッシュが時折混ざるという展開のされ方がされており、フィールド全体に選手が散らばるという発想は未だ一般的ではなかった。 但し、この期間にフォワードのみのポジションの概念に新たに加わったポジションが誕生した。1871年にルール上に規定されたゴールキーパーである。 更に、ゴールキーパーとフォワードのみと言う概念に大きな変化がもたらされるのが、1872年に行われた、最初の国際親善試合、イングランド対スコットランドである。この試合でイングランドは、従来通りのドリブルゲームと、キック・アンド・ラッシュを展開したが、スコットランドはパスを繋いでゴールの前に迫ると言う戦術を展開した。これが「パス・ゲーム」の始まりである。パス・ゲームの登場はフィールド全体に選手を散らばらせるという概念を生み出した。こうした概念の中で生み出されたのが、ゴールの前で守備を行うバック、バックスと言うポジションと、バックとフォワードの間を埋めるハーフバックのポジションで1870年代中ごろまでには、この4つのポジションを配置する事が一般的になった。 これによって現在に連なる、ゴールキーパー、バック(=ディフェンダー)、ハーフバック(=ミッドフィールダー)、フォワードの基本的な4分類が出揃った事になる。 ゴールキーパーは11人のプレーヤーの中で唯一手を使うことを許されたポジションである。(但しルールによって手を使うことができるエリアは限定されているが)。このポジションには一般的に背の高い人物が好まれる。 かつては来たボールを取っていればいいというポジションであったが、現在ではスウィーパー的要素も求められる。また11人のプレーヤーの中で最も運動量が少なく、全体を見渡せるポジションであるため、DFラインのみに限らず、フィールドプレーヤー全体に指示を行う重要な役割を担っている。 ゴールキーパーの調子如何がゲーム全体の流れを決定してしまう場合もあるため、花形ポジションの一つともなっている。 1920年代から30年代までは、バックスと呼ばれていたポジション。このポジションも一般的には背の高い人物が好まれるが、スピードタイプのFWが増えてきた現在では、それに対応できるだけの俊敏さを兼ね備えていることも必須の条件となっている。 DFラインのシステムは、3人の場合は3バック、4人の場合は4バックと言うように表される。3バックもしくは4バックが主流であるが、相手が守りを固めていたり、点を取る必要に迫られた時は2バックも用いられる。逆にサイドハーフの選手がDFラインの位置まで降りてきて、ほとんど攻撃参加ができない場合は5バック、6バックのように見られる場合もある。 DFのポジションは大きく2つに分けることができる。すなわち、ディフェンスラインからサイドライン付近を駆け上がり攻撃参加を行うサイドバック(SB)とゴール前の守備を固めるセンターバック(CB)である。4バックの場合はその両端にSBを付けSB-CB-CB-SBと言う並びになるのが一般的である。3バックの場合はその全てがセンターバックで構成されCB-CB-CBと言う並びになる。サイドバックの役割についてはサイドハーフの項目も参照されたい。 センターバックについてはさらに、ストッパーとリベロに分かれる。ストッパーは相手FWについて、攻撃機会をつぶすことが期待される。相手が2トップの場合、3バックでは1人分ディフェンス側に余裕がある。この残った1人がリベロとなる。ストッパーがつぶした相手FWからボールを奪い取り、DFラインからの攻撃参加を行う役割が期待される。3バックの場合両端にストッパーを置き、真ん中にリベロを置くのが一般的である。 相手が2トップであれば、ここまでで話は終わるのであるが、3トップであれば、FWとDFが3対3となり、DFの数的優位が消えてしまう。ここで登場するのがスウィーパー(SW)と言うポジションである。これによりDFの数的優位を取り戻し、前3人のDFがつぶした相手FWからボールを奪い取ることが期待されるポジションである。 古くはどのチームも守備の一番の名手をスウィーパーとして最後の砦として一人余らせておいていた。 