寒くとは?

大物釣りをすっかり忘れてライトゲームの伝道師な生活にどっぷりで、全国各地をウロウロする原田です。
今回は三重の秘密ポイントへクロソイ釣りに出かけたのである。この場所は最後の砦で、困ったときの神頼みポイントなのだ。
本来は知多半島のメバル&カサゴのライトゲームに出かけたのだが、知多半島は激冷の爆風吹き荒れ真っ白なウサギがピョンピョン。気温もメチャ低くてとうてい釣りをする気分じゃなかった。脱兎のごとく素早い逃で一路、対岸の三重県某マル秘ポイントへ向かったのである。
寺田が風裏だと言うから気楽に来たが、なんとここも爆風。も〜。でも、ここしかない。取材は写真がナイと話しにならないからね。ここのクロソイは養魚場のニジマスより確実に釣れる。これぞ正真正銘のソイの巣だ。気仙沼のクロソイの巣とは二ケタ違うんだから。
元某釣り新聞記者の小野くんが同行してくれた。元々ここを教えてくれたのが小野くんだ。彼は職業柄、東海地区全般の新鮮釣り情報を10tトラック一杯分くらい持っていて、釣りの腕もピカイチ。
昨春にHPに書いた例の場所なのさ。あの時は末川、西條、永登、寺田、高橋、原田で訪れ「クロソイの入れ食い」を飽きるほど体験した場所だ。なんたって夕方、ミノーとグラブで100発100中、入れ食い街道まっしぐらだった。
今日も大船に乗った気分でポイントへ歩いた。ちなみに全国各地を歩き回って釣りまくっている俺が、今迄で一番簡単手軽に大釣りできる根魚の巣と保証するよ。超簡単で日本一楽しい「クロソイの巣」である。こう書くと立ち入り禁止、釣り禁止の違反場所?って思われそうだけど、ここは合法的でなんら一切の問題なし。ただ、地元の根魚ファンが大切にしているので地名が書けないだけ。前回もナイショだったでしょ。もし記事が原因でポイントが潰れたら「小野くん」の命が危うい。ゴルゴ13に狙われるかも。興味のある方は地元の釣り具屋「you」さんと親密になって教えてもらえば……
三人ともすっかり「釣ったかぶり」で寒さも忘れイザ。ニコニコ笑顔でピューン、ポチャ。ラインを張ったままカーブフォールでアタリを待つ。なんだか寒いときのカップヌードル。待つのが楽しくてしょうがない。が、思惑は見事に外れ、ボトムの石積みがコツコツと手元に伝わるばかりで生命感のあるアタリはなかった。
まっ、クロソイは夜行性だから昼間はコタツでまったりかも?と、想像したが、それでも10投もすれば……釣れるはずだと安心していた。なのに20投しても反応なし。え〜、マジ?毒でも流されて全滅しちゃったか?これじゃ気仙沼と同じじゃん。期待が大きかっただけに落胆も大きく、すっかり笑顔は消えてしまった。
そっか、冬は居場所が違うんだ!つ〜ことで、テクテクと歩いて探ったが居ない。塀を乗り越え、股裂きの刑になりながら努力したがカラ振り。さらに歩いた。あれれ、寺田が来ない。昨年の秋にいい思いをした場所で粘っていたらしい。これぞバカのひとつ覚え。う〜ん、パブロフの犬的?な条件反射かな。
諦めかけていたとき小野くんにヒット。30cmのクロソイだった。ここのランカーサイズ。頭だけ見たら40cm級。この場所のビッグワンだ。なんたって平均サイズが20cmで、時たま25cmが混じる程度。数が多すぎて大きくなれないようだ。でも、やっと釣れたこの一匹で火がついた。俺のヤル気スイッチがオン。と、それまで釣れなかったのに即ヒット。やっぱ気合いかな。釣れたのは20cmのクロソイ。でも、釣れない時間が長かったからメチャ嬉しいぞ。ダハハ。
これで入れ食い間違いなし。 が、なんと反応はピタッとなくなった。つ〜か、この2回のヒットだけしかなかったのだ。
釣れなくて気落ちしているのに追い討ちをかけるように風はますます強くなり、コントロール不能。ルアーが飛ばないだけじゃなく風にラインが引っ張られてルアーは水面を飛び跳ね沈まないのだ。
