うまくとは?

電話や同僚、部下からの質問で、作業が中断して集中力が途切れるという経験は、誰しもがあることでしょう。仕事の中断を避けるだけでなく、中断をうまく生かす方法も考えましょう。
同じ仕事でも、一定時間集中して取り組むことができた場合と、小刻みに中断が入った場合とでは効率が異なります。せっかく集中して取り組んでいても、途中で話しかけられたり、電話に対応したりといった中断があると、元の作業に戻る際に何をやっていたかを思い出すという手間と時間が発生するからです。
この問題については、以前も「作業を中断させない「長篠メソッド」【理論編】」(2006年10月5日の記事参照)で取り上げました。この記事では、「長篠メソッド」という方法をご紹介しましたが、ポイントは以下の3つの状況(モード)を意識し、それぞれのモードに適した仕事を行うようにスケジュールを立てることです。
さらに、「頭の中をカラにして、状況把握はすべてタスクリストに任せる」ようにすることで、再開までのもたつきを抑えるという方法もご紹介しています。
とは言え、今回の【問題編】のように、教育担当として「質問を受ける」という断続的な中断が避けられないシチュエーションもあるでしょう。つまり、自分で中断をコントロールするのが難しいような状況です。
中断させられると困る作業、すなわち中断してから復帰するまでに時間がかかる作業の特徴としては以下のようなものが考えられます。
これらの作業は、ある程度まとまった時間枠の中で集中して取り組まなければ、効率よく進めるのは困難です。このタイプの作業を「集中処理タスク」と呼ぶことにします。
これらの作業の共通点は、1つ1つはさほど時間も手間もかからないものの、大量にため込んでしまうと取りかかりにくくなる、すなわち先送りをしたくなる、という点です。それゆえ、いつ中断が入るか分からないような状況では、「集中処理タスク」よりもこういった意識が分散していてもこなすことができる作業に取り組むほうが時間をうまく使うことができるでしょう。このタイプの作業を「分散処理タスク」と呼ぶことにします。
中断を前提としたスケジュールとは、やるべきタスクを「集中処理タスク」と「分散処理タスク」とに意識的に区別して並べたものということになります。こうすることで、せっかく集中していたのに中断させられて「ムッ」とする、ということも少なくなるはずです。
これに加えて、中断そのものをある程度コントロールできれば、より確実でしょう。問題編のように断続的に質問をされるというシチュエーションでは、質問できる時間をあらかじめ決めてしまうのです。
例えば、「今から1時間はとにかく自分で考えてみて」と指示を出し、不明点が見つかっても、すぐに質問をするのではなく、いったん内容を紙に書き出しておき、あとでまとめて質問してもらうようにします(もちろん、「それが分からなければ先に進められない」という疑問は、「自分で考える1時間」に入る前に解消しておく必要があります)。
こうすることで、指示を出す側としては1時間の「集中タイム」が得られることになります。指示を受ける側としても、分からなくても1時間は何とか自分で考えることになるため、“答え”を教えてもらう前に、自力で“答え”にたどり着くことができるかもしれません。このように「自分で何とかして解決する」という成功体験からは、すべてを教えてもらうことよりも強い自信が得られることもあるでしょう(もしその解決方法に誤りがあれば、「質問タイム」で“軌道修正”できます)。
加えて、このように時間を区切ることによって、指示を出す側・受ける側の双方に「締め切り効果」が生まれます。「(質問の来ない)この1時間の間に何としてもこの企画書の目鼻立ちをつけなければならない」ということになれば、がぜん集中力も高まるでしょう。
教育専任担当としては、指導することだけに集中できる体制が理想ですが、OJT(On the Job Training)など業務と平行して行わなければならない状況も現実にはよくあることです。今回ご紹介したように時間の使い方における「オン」と「オフ」のメリハリを意図的に作ることで、悩ましい中断をうまく活かすことができるでしょう。
仕事を楽しくする研究日誌「シゴタノ!」管理人。日々の仕事を楽しくするためのヒントやアイデアを毎日紹介するほか「言葉にこだわるエンジニア」をモットーに、Webサイト構築・運営、システム企画・開発、各種執筆・セミナーなど幅広く活動中。近著に『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』『「手帳ブログ」のススメ』がある。
新入社員カホコさんの教育担当に指名されたタカフミ君ですが、それまでの担当業務に加えてカホコさんのフォローという新たなタスクを抱えて四苦八苦しているようです。
自分では当たり前にできていることでも、いざ人に説明するとなると難しいものです。初めて新入社員や後輩、部下をもったときなど、どのようにしたらいいでしょうか。
