衣料とは?
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「これまでの中古衣料リサイクルが曲がり角を迎えている」―。12月の「pick up!」では、中古衣料リサイクルの現状と課題を紹介しました。こうした状況を受けて、衣料品メーカーを中心に、中古衣料リサイクルに向けた取り組みが出てきました。アパレル業界や国でも、中古衣料リサイクルの新たな手法の検討が始まっています。 「ユニクロ【1】は、ご不要になったフリースを回収し、リサイクルします」—。ユニクロでは、2001年9月から自社で販売したフリースの回収を始めました【2】。不要となったフリースを全国550のユニクロ店頭で回収。回収したフリースは、[1]断熱材などの原料に再生[2]固形燃料に加工してエネルギー原料として使用―という2種類の方法で処理します。 「当社の事業が社会に与える影響が大きくなってきたため、企業責任として社会に貢献できる方法を模索しました」。ユニクロブランドを生産・販売するファーストリテイリング・社会貢献室の林泰寛リーダーは、製品の回収・リサイクルに取り組み始めた理由をこう話します。顧客の間から、製品の環境配慮やリサイクルへの要望が増えてきたという背景もあります。 フリースを対象としたのは、「ポリエステル100%というリサイクルしやすい素材だったこと。そして、ある程度の回収量が期待できたこと」(林リーダー)。ユニクロのフリース販売量は、98年の約200万枚から2000年には約2600万枚と急速に増加。98年からの3年間で合計約3650万枚を販売しました。回収率がたとえ1%でも約36万枚という量になります。 ユニクロでは、2001年10月から本格的にフリースの回収を開始。2002年1月初めまでの間に、約1万4000枚が集まりました。一定量に達するまで保管し、リサイクルに回す予定です。 店に持ち込まれたフリースは、店員がファスナーなどを切り取ってはずします。断熱材などに再生するものは、反毛工場で糸をほぐしてフェルト状に加工。固形燃料化するものは、専門メーカーの工場で加工します。 「固形燃料に加工してエネルギーとして再利用する方法には批判もありますが、断熱材などにリサイクルするだけでは、回収量が多くなった時に処理しきれません。そこで、大量に集まっても対応できるよう、2種類の方法でリサイクルすることにしました」と林リーダーは言います。 帝人では、ポリエステル製品を原料に戻す「新原料リサイクル」の技術を使って、2002年4月からPETボトルのリサイクルを開始。 一方、新たなリサイクルの手法として注目されているのが、ポリエステル製品を化学分解して原料に戻す方法です【3】。ジメチルテレフタレート(DMT)というポリエステルの原料に戻します。 開発した帝人【4】では、「石油から製造した場合と同じぐらい純度の高いDMTが回収できる」(広報・IR室)とこの手法に自信を持っています。これまでは、再生品の用途は断熱材などに限られていましたが、この手法を使えば、バージン原料同様、どんな製品の原料にも使えます。 ただし、「ポリエステル製衣料のリサイクルは技術的には可能だが、組成が明らかなポリエステル製品が一定量確実に集まる仕組みがないと、事業としてリサイクルするのは難しい」(帝人の広報・IR室)。市場に出た製品の中からポリエステル製品だけを回収する仕組みが必要となるわけです。 回収の仕組みを構築しようという動きもあります。検討を進めているのは、「アパレル・リサイクルシステム開発委員会」。アパレルメーカーや素材メーカー、小売店など衣料品に関わる業界横断の委員会です。 同委員会では、まずは中古衣料回収のためのマーク制度導入を検討しています。たとえば綿100%の製品には赤、ポリエステル100%は緑、といった具合に組成に応じて識別マークを付け、分別回収を容易にしようというものです。 国も動き出しました。経済産業省は2001年12月に、「繊維製品リサイクル推進会議【5】」を設置。メーカーや小売店のほか繊維リサイクル業者、市民団体などが参加。中古衣料などのリサイクルシステム構築方法を議論しています。 アパレル・リサイクルシステム開発委員会が実施したアンケート調査の結果によると、「たんすが洋服で満杯・ほぼ満杯」の人は75%。「それでも新しい洋服を買う」人は、そのうち75%。効率的なリサイクルシステムの構築と同時に、衣料品の消費のあり方も見直していく必要がありそうです。 ■ ユニフォームなどのリサイクル「トライアングルリサイクルシステムTM(TRS)」 帝人(株)、日清紡績(株)、日本毛織(株)の3社は、企業の制服や学生服、白衣、スクールシャツなどのリサイクルに取り組んでいます。対象は、3社の素材を使ったポリエステル、毛、または綿100%の製品。会員制のリサイクルシステムの内容を紹介しています。 |
[ 48] EICネット[「中古衣料リサイクルに向けた動き」]
[引用サイト] http://www.eic.or.jp/library/pickup/pu020131.html