1/32ozジグヘッドから1/16ozに変え、好感度なエクスプレション600&4lb.で風に向かって全力のフルキャスト。それでも10m飛ばべいいほう。でもエクスプレッションの感度は抜群でボトム形状が手に取るように判る。この高感度ロッドだから小さなアタリも見逃すはずがない。アタリが来ないだけである。もう、どうなってんだ。
仕方なく場所移動。でもどこも根魚不在。海に生命感がない。が、このまま帰る俺達じゃない。夕マズメに再度テクテクと歩き「今日はお留守のクロソイの巣」へと戻った。
と、今度はククン、ココン、ググン。一投目からクロソイがヒット。小野くんもヒット。パブロフ犬寺田はまたしてもさっきの場所に入ったが、遠目にも釣れているのが分かった。なんだこりゃ。
歩きながらポンと投げれば着底前にヒットだよ。どうしてこうも違うのか?入れ食い突入。まさにソイの小学校。釣れども釣れども20〜25cmばかり。石のすき間からソイが這い出したのだろう。ポンポンといとも簡単に釣れる。空振りしたって同じ場所にもう一度グラブを入れれば、たちまちヒット。
小野くんは「ラピッド」でゴロタの横引きで釣っていた。なかなかツウな狙い方でしょ。もちろんバホバホ。寺田もカメラマンの伊藤もポンポン。腕の差なし。数多く投げて釣ってリリース。手返しの良さで釣果が違うだけ。記念撮影がもどかしいくらい。
こういう時間勝負なら原田のお得意パターン。ぞんざいな扱いかもしれないがフックを外したソイは足下にポチャン、バイバイ。ほんの僅かな時間で10匹連続ゲット。早取り大会なら優勝だな。で、ジ、エンド。粘れば釣れ続けたと思うがさすがに待ち時間が長かったので精神的に疲れたのだ。夕マズ目から開始なら夜中まで釣りまくっただろうけどね。それでも10匹釣れば納得。普通に言ったら「大漁」だもの。
翌日、名古屋港周辺で根魚散策だったが、どこもかしこも昨日に引き続きノーフィッシュ。やっぱダメな時はダメなんですね。
で、最後はテラピアフリークの寺田の提案で「名古屋、荒子川のテラピア釣り」に挑戦。俺も寺田に負けないテラピア好きだ。沖縄本島でも久米島でも桑名のマル秘ポイントでも釣りまくっている。なんたって見ながらバンバン釣れるしクロダイ系の体形でファイトはすこぶるスピーディーでパワフルだ。温水性の淡水魚だから低水温では死滅するが、この川を覗いてびっくり。居る。居る。居る。わんさか群れで泳いでる。とても神経質な性格なので人影を見ただけで逃げ惑うのに平然としている。久米島の川より数も多くサイズもデカイ。温排水が流れ込んでいるから越冬できるのだ。ついでに40cmのバスも泳いでいたし、なによりビックリしたのは60〜70cmの雷魚が群れで冬眠せず悠然と泳いでいたのだ。
小野くんテラピアは初めての釣りらしく最初は戸惑っていたがコツを掴んだらポンポンと釣ってしまった。もちろん大喜び。すっかりテラピストの仲間入り。
温排水があるとはいえ水温は低くスローなアクションにのみに反応する。最盛期の大物テラピア必殺パターンの「バグミノーのテロテロ」は食いに来るけどフッキングしない。今日は「藻引っ掛けパターン」だ。
藻にラインを軽く引っ掛け1〜2cm幅のシェイクでミニグラブを上下に動かして食わせる。ラインは2lb.、ジグヘッド1/64oz.以下。ちょうどカーブフォールで釣るサスペンドメバルと同じリグだ。要領を掴み、リグを間違わなければイージーゲームなんだよね。
釣れました。20〜30cmとチビばかりだけど5匹。40cmオーバーもたくさん居たが機嫌が悪いのか水温のせいか無視されっぱなしで悔しかったけど、ここのテラピアは暖かくなったら入れパク間違いなし。春過ぎが楽しみな場所だ。