仕事にマンネリを感じたら環境を変えてみる──。多くの人が無意識に実践している方法でしょう。しかしこれに依存しすぎると“ゆでガエル”になってしまうかもしれません。
段取りを作って作業を始めても、なかなかその通りにはいかないもの。その理由の1つは作業時間の見積もりが甘かったせいです。どのようにしたら作業時間を正確に見積もれるでしょう。
段取りとは何か──。それは、リミット(制約)を基準にしてリソース(材料)を最適に配分することです。今回は、この配分をどう考えていけばいいか検討します。
締め切りが迫るまで仕事に手が付けられない。いつも勢いで仕事をするため、大きな仕事だと息切れする──。こんな課題を解消するには、どんな“段取り”をすればいいのでしょうか。
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[ 86] ITmedia Biz.ID:仕事の中断をうまく活かすには?【解決編】
[引用サイト]  http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0704/13/news052.html

典型的なマネジメント手法である「PDCAサイクル」。計画、実行までは無難にこなせても、評価、改善がうまくいかないケースは少なくない。その理由とは――。
ビジネスパーソンなら一度は聞いたことのある「PDCAサイクル」(@ITの用語辞典)。計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Act)のプロセスを順に実施し、最後のActを次回のPlanに結び付けるらせん状のプロセスだ。品質の維持・向上や継続的な業務改善活動を推進するマネジメント手法といわれている。
このPDCAサイクルが確実に実行できていれば、計画は毎回改善されるはずだ――ところが、現実には同じような間違いを繰り返したり、さほど改善されたようにも思えないPlanが次々と出てくるほうが普通だろう。
PDCAサイクルがうまく機能しないのはなぜだろう。マイクロソフトの小林大介ソリューションスペシャリスト(テクノロジーソリューション本部)は「(PDCAサイクルが機能しないのは)評価がうまくいかないからだ」と指摘する。評価がうまくいけば実効力のある改善策が打ち出せるはずだ。その結果、計画の質も向上し、実行した結果もいいものになる――というわけだ。
11月15日、都内で開催した「the Microsoft Conference 2006」で、マイクロソフトの小林氏は「(PDCAサイクルが機能しないのは)評価がうまくいかないからだ」と指摘する
「評価がうまくいかないから、改善もできない」という状況ではPDCAサイクルはらせん状のプロセスにはなりえず、計画と実行をいたずらに繰り返す悪循環に陥る。同じような間違いや改善されない計画が繰り返されるのは、評価と改善の機能不全が原因なのだ。
こうした悪循環を断ち切るには「計画と実行の段階における情報収集が重要だ」(小林氏)という。そもそも評価がうまくいかないのは「その計画が立案された経緯や、実行段階での現場の情報を、チェックする人達が知らないからだ」。つまり、計画や実行の段階で必要な情報さえ集められれば、その情報を判断して「評価」できるのだ。
もちろん、経営層からは事業計画を、社員やスタッフからは現場の状況を逐次伝えているはずだ。とはいえ、社内ポータルや会議などの正式な場で情報を発信する場合、無駄に思える細かな情報は除外され、目立つ情報が集まることになる。トピック的な情報が悪いわけではないが、「無駄に思える細かな情報」にも「評価のヒントがある」という。
一見どうでもいいような情報を集めるために、社内システムにはブログなどの機能があってもいい。また、そうしたブログのエントリに書かれた情報を自動的に集約するようなシステムも必要だ。小林氏は「これからは社外スタッフとコラボレーションしたり、流動的なメンバーで仕事をするようになる。情報を収集し、見つけ、見える仕組みを構築し、経営層と社内外のスタッフとで同じ情報、同じ理念を共有する必要がある」とし、「ひょっとしたら、(the 2007 Office Systemなどの)マイクロソフト製品なら解決できるかもしれない」と控えめに述べた。
デジタルワークスタイルの視点:会ってみたい人にいつか会うための方法「いつかこの人に直接会って話を聞いてみたい!」――。尊敬している経営者や起業家、人生に大きな影響を与えた本の著者、いつも読んでいるブログを書いている人、いつも使っているオンラインサービスの開発者などなど。インターネットを通じてアプローチするコツをご紹介します。
名刺交換した相手が人事異動したら、メールで通知するサービスもらった名刺をスキャナに通すだけで、取引