夜中とは?

今日は、一部の間では有名な夜中にしか営業しない謎のパン屋『キクヤベーカリー』に行ってみることにした。
『夜中にしか開かない』というイメージから、新宿や渋谷など、夜中までたくさんの人があふれるような街にあるのかと思いきや、件のパン屋の最寄り駅は、典型的な住宅街、東急祐天寺駅だった。
駅前に人影はない。タクシーが何台か止まっているだけだった。正直、今から営業するパン屋があるとは思えない。僕がパン屋のご主人と友達だったら「売れないからやめておいたほうがいい」と注意していると思う。ごめん普通の考え方で。
しかし、ライターとしてはがぜん「なぜこの時間にお店を開けるのか?」というところが気になってきた。現場へ急ごう。
駅から連なる商店街の一角に、煌々と輝く一軒のお店。暗闇の中で文字が読みづらいが、確かに『焼きたてのパン キクヤベーカリー』との文字が。
もっと異彩を放っているのかと思ったら、どこの商店街にもありそうな非常にポピュラーなパン屋である。違うのはただ一点。今が夜中の1時で、通常のパン屋であればシャッターを下ろしている時間帯であるというだけだ。
そして驚いたのはこんな時間なのに人が何人か居るということだ。目算で三坪ほどの売り場には十種類程度のパンと3人のお客さん、そしてご主人とおかみさんが居た。
あたかもお店の中とお店の外にはまったく世界が広がっているようだった。ひょっとするとここはパラレルワールドの入り口かもしれない。扉の向こうは不思議の国かもしれないのだ!
なんてことを思いながらシャッターを切っていたが、別のお客さんに不審者がられていたので、くだらない妄想をやめさっそく中へ。
手作りの感じがたまりません。ポップが朴訥なのがまたよし。エピソードも含め『散歩の達人』とかにでてきそうですね。
おじさんやおかみさんの話。そしてネット上に散見される話しをまとめるとどうやらこういうことのようだ。
ご主人と話し込んでいたらおなかがすいた食いしん坊な僕は、とりあえずパンを買ってお店の近くで食べることにした。
スパゲティパン。給食などで出るようなコッペパンに、これまた給食ででるようなスパゲティをはさんだ感じ。懐かしい味がします。
メンチカツが挟まったパン。キャベツがたまねぎがたくさん入った具沢山。ちょっぴりコショウが効いていて、とってもうれしい。
テレビでは「夜中にしか営業しない」というところだけがクローズアップされていて、店主の人柄やお店の雰囲気は伝えていなかった。テレビとはたいていそういうものだからしかたない。
ただ、実際に行ってご主人と少しの間だけだがお話すると、「夜中にしか開かない」というのはお店の個性の一部でしかなくて、もっといろんなことが見えてくるなーと感じた。ネットではクリームパンが話題になっているようだが、クリームパン以外もうまいよ。
※老体のご夫婦が丹精込めてパンを作ってらっしゃるので、くれぐれもお店にご迷惑のかからないようにしましょう。

[ 14] @nifty:デイリーポータルZ:夜中にしか開かないパン屋があった!
[引用サイト]  http://portal.nifty.com/2007/01/29/c/



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