なんて文章で書くと簡単だけど、なかなか釣れないってのが一般的な感想らしい。それもそのはず、最近の傾向でリグが「大きく、太く、重い」のが原因。メバルも簡単とか言って……全然釣れないよとクレームもあるけど、そんな人のタックルとリグを見てビックリ。水面直下にサスペンドしているのに1/16oz.や1/32oz.のジグヘッドだったり、シーバスでも釣るのか?ってタックルで6lb.ラインを使ったり……メバルは根魚だからいつでも底ズリズリで攻めたりと、こんな間違った方法じゃ「運」でしか釣れませんよ。
そうそう、シーバスに50lb.リーダーとかPEラインとか、強ければいいって一部のマニアは言ってるみたいだけど、シーバス釣るのにヘビーなタックルは不要だと思うよ。
12lb.ナイロンでリーダーなしで90cmなら簡単に釣れるし、4lb.ナイロンのスルーで60cmも楽々OK。要はドラグ、ロッドのバランスじゃないかな。皆様、間違ったリグ、大げさなタックルは百害あって一利なしですよ。確実にキャッチできるとは思うけど、その前にバランスの悪いタックルじゃヒットに持ち込みにくいしね。
とくにメバルはカサゴやアイナメ、ソイなどの根魚と違い「ストラクチャーフィッシュ」で壁際や水中の海藻、ロープに付いて生活しています。で、ベイトが浮けば水面で捕食しますし、水面を回遊してベイトを追い回す時も多いんです。もっと対象魚の生活パターンを知り研究すればバホバホ街道まっしぐらのはず。せめてラインは2〜4lb.にしてジグヘッドも1/32oz.までにしてみましょう。きっと今迄の2〜3倍は釣れるはずだ。もちろん潮の動きが速くてガンガン流れるようなら重くして対応しなくちゃダメですけどね。

[ 175] 原田佐敏 0060 寒くても釣れるクロソイ&テラピア
[引用サイト]  http://www.palms.co.jp/voice/harada/harada060/harada_0060.html

銀誓館学園のクリスマスパーティー。 毎年、様々な趣向を凝らすパーティーが開催され、学園はクリスマス一色に染まります。 今年は終業式が終わった直後の日曜日がクリスマスイブという事もあり、本当に様々なパーティーが開かれるようです。 クリスマスパーティーは無礼講。 たとえ、今まで一度も口を聞いた事が無くても、一緒にパーティーを楽しむ事ができます。 クリスマスパーティーは、新しい友達を作る為のイベントなのですから。 気に入ったクリスマスパーティーがあれば、勇気を出して参加してみよう。 きっと、楽しい思い出が作れますよ。
寒中水泳とは、読んで字の如く『寒い中水泳をする』事である。気温ヒトケタの寒い中、水温ヒトケタの冷たい水に浸かって泳ぐと言う、物好きな行為の事である。いったいどこの馬鹿……もとい、個性的な人間がこんな事を考えたのだろうか。 だが、考える人間がいるなら、やる人間もいる訳で。 誰が企画したのかは知らないが、銀誓館学園のクリスマスパーティーでは、寒中水泳大会が行われる。室内プールだが、窓を全開にすれば寒さは問題もない。恋人が居なくて心が寒い連中、ウケ狙いの物好き、好奇心の強い興味本位の者、その他いろいろをターゲットにして、午前中から寒い中みんなで泳ぐと言う、何でもアリな銀誓館学園ならではのパーティーである。 イベントのスケジュールは、最初の10分で諸注意と準備運動、80分で水泳。そして残りの30分、あるいは水泳途中でギブアップした場合は、隣に用意された暖房の効いた部屋で、熱いお茶やらみそ汁やらを飲みながら、親睦を深める、という手筈になっている。 なお、何が悲しくて、せっかくのクリスマスに寒中水泳などやらなければならないのか……とは考えてはいけない。むしろ、考えたら負けだ。