しかし、ACミランのゾーンプレスやオフサイドトラップという戦術とともに、オフサイドゾーンをできるだけ広くするため、スウィーパーもストッパーと並び、「攻撃時にはディフェンスラインを上げる」「ボールを持った選手が後ろを向いたらディフェンスラインを上げる」などといったラインのコントロールをするようになった。そのコントロール係は、日本ではリベロと呼ばれる。 特性上、4バックの場合はラインディフェンスを、3バックの場合は相手に付くディフェンスを行うことが多い。フィリップ・トルシエが模索した3バックでラインディフェンスを行う、いわゆるフラット3はかなり特異な戦術であると言える。 現代サッカーにおいて、最も重要な中盤を支配するポジションである。このポジションでは身体的特徴よりも、純粋に技術的な上手さが求められるポジションである。彼らには、素早くボールを繋ぎフォワードに決定機をもたらせるようなパスを供給することが求められる。 ミッドフィールダーのポジションは大まかにセンターミッドフィールダー、サイドハーフ、トップ下に分けられる。以下にその詳細を記す。 中盤の中央に位置するポジション。ディフェンスラインの前に位置する。前から数えると3列目、もしくはイングランドのサッカーに特徴的な、ミッドフィールダーが横一列に並ぶ場合は2列目になる。日本ではこのポジションをボランチということが多い。Volanteはポルトガル語であり、その意味についてはリンク先を参照のこと。厳密に言えば役割名であり、ポジション名とは言い難い(フォワードとストライカーの関係)が、現代の日本ではポジション名として使用されており、ほぼ守備的ミッドフィールダーと同義で使われている。1人の場合は、ワンボランチ、2人になるとドイスボランチ、ダブルボランチ、3人ではトレスボランチ、トリプルボランチと呼ばれる。 センターミッドフィールダーの役割は、ディフェンスラインと前線のスペースを埋め、守備、攻撃双方に参加することである。いつの間にかディフェンスをしていることもあれば、いつの間にか前線に上がってきてゴールを決めているポジションでもある。 「守備的ミッドフィールダー」という面を強調して言えば、センターバックとの互換性が高く、センターバックから守備的ミッドフィールダーへ、あるいはその逆というコンバートを経験する選手も多い。この双方をこなすことができるプレーヤーは監督からみればかなり重宝な存在と言える。4バックの場合はセンターバックが2人しかいないため、相手FWの数を考えるとどうしても数的に不利に場合が多い。そこで先ず彼らには、センターバックを助け守備において数的に有利な状況を作ることが期待される。時として完全にディフェンスラインに吸収されてしまう場合もある。 攻撃の面から言えば、この位置から精度の高いボールを蹴れると攻撃にバリエーションが生まれ、前がかりになった相手にスペースを埋める機会を与えないまま攻撃に移れるため、パス、キックの上手いプレーヤーと言うのは非常に好まれる。翻って、この位置にフリーキッカーが多いことにもなる。また現在では、より深い位置からの攻撃参加によって相手ゴールに対し波状攻撃を仕掛けることは常識となっており、3列目からの攻撃参加は非常に重要である。 現代サッカーにおけるセンターミッドフィールダーには攻守両面に渡る戦術眼、豊富な運動量、対人プレーの強さなどの高度な資質が求められており、今後もこのポジションの重要性は増す方向にある。 サイドハーフはミッドフィールダーにおけるサイドのポジションである。右と左で2人置かれる。4バックのフォーメーションでサイドバックが別にいる場合と、3バックのフォーメーションでサイドバックの役割を兼ねる場合とで、求められる役割が異なる。後者の場合はウィングバックと呼ばれることが多い。 サイドバックが別にいる場合は攻撃面に比重が置かれ、ドリブルでサイドを突破していく能力や中央のフォワードへ正確なクロスボールをあげることができる能力が重要視される。また、サイドでの攻撃の組み立てやサイドから中央へ切れ込んでシュートを打つことなども求められる。 