押しとは?
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早押しクイズ(はやおしクイズ)は、クイズの代表的な形式の一つ。複数の解答者のうちから、解答の意志がある者をボタンを用いた装置や道具などを用いて限定する方式によって行なわれる。 質問に対して、解答するという意思表示を行い、もっとも早く意思表示をした者が答えを言う権利、解答権を得る。ゲーム性の強いクイズ番組では、解答が不正解であった場合、正解が出るまでボタンを押した順に解答権が移っていくというルールが多い。解答者の意思表示の時点で出題は停止するのが日本では一般的だが、クイズグランプリなどでは意思表示後も最後まで問題が提示された。また外国のクイズ番組などでは問題が全て提示されるまで意思表示はできないようになっているものもある。 意思表示の手段としては、各解答者の手元にボタンを置き、ボタンの押されたタイミングから最も早くボタンを押した者を機械的に判定する方式が最も一般的であるが、挙手や早食い等によって解答権を得る場合もある。機械的な手段による場合、各解答者の手元に置かれるボタンを早押しボタン、装置全体を早押し判定機(早押し機)と呼ぶ。また、環になった解答者の中心に何らかの物体を置き、それを最も早く手にした者が解答権を得る、クイズ・ドレミファドン!などで用いられた方式もある。 早押し機による早押しクイズを行なう場合、解答権を得るための条件を「ボタンを押す」から別の形に変えたり、ボタンを押すまでに障害を設けることによってルールにバリエーションを設けることが可能である。これはアメリカ横断ウルトラクイズにおいて多く使用された。 早押しボタンの代わりに解答者の前にマイクを置き、解答者が大声を出して一定の音量に達したときに解答権を得られる形式。解答権を得るための条件を変えた例。 車などの後部に早押しボタンを置き低速で走らせ、解答者はそれについて走りながらクイズに答える形式。ボタンを押すまでに障害を設けた例。 質問する代わりに曲のイントロ部分を流し、早押しで曲名を答えさせる。曲名のほか、アーティスト名、使用されたドラマや映画を問う場合もある。出題内容が特殊な例。 映像などでヒントが順々に示され、答えが分かった時点でボタンを押し、解答するというもの。タレントが解答者として出演するバラエティークイズ番組に多い。1人が正解した時点で終了するものが多かったが、ヘッドホンや耳打ち方式などで他人に答えが分からないようにし、全員が正解するか映像が終了するまで続けられる形式のクイズもある。マジカル頭脳パワー!!において多く出題された。出題内容が特殊な例。 口頭ではなくフリップや画面に答えを書くタイプのもの。書いてからボタンを押す、ボタンを押してから書く、ボタンを押さなくても正解を記入した時点で正解となる方法など様々なシステムがある。誰かが正解しても他の解答者に正解が知れ渡らないためクイズを続行できるのが利点である。どちら様も!!笑ってヨロシクや平成教育委員会などで見られた形式。 選択問題は早押しクイズにはあまり向いていないが、1つの解答者席に複数個のボタンを設置し選択問題に対応できるようにする。解答の早い順に得点をつけたいときなどに有効である。オールスター感謝祭の「正解者のうち最もボタンを押したのが遅い者が予選落ち」や「鐘が鳴った(最終問題の)ときに最もボタンを押したのが早かった人がピリオドチャンピオン」システムなどが代表例。 また、早押しクイズは問題の途中であっても解答者の意思表示によって出題を中断させることができる。この特性を利用した特殊な問題が使用されることがある。 元来、クイズは一対一であったり(スフィンクスとオイディプスの謎かけ)、解答者が連携して正解を導き出すものであったり(NHK「話の泉」)と、出題者と解答者との間で争われるものが中心であったが、テレビでクイズ番組が盛んに作られるようになると、解答者間に競争を導入し、勝ち負けを競う形式が使われるようになった。このとき、一問一問ごとに解答者が答えを紙などに書き、公開した上で正解を発表する形式が用いられ、現在でも多く使用されているが、この形式では一問一問に時間がかかり、多くの問題を出題できない点、テンポが悪くなる点などが欠点であった。1960年代に入り、これらの欠点を解消する形式として早押しクイズがアップダウンクイズなどの番組で使用されるようになった。 早押しクイズの戦術はその性質上、基本的に「いかに早くボタンを押すか」と、「問題を先読みしていかに早く答えを見出すか」が主となる。 早押し機のボタンの「遊び」(押しても反応しない部分)のぎりぎりまでボタンを予め押し込んでおくこと。遊びの部分をなくすことで早く押すことを狙った技術。しかしながら最近の早押し機はボタンの感度が上昇しており、あまり使われなくなったテクニックである。 テレビのクイズ番組などで、問題の読み上げ途中で正解を出し、視聴者には訳がわからない場面がよくある。これは正解はこれであろうという見当を読み上げの最初から付け、解答が絞り込める最初の時点でボタンを押すからである。たとえば、 という問題があったとする。この問題は、京の三大祭が何かを知っていれば「京の三大祭とは、葵祭、じ」まで聞けば答えがわかる(なぜなら「京の三大祭とは、葵祭、」まで読まれた時点で、「じだい祭」と続けば答えは祇園祭であり「ぎおん祭」と続けば答えは時代祭になり、次の1音が読まれたら答えが分かるからである)。従って、解答者は「時代祭」(の頭文字)を聞くとボタンを押そうとする。これをポイント押しという。長戸勇人は、答えのわかるポイントになる文字を競技かるたの決まり字になぞらえている。 