もっとも、ここに考えても負けてない少女も居たりするが。「やっぱりクリスマスって言ったら寒中水泳ですよね!」 と言う訳で、修行が大好きな山神・伊織(中学生青龍拳士・bn0002)は楽しそうに準備中。「おじいちゃんも、若い頃は毎年クリスマスに泳いでたって言ってました。なんか、女の人を誘って断られて、とも言ってましたけど。……やっぱり普通の女の人にはキツいんでしょうか」 それは、女の人を寒中水泳に誘ったのではなく、女の人をデートか何かに誘って断られ、ヤケになって寒中水泳をした……と言う話ではないのだろうか。しかも毎年。 まあ、それはともかく。「貴方も、よろしければ一緒に参加しませんか?」
ちなみに、プールにはカイロや着ぐるみなどの身体を暖かくする物は持ち込み禁止なのでそのつもりで。頑張れ。
●準備体操「私が手本を見せてあげるわ!」 プールに着くと同時に、ゆかりは真っ先に飛び込んだ。浮かんで来ない。 まあそれはさておき。 プールに入る前は準備運動だ。「いっちに……」 誰よりも先に準備運動を始めているのは真白。「こういうのは精神鍛錬になりそうだからな」 恭哉や恵理を始め、皆しっかりと身体をほぐしていく。「これは『ただの』鍛錬だッ。決して、あの方と素敵なクリスマスを過ごせないからじゃないッ」 必死に自分を騙す未弘。同じ思いを持っているのはきっと君だけじゃない、頑張れ。「問題なく認可してる学園も流石と言うべきなんだろうけど……」 呟く影嚮は、と言うか誰も、実は『プールでパーティします』としか申請してない事を知らない。「寒ーっ!? つかなんでこんな物好き居んだーっ!?」 寒さに震える北斗の言葉は、多くの人が感じている事だろう。「こういうのは家にいた時以来だっけ……」 実家での禊を思い出すのは月。「クリスマスに心臓発作なんて、冗談にじゃないし……」 しっかりと準備運動するまどか。彼女達の胸に目が行き、悲しそうな表情を浮かべるのは美香だ。「己の小胆さを直そうと参加して、己の胸の小ささを思い知らされるなんて……」 最も、美香のスレンダーな身体は、玲には羨ましい所だが。「年末年始は……カロリーが……すごいことになりますからね……っと!」 ダイエット目的となると準備運動にも気合が入る。「ラジオ体操第一!」 赤いフンドシで準備運動しているのは忠勝だ。他の人達と違う準備運動をしている事に、どうやら気づいていない。目立つが、悪目立ちのインパクトでは、ワインレッドの水着の駆も負けては居ない。「戦いの前の準備を怠る事は死に繋がるんだ!」 叫ぶ美津穂、割と大げさではない。準備運動は大切なのだ。●寒中水泳 準備運動が終われば、いよいよ本番。 皆、思い思いに水の中へ、あるいはプールサイドで見物を決め込む。「どうやらここまでのようだー」 だきに、二秒でリタイア。やる気はないが満ち足りた表情である。「あかん……こんなん1分でも浸かっとこうもんなら凍ってまうわ!」 次いで、桃花鳥が三秒でリタイア。こちらも早すぎだ。「アン! ドゥ! トロワ!」 かけ声と共に、華麗に飛び込む瑪瑙。「ぎゃー、寒い寒い寒い! と言うか僕の存在が寒い!?」 泳げないのに無茶するから。「ぬかった! 俺は泳ぎが苦手だった!」 真矢もまた全力で溺れて行く。わりとそう言う人は多い。「我が頭部を指標とし、付いて来い!!」 フンドシ一丁で、ペースを無視して泳ぐ貴信。頭が光を反射する姿は、確かに指標となるような気もする。「フハハハ、ゴボゴボ、ップアッハッハ!」 目立つと言えば、高笑いしながら囚人服っぽい水着で泳ぐ位威も目立っている。てか水飲んでる。 そんな上の喧噪も届かぬ水底、郁は静かに潜水する。いつ水中で闘う時に備えて修行有るのみだ。 なお、同じようにプールの底に沈んだ英二は、単に溺れているだけである。(着くまで止めない……止められない……) 泳ぎの上手い人達を尻目に、下手なラーラは寒さにガクガク震えながら犬かきで必死に泳ぐ。何でも『今年中に向こう岸まで泳ぐ』と言う目標を立てていたのを今頃思い出したらしい。 同じように犬かきをしているナイアはちゃんと泳げている。