一方、サイドバックの役割を兼ねる場合(ウィングバック)は、上記の役割に加え、対面のサイドハーフのプレーヤーのマークや自陣のサイド後方のスペースのカバーなど守備も求められ、攻守の両方の役割をこなさなければならない。そのため、このポジションは90分間絶え間なく上がったり、下がったりすることが求められるポジションで、全てのポジションの中でも最もタフなポジションの一つである。 現代サッカーにおいては両サイドは最もプレッシャーを受けずに攻撃を組み立てられる位置であり、1対1の局面になることが多く、突破できれば決定的なチャンスとなるため、非常に重要なポジションとなっている。 フォワードのすぐ下に置かれるポジションである。ミッドフィールダーの中でも最も攻撃性の高いポジションである。イタリアではトレクァルティスタ(Trequartista、3/4列目の選手の意)とも呼ばれる。 このポジションは前線における攻撃をマネージメントし、前のプレーヤーに対して決定的なパスを通すと共に、自らも積極的に攻撃を仕掛けゴールを決めることが要求される。 4バックの場合1人あるいは2人置かれる。但し一方をシャドーストライカー的なプレーヤーを置く場合もある。一方3バックの場合このポジションが省略される場合もあり、その場合FWは3トップとなり攻撃のメーキングはボランチに一任される。 サッカーの全てのポジションにおいて、最も注目を集めるポジションである。俗にトップとも言う。サッカーは1点で試合を決めることができるため、優秀なフォワードがいるチームはそれだけで勝利に大きく近づく。このポジションは一般的に背の高い人物の方が好まれるが、速さによって相手ディフェンスラインを抜きにかかるスピードタイプのフォワードも増えている。 フォワードに期待される役割は何と言ってもゴールを決めることである。しかし現在ではそれに加えて、前線からのディフェンスもフォワードにとっての責務となっている。フォワードがディフェンスを行ってボールを取れれば、自陣から見てかなり高い位置から攻撃を開始できるため、それだけで得点機会に直結することになる。またボールを取ることができなくても、フォワードがディフェンスをしている間に、時間的余裕が生まれ、中盤、ディフェンスラインにおいて守備を行う体系を整えることができるというメリットを生じさせることになる。 フォワードのポジションも幾つかの役割に分類することができる。まずポストプレーヤーと呼ばれるプレーヤーが相手DFを引き付けた上で、ポストプレーを行う。すなわち中盤、もしくはディフェンスラインから供給されたボールを体の一部分に当てて、ボールを落ち着かせる。ディフェンダーを自分に集中させ、他の選手にボールを供給し(「落とす」と呼ばれる)、ゴールに近いところで、かつ前を向いてプレーをさせることが目的である。 シュートを打ち、ゴールを決めるのがストライカーである。 通常フォワードは1-3人配置される。一人の時はワントップ、二人の時はツートップ、三人の時はスリートップと呼ぶ。 ワントップは通常中盤の人数を増やす場合に用いられ、中盤の選手が前線に飛び出して攻撃を行う。この際、フォワードには得点力に加え、裏をねらうスピードや、ポストプレーなど、すべての能力が求められる。センターフォワードと呼ばれる。 相手に得点を与えないよう守備に人数を増やす場合や、退場者が出て人数が少ない場合にもよく見られる。 ツートップは以前は常識であり、現在も非常に多い戦術である。 二人のフォワードが連携して得点をとることが目的とされる。 二人とも得点力が求められるが、片方がポストプレーヤー、片方が足の速いドリブラーもしくは裏へ飛び出すタイプと、異なるタイプが配置されることが多い。 ポストプレーヤーや力のあるタイプが9番、足の速いタイプが11番をつけることが多い。どちらもセンターフォワードと呼ばれる。 スリートップは最近ヨーロッパで非常によく見られる戦術で、真ん中にいるセンターフォワードの両サイドにウィング(ウィンガー)を配置した戦術である。 センターフォワードはワントップに近い仕事が求められる。 ウィングはサイドの選手の中で最も攻撃に比重が大きいポジションである。非常にスピードがあり、ドリブルがきわめてうまく、クロスボールがあげられ、中に切れ込んでミドルレンジもしくは至近距離からのシュートも強い選手が求められる。 |