しかし読むペースにもよるが「葵祭、」くらいのところでボタンを押しても、出題者はつられて最初の一文字くらいは発音してしまう。これを利用して問題文の先を知り、早く押すことができる。これを読ませ押しという。この技術は名数問題などで特に有効である。 という問題(『クイズは想像力・理論編』(長戸勇人著、情報センター出版局)より引用)では、「アラブ石油輸出国機構といえば何?」と続き「OAPEC」が正解となる場合が一般的だが、同書では「アラブより弱いと評された第47代日本ダービー馬は?」と続き「オペックホース」が正解となる例を紹介し、読ませ押しが裏目に出る可能性に注意を促している。 特に名数問題において、正解がその中で最もマイナーな選択肢となる場合が多いということを利用し、選択肢が読み上げられる前にボタンを押して回答してしまうという戦術。例えば、 という問題の場合、多くの場合「表千家、裏千家とあと一つは何?」と続き「武者小路千家」が正解となるため、「三千家」の途中あたりでボタンを押しても正解できる確率が高い(もちろんこの場合でも、引っ掛け問題や全く別の問題に変化する場合も考えられるので、それなりにリスクはある)。 という2つの問題が想定される場合に、「冬季オリンピックが…」の部分では国名・都市名のどちらを答えさせるのかが判別できない。しかし、この時点でボタンを押して「イタリアのトリノ」と答えてしまうと、大抵の場合は正解と認められる。ただしこの戦術は他のプレイヤーから「ずるい」と非難を浴びやすく、また答えの中に固有名詞や単語が二つあるのは問題形式による例外を除けば通常ではありえないことで、正誤判定をする側から「もう一度」とどちらを答えとするかを問われやすい。なので、解答方法としては非常によろしくないものといえよう。 クイズとして完成度が高く、定番となっている問題。何度も出題されるため、「手垢」「ベタ」とも称される。また、特定の番組や出題者で古典化している問題もこれに含まれる。出だしの部分だけで解答が判別できることもあるため、知識があれば非常に早い段階でボタンを押すことができる。反面、パターン問題の暗記合戦になり、テレビ番組では「なぜここで解答できるか、一般の視聴者には理解できない」場面が続出する弊害も引き起こした。また引っ掛けに利用されやすく、普通の人には何でもない問題だが、なまじクイズのパターンを覚えているために引っ掛かってしまうこともある。 時事問題は性質上パターン化されにくいため、「覚えても意味がない」と嫌うクイズプレイヤーは少なくないと言われる。 最後の勝ち抜け枠を争っているなど、どうしても解答権を与えたくない相手がいる場合に無理を承知で早めに押すこと。たとえば、アメリカ横断ウルトラクイズの準決勝で多用された「通過クイズ」は3ポイント先取で通過席に立ち、決勝進出に挑戦。他の解答者がここで正解すれば、通過席の挑戦者のポイントが0に戻りやり直しになってしまうというものだったので、この作戦は通過阻止に効果的だった。たとえ何問か誤答しても、その後阻止に成功できれば挽回できるという発想である。特に、知識はあるが早押しが苦手な相手には効果は絶大となる。 また、出題数に限りのある形式ならば、相手の解答権を潰せばそれだけ相手に逆転の機会が少なくなるため、ここ一番で使えば逃げ切りを確実にするために役立つ。このケースは特に問題潰し(解答権潰し)と呼ぶ。誤答のペナルティが減点制ではない場合に使いやすい。 どちらにしろ、マナーとして感心できる戦法ではなく、特に前者は誤答を連発して自滅する危険性も高い。出題側からは、チャージ(問題潰し)の連発を防ぐため、誤答時のペナルティを厳しくして(3回誤答で失格、誤答ごとに2回休みなど)対処することが多い。逆に、プレイヤーから見れば「(3回誤答で失格なら)2回まではチャージできる」などと判断して使い所を探ることになる。また、オールスター感謝祭やクイズマジックアカデミーなど、「早押しの要素はあるが解答権は保証される」形式ではほとんど意味のない戦法である。 早押しボタンはその形状によってでべそ型、キノコ型等に分類されるが、その機能は基本的に変わらない。全ての解答者のボタンは電気的につながっており、どのボタンが最も早く押されたか瞬時に判断できるようになっている。 大抵の場合、誰が最も早くボタンを押したかという判定結果が一見して分かる様、解答者の席にはランプが備え付けられる。ランプが点る事は、最も早くボタンを押したことを指し、すなわち解答権を得た事になる。ランプはボタンに付随している場合もある。 ランプを用いない例としては、アメリカ横断ウルトラクイズで用いられたウルトラハット(早押しハット)が有名。 ボタン、ランプが一セットになっている、早押しクイズを楽しむための機械。数は少ないが市販もされている。クイズ番組のセットとして用いられる場合は、解答者のテーブルと一体化している事が多い。 一度も早押し機を押せないまま終わってしまうこと。地蔵像のように身動きが取れないことから。焼き鳥とも言ったこともあった。 小川博司 「日本のテレビクイズ番組史」 『クイズ文化の社会学』(ISBN 4-7907-0979-5)石田佐恵子、小川博司編、世界思想社、2003年 |
[ 84] 早押しクイズ - Wikipedia
[引用サイト] http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A9%E6%8A%BC%E3%81%97%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%82%BA