多分。(2月の日本海よりは寒くないからなぁ) 比べる対象が間違っている。「心頭滅却すれば火もまた涼し……」 寒さを我慢しようと、天は精神を集中し……。「ってこれ以上さむくなってどうーすんのだ」「ふぅ……倫悟、寒くないか?」 泳ぎに飽きた逸が、プールから上がり後輩の倫悟に声をかける。「お疲れさまだよ、逸先輩♪ ボクは大丈夫だけど、先輩こそ寒くない?」 タオルを差し出しながら、問い返す倫悟。「寒い時に入るとどんな気分が味わえるか試したくなったんだが……やっぱり、プールは普通夏だな」 それを言ったらおしまいだ。「しっかし物好きな奴も多いよなぁ……」 プールサイドで、プールを見つめるのは朔。悪友に引きずられて来たは良いが、泳ぐ気はあまり無いようだ。「男らしく行って来いやぁ!!」「ぎゃぁぁ!!」 その悪友、天虹に蹴り飛ばされ、プールに落下。復讐とばかりに、天虹を引きずり込む。「ギャアァア!? テメ、何しやがンだ!!」 騒がしくじゃれ合う姿はまさに悪友。「寒中水泳は慣れてるが……クリスマスに皆でやると言う発想は無かったな」 1人で修行をして来た狼にとって、こうして皆とやると言う事は新鮮だ。「清流もいるらしいしな、負けんように張り切らんと」 その清流は、狼を見つけ勝手にライバル視中。「ぬ! 負けるものか!」 何故か露出度の高い競泳水着で、バタフライをひたすら泳ぐ。(努力と根性で泳ぎ切るのです……誰にも負けません、私はこの寒中水泳で頂点に立つ) 祖母の教えを胸に、泳ぐのは武蔵。どうすれば勝ちなのかは分からないけど、何かしら勝利を目指す人達はたくさんいる。 勝負と言えば……伊織の周囲には、彼女に勝負を挑もうとする人達が集まっている。「いざ尋常に勝負です!」「なは♪ ボクもしょーぶ!」「出来ればでいいんですけど私ともどうでしょう?」 アゲハやリンク、影斗を初めとして、多人数から一度に勝負を申し込まれ、困る伊織。と、褌にサラシ姿の輝沙羅が無駄に気合を入った高笑いと共に現れる。「伊織と言ったか! 貴様には私に近いものを感じる……こう、熱いものをな!」「熱血ですね! こうなれば、みんな纏めて勝負です!」 触発されたのか、伊織も熱が入って来る。単純だ。「勝負ならさ……」 その言葉に、きさらが会話に割り込んで来る。「やっぱり本気でやらないとね! と言う訳で、この本気モードの競泳水着とかどうかな?」 肌にピッタリとフィットした競泳用の水着は、どことなくセクシーな感じだ。「水着までは考えた事が有りませんでした。確かに考える必要が有るかもしれませんね」「修行とは言え全力を尽くすのは良い事なのですが……」 大胆な水着に、少し気圧されるのは蒼月。修行大好きな彼女としては、やはり寒中水泳は欠かせない冬の風物詩であるが。「水着は……どうも苦手です」 そんなこんなで会話をかわしつつ、水泳勝負が始まる。が、真っ赤な競泳水着のリスティア、何故かバタフライ。「んー、寒さなんか運動すれば感じないよねー」 いつの間にか勝負を忘れている。「負けない……」 逆に、負けず嫌いの恋月は、勝負に参加していなかったはずなのにいつの間にか競い合っている。(こいつ……出来る!?) その恋月に抜かされた矢峨崎・千早が、またライバル心を発生させて全力で追いかけたり、それが今度は古式泳法で泳いでいた龍顕やら、気合の入った高斗やらに火を付けたり。「いやぁ、元気だねぇ」 そんな勝負の光景を見ながら、蒼陽は妹、蒼月のタオルの上にマフラーを置く。「メリークリスマス、ってことで♪」 その頃、女子スクール水着の千夜、泳ぎもせずに応援中。「頑張れー、伊織さんー」 軟弱者だ。(あそこを泳いでいるのは伊織どのか。実に無駄がなく、美しいな) 視界に勝負の様子を捕らえ、ふと龍夜は思考し、そして身体と会話するように体をゆっくりと動かしていく。