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「中古衣料の集まりすぎで繊維リサイクル業者が悲鳴」 ― 一時期、こうしたセンセーショナルな報道が流れました。その後、果たして集まりすぎは解消されたのでしょうか。なぜ、こうした事態が起こったのでしょうか―。 「集まっていること自体は、問題ではないのです」。中古衣料や工場から出る繊維くずのリサイクル業を営むナカノ株式会社(神奈川県横浜市)【1】社長の中野總恭(としやす)さんは、こう切り出しました。「本来ならば、もっと集まってもいいはず」と中野さんは言います。なぜなら、中古衣料のリサイクル率は、93年現在、推定約10%(約20万t)。スチール缶の83%(98年度)やアルミ缶の74%(同)に比べると、少なすぎるぐらいの量だからです。それでは、いったい何が問題なのでしょう。 「問題は、集まった衣料の出口がないことです」。中野さんは、こう断言します。かつては、繊維の原料や機械の油ふき用の「ウエス」と呼ばれる工場用雑巾【2】という大きな受け入れ先がありました。ところが、これらの需要が減少。そこで海外への古着輸出を増やしたけれども、これは事業として採算があわない。追い討ちをかけるように、化学繊維などリサイクルできない素材の衣料品が増えてきた―。これまでのやり方では、中古衣料のリサイクルが立ち行かなくなってきたのです。 【1】 ナカノ株式会社繊維リサイクルの歴史、今後のありかたへの提案のほか、関連新聞記事、行政の動向など繊維リサイクル関連情報を説明。 「現在は、集まった中古衣料の2割を廃棄しています」と中野さんは言います。理由のひとつは、リサイクルしても受け入れ先がないこと。もうひとつは、リサイクルできない素材でできた衣料品があることです。「もったいないと思うかもしれませんが、廃棄せざるをえないのです」。 残った8割の処理方法の内訳は、古着として輸出する割合が約5割、繊維原料への再生3割、ウエスにするもの2割。かつては、廃棄するものはほとんどなく、輸出・繊維原料・ウエスの割合がちょうど3分の1ずつだったといいます。 それでは、繊維原料やウエスの需要はなぜ減ったのでしょう。まず、繊維原料はどうでしょう。「海外から安いバージン原料が入ってきたので、再生繊維原料への需要が減った」と中野さんは説明します。中古衣料を繊維にリサイクルする工程は、全て手作業なのでコスト高になってしまうのです。繊維リサイクル業者は、集まった衣料品の中から繊維原料に適したものを選び、ボタンやファスナーなどを取り除きます。 これを反毛(はんもう)工場に運び、機械で細かくほぐして繊維にします【3】。これは、ぬいぐるみなどの中綿やフェルト、軍手などの原料に使われます。 「自動車販売量の減少も、再生繊維原料の需要が減った理由」と中野さん。自動車の断熱材用フェルトは、再生繊維の大きな用途だったからです【4】。 【3】 ナリセン株式会社の反毛製造工程再生繊維からフェルトなどを生産するメーカー。反毛の方法について説明。 【4】 株式会社中部・新東海フエルト再生繊維からフェルトなどを生産するメーカー。自動車用フェルトの需要変化などについて説明。 一方、ウエスの需要が減った理由のひとつは、国内でウエスを使う機会そのものが減ったこと。製造業の不振や工場の海外移転が増えたことが原因です。もうひとつは、海外から安いウエスが入ってきたこと。 さらに、「ゼロエミッション(埋め立て廃棄物ゼロ)の影響もある」と中野さんは指摘します。多くの企業が工場のゼロエミッションに取り組んでいますが、ウエスを使えば廃棄物が出るとして、レンタル式や紙製ウエスなどに切り替える企業が増えているというのです。こうした動きに対して中野さんは、「ウエスはもともと廃棄物を再利用した製品。社会全体のゼロエミッションには役立っているはず」と異論を唱えます。 それでは、輸出のほうはどうでしょう。「古着として輸出しても採算はあわない」と中野さんは言いますが、それでも在庫をかかえておくのはもっと困ります。主な輸出先は東南アジア。ところが東南アジアでも、韓国から安い中古衣料が流入し買い手市場になっているといいます。暑い国なのでTシャツなど薄手の衣料の需要が多いものの、国内で回収される古着には上着のほうが多いという需給のズレの問題もあります。古着100kgあたり1万円で売れれば採算は取れるということですが、現在の売価は5000円程度と採算割れしてます。 「出口がないのに回収ルートの整備が進んでしまった」と中野さんは嘆きます。リサイクル品の受け皿が減っている一方で、自治体などの中古衣料回収は活発になっているからです。消費者が衣料品を買ってから捨てるまでのサイクルも短くなり、中古衣料の排出量自体も増加しているとみられます。リサイクル品の需要が先細りの現状では、回収量が増えても、リサイクルできず廃棄する量が増えてしまいます。 業者にとって廃棄処理費用は大きな負担になっており、中野さんは「業界がこの負担に持ちこたえられるだろうか」と危惧しています。「このままでは、繊維リサイクル業者は生き残れません。そうなると、10%のリサイクル率ですら維持できなくなるでしょう」。そんな事態を避けるために、中野さんをはじめとする繊維リサイクル業者では、新たな用途開発や、ウエスやリサイクル繊維などを優先的に使う仕組みの構築を訴えています。 ■ 読売新聞2001年5月8日「繊維リサイクルが崩壊の危機『中国製の新品は半値』業者悲鳴撤退相次ぐ」 |
[ 49] EICネット[「どうなってるの?中古衣料のリサイクル」]
[引用サイト] http://www.eic.or.jp/library/pickup/pu011220.html