[ 22] サッカーのポジション - Wikipedia
[引用サイト] http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%83%9D%E3%82%B8%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
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整形外科医をされているオリビアさんから、ゼロ・ポジションとスパイクの関係について貴重な解説、ご意見を頂きました。オリビアさん有難うございます。 元々、整形外科用語として生まれたのですが、一人歩きをしてスポーツ界でも広く使われている言葉に「肩のゼロ・ポジション(Zero position)」という言葉があります。確かに動きを見ていく場合にこの言葉をキーワードとすると有用な場合が多々あります。しかし元々の意味を知らずに誤用していたり、派生した概念で使っている場合も見受けられます。 ゼロ・ポジションは1961年にインド人の整形外科医(大学の教授です)であるSahaにより提唱された肩を挙上した時の位置を言います。 上の写真が実際のゼロ・ポジションです。特徴的なのは挙上は耳に腕が着く位の完全な挙上位では無いことと、横向きではやや上腕が前に出ていることです。 白い線は上腕骨の軸で黄色い線は肩甲骨の軸をあらわします。両軸は挙上140°で一致します。つまりなす角はゼロとなります。これはレントゲン撮影でも確認出来ます。 特定の筋が収縮している訳ではありません。この特性は医療の現場で使われていて、上腕骨の骨折の牽引整復法に用いられます。骨折を起こした骨のずれが元に戻せないのは自分の筋肉の力により骨片が引っ張られてしまうのも一因です。骨折を起こした上腕をゼロ・ポジションで引っぱると、余分な力が骨片に加わらず、骨が解剖学的ないい位置に寄って来ます。 また、肩関節の脱臼の時もゼロ・ポジションで引っ張るとかなり簡単に戻ります。肩の脱臼が戻りにくいのも筋肉に上腕骨が引っ張られるためなのです。肩の腱板損傷の手術後にもしばらくの間、このポジションで固定や牽引をします。 もともと、Sahaが手術をせず(多くの医療費をかけずに)に骨折の治療や肩の治療をするために考案したポジションのようです。Sahaの原著にはゼロ・ポジションで肩を牽引したり、ギプスを巻いて骨折の治療をしているインドの人々の写真が多く掲載されています。ゼロ・ポジションはこういった患者さんを治そうという整形外科医の熱意から生まれた概念である事を覚えておいて下さい。 しかし、このような機能的な肩の肢位を述べたのはSahaが最初ではありません。Sahaに先立ち肩関節の大家のCodmanも「ハンモック・ポジション」として同様の肢位を述べていました。ハンモックの上で両手を頭の後ろに組み、これを枕にして横たわる姿勢で、一番リラックス(=余分な力が入っていない)出来るポジションだからです。 さらに動物に目を向けると、獲物に飛び掛かる前や速く駆ける時に前足を前方に伸ばして地面に足を着ける時の安定させるポジションです。 左は伸びをする犬。右は木にぶら下がっているテナガザル。ともにリラックスしていて肩はゼロ・ポジションを示しています。 しかし、概念を広げて何でもかんでもゼロ・ポジションがいいと考える人がいるのも考えものです。例えば、野球のバッティングの構えの時に「ゼロ・ポジションを取り入れると肩のリラクセーションが取れてよい」という具合です。構えで余分な力を抜くということは重要だと思いますが、このような機能的なポジションをとることがリラクセーションにつながるか否かは難しいところだと思います。 またバッティングはゼロ・ポジションのままでインパクトの最後まで保つことはは不可能で腕を下げてボールにインパクトします。 構えには「予備緊張」「先行動作」というリラックスだけでなくある意味の緊張も必要と思われます。また運動の間中、ゼロ・ポジションをキープするのではなくボールのリリースやヒットの肝心な時にこのポジションが取れることの方が重要です。あるバレーボールの雑誌に自分が推奨するレシーブの構えを指して「構えのゼロ・ポジション」という言葉が出て来ましたが、「ゼロ」という言葉が何を指すか意味が不明ですし、混乱を招くので、拡大解釈した言葉は安易に使うべきではないと思います。 ゼロ・ポジションの意義を考える上でもうひとつ覚えていただきたい言葉が「肩甲平面(scapular plane)」という言葉です。 先程、ゼロ・ポジションでは「上腕骨への外旋や内旋といった回旋の力が加わりません。」と書きましたが、このようなポジションはゼロ・ポジションだけでなく、肩を前方に30°〜 45°出した時にもあります。 この状態で腕を下から上まで挙げていくと一つの平面が出来ますから、この平面を「肩甲平面」と呼んでいます。ゼロ・ポジションは肩甲平面上にある一つの点であり、この点で先に画像で挙げた様に機能軸と解剖軸が完全に一致します。運動学的にはこの肩甲平面の方が重要と思われます。 左は倒立をしているところ。長時間安定させるには肩をゼロ・ポジションにしておくことが有利です。野球の投球でボールリリースやテニスのスイングの時に多くはこのポジションです。ボールヒットやリリースの時に上肢を加速して、最高速でヒットしたり、リリースしたりする事がボールが受ける運動量を考えるとボールの最高スピードを生みますが、このためには肩に余分な力が働くことは上肢への速度にブレーキをかけることにつながることになります。 また、上腕骨に回旋力がかからないゼロ・ポジションは肩の障害の予防になると思います。「かぶったフォームでなくボールを体の前で捉えなさい」という教えはまさに「ゼロ・ポジションを使ってミートしなさい。」と述べたものでした。 左の写真は女子選手のサーブのフォームですが上の写真とほぼ同じゼロ・ポジションを呈してます。右のイラストはある女子選手のスパイクフォームの写真を参考に作りました。腕がほぼ垂直に伸びていて高い打点のフォームで、一見すると「良いフォーム」に見えます。 しかし、肩の挙上について見るとゼロ・ポジションを通り越して、さらに高く挙上しています。ゼロ・ポジションを外れたスパイクミートフォームです。このフォームは打点は稼げますが、肩のスイングとしては効率が悪くスイングスピードはゼロ・ポジションでヒットする場合よりも遅くなります。 肩の障害の面からもゼロ・ポジションを外れたフォームは肩を壊しやすいと考えられます。(この事に関しては別の場でも書いています。) では打点も犠牲にせずに、ゼロ・ポジションをキープできるフォームでスパイクするためにはどうしたらよいでしょうか? 上の写真はスペインのエースのパスカル選手のフォームです。非常にきれいなゼロ・ポジションでのボールミートです。また打点も非常に高く、上のイラストと同様に腕が垂直に伸びています。 このゼロ・ポジションと打点の両立の鍵は両肩のラインにあります。パスカル選手の左肩は上のイラストの選手より左肩が落ちて見えます。彼は「左肩を落とす=体幹を左に傾ける」ことで見事にこの両立をなし遂げていました。指導者の方の中には「左肩を落として打つな」、「体を傾けるな、両肩を水平にしろ」と指導している方もいますが、ゼロ・ポジションがキープ出来ていればむしろ打点を稼ぐ意味では体幹を傾けた方が優れたフォームと考えます。 どうすれば「ゼロ・ポジションでのボールミート」が可能か、「できるだけゼロ・ポジションをキープしたフォーム」で打てるかを考えると肩の問題だけでは解決出来ないといえます。スイングは肩を中心に行っていますが、そこに至るには体幹を中心とした他の部位の問題を考えなければなりません。これは別の機会に考えてみたいと思います。 |
[ 23] スパイクとゼロ・ポジション
[引用サイト] http://www.geocities.co.jp/Athlete-Athene/7907/kikou/zeroposi.html