(戦いは、己の力を出し尽くしてからだ……師匠はそう言っていたな) 楓もまた、己の体と対話……いや、勝負していく。気力を振り絞り、限界を目指す。●まだまだ寒中水泳「俺も柔道番長と呼ばれる漢。この程度のことで根は上げん!」 始まってから1時間前後となると、そろそろ寒さに根をあげる者も出て来た。だが、武道は、己の修行人生に賭けて突き進んでいく。 意地になっている者は多い。孤鉄も、様々な泳ぎで必死に泳ぎ続ける。(水の中はどこか落ち着きます……) 澪は華麗なフォームを心掛ける。見る物を楽しませながら、冷たい水を苦にせずに泳いで行く。 そんな可愛い女の子達の水着を堪能し、目の保養中な杏子。「あのコもそのコもみんな可愛くて、お姉さん困っちゃうわー♪」 困られても困る。「うむうむ……寒さに打ち震える美少女達、いいですよね。激らびゅです」 りりすもそういう目的。野郎は視界に入れない方向性。「いい眺めですねぇ」 同じように水着を堪能する要、ただしこちらは男女問わず。持ち込んだボディボードに乗って根性尽きて溺れた忠明を助けに行く。「大丈夫?」「死ぬかと思ったぜ……」 荒い息を吐く忠明を見つけた夜。そちらに向かおうと……何故か、足にビート板をくくり付けている。「寒中水泳だけどあえて水蜘蛛に挑戦してみるよー!」 もちろん失敗。「はい、こっちも救助ですよ」 溺れた人達を助けるのは漣弥だ。早めに切り上げた人達を引き連れ、プールサイドを巡り歩く。「ひ、ひい爺ちゃん……俺、元気だよ……」「くそぅ……腹さえ減ってなけりゃ……」 何やら曾祖父と感動の対面をしているらしい輝刃や、伊織との勝負の最中に力尽きた鉄哉を救出すると、毛布で簀巻きにして待ち合い室のストーブ前に転がしておくよう指示する。(……) 疲れて、水中で休憩しているのは小鈴。溺れているのか潜水しているのか。溺れてるっぽい。「妾は……どうするべきなのかのう」 そんな喧噪とは離れた所で、霊夢は1人の男の顏を思い出す。彼の顏を見ると、身体が火照って来る……。「こんな寒さがなんだってんだ、やってやるぜ!」「おぉっ!?」 などと考えていたら、すぐ側で寒さを振り払おうと叫ぶその男……誠示郎の声が聞こえ、危うく溺れかけた。「だ、大丈夫か!?」 すぐさまそれに気づき、慌てる誠示郎。彼も、霊夢に良い格好を見せたいと、意識していたようだ。「……大丈夫〜?」「平気、いや、ダメ、寒い、むしろ痛い……」 泳いでいた悠衣は、寒さに震えると言うより苦しむ宮城を発見、救助する。「すぐに人を呼んで来よう、むしろ今すぐに」 2人の間に入るように、北都が割り込む。寒さに凍えそうだが、悠衣の新調した水着を近くでみていたいと言う煩悩が、青少年の精神を支える。「じゃあ、私呼んで来る。北都君はここにいてね」 華麗なクロールでその場を離れる悠衣。いまいち報われない北都だ。●親睦会 隣の部屋では、暖かくしての親睦会。お茶は無論、みそ汁は燐が腕を奮っているし、楓音はお菓子や、サンドッチなどの軽食類も用意している。「お好きな物があったらどうぞ」 「お味噌汁は赤も白も有るし、味噌おにぎりやお汁粉も用意してあるよ〜」 なお、何故か牛丼も用意されている。『みそ汁を飲むのに牛丼を食べねーのは筋が通ってねーんですよっ!!』と力説している人が用意したらしい。「何故参加したのかしら……」 子猫を始め脱落した人達はそのお茶を啜り、食事をしながら、親睦を深める。「うー、さぶさぶ……」 同じく脱落した綾上・千早は、幼なじみの登真を発見するとそちらへと向かう。「寒い中にて水に泳ぐ、読んで字の如し。寒いのは当然……って、待て」「とゆー訳で、あっためなさいナナ♪」 登真の言葉も聞かず、くっつく2人。あっためると言うよりなんかアツアツだ。「先輩、寒くねぇか?」 なお、ガイと七瀬も抱き合っているが、どっちもマッチョな男なので正直暑苦しい。「おーっほっほっほっほっほ!!」 高笑いをしているのはフリーズレイン。 寒さに気絶し、現在幻覚を見ております。「あら、お帰りなさい……もう、水泳は終わり?」 80分が過ぎ、水泳を終えた生徒達が続々帰って来る。うららはその中から伊織を見つけ、頭からバスタオルをかけてやる。「風邪ひいちゃうわよ。まったく心配させて……」「あ、ありがとうございます」「過信して風邪を引いたらカッコ悪いぞ!」 龍麻も、用意しておいたタオルを皆に配り、茗を初めとした80分泳ぎ続けた者達は、そのタオルにくるまっていく。「楽しかったぜ!」 彼らに片っ端から漢握手をするガンナー。鬣のような髪が水に濡れていると、なんだかとても情けないが、本人気づいてない。「さむいさむいさむっっ」「あ、ヒコセンパイ、新次郎ちゃん」 帰って来た火零と新次郎を見つけ、ココアを手に駆け寄る更夜。「なんだ、もう帰ってたんだ、更夜ちゃん」「更夜、まだ泳げたんだけど、引きずり出されちゃったんだよぅ」 水中で漂ってたらそれは救助される。「寒中水泳は初体験でしたけど、なかなか良い経験でしたね」 競い合った火零と新次郎も、互いに労い合う。「うちの実家の寺で新年に滝行をやるんだが、誰か一緒にやらないか?」 呼びかけているのは鋼。元気な事だ。「こういう時は、人肌で暖め合うのが一番〜」 いきなり伊織に抱きつくのは更紗。「これも修行なんですよぉ〜」「どんな修行ですか」「修行と言えば……」 思いついたように口にしたのは翠。「子供の頃、氷の張った海に重石つけて放り出されたりとかしなかったか?」 幼い頃の修行の光景を思い出し、伊織に尋ねる。「山神のお爺さん、何か俺の師匠と似た匂いがするから……」「俺も、真冬の激流昇りとか良くやるな!」 蒼士も同意する。「それは修行ではなくて苦行では」「「……」」 伊織に言われると、自分がとても酷い事をさせられている、しているのではないかと実感する。「せんぱいおねえさま」 自分も質問が、と手を挙げたのはセリア。「どうして、イグニッションしていらっしゃらないのに、そんなにおよいでいられるんですか?」 水に顏をつける事も怖いと言うセリアは、まだ泳げないのだ。「……気合です!」 役に立たないアドバイスだ。「そう言えば、伊織さんは髪伸ばさないのかな?」 続いて質問したのは飛鳥。「髪、ですか?」「お爺さんも喜ぶと思うよ」 むしろ、喜ぶのは一部の男の人な気もするけどね、とは言わない。「ふむ。考えておきます」「しかし、今日は良い修行になりました」 武が感慨にふけり……そして、伊織に向き直る。「この後、もし良かったら私と……お手合わせ願えないでしょうか!」 『お付き合い』とでも言うような勢いで伊織にお願い。「そうですね……また今度、依頼か何かで一緒になった時にでもお願いしますね」 済まなそうに断り、代わりに次の機会の約束をする事で許してもらう。「ところでだな」 最後に、七生が一つ提案する。「まだこの程度で満足はしておるまい? 今度やるときは、小寒から大寒にかけての頃合……もっと寒い時期にやらないか?」「そうですね……こうした大規模なイベントは無いでしょうけど、個人的には是非やりたいですね!」 つくづく、修行の好きな娘だ。 その頃。髪留めを無くした事に気づき、プールに戻った勢は、一人泳いでいる治秋を発見した。
あなたが購入した「2、3、4人ピンナップ」あるいは「2、3、4バトルピンナップ」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。

[ 176] 寒くて冷たいクリスマス - シルバーレイン
[引用サイト]  http://t-walker.jp/sr/adventure/rp.cgi?sceid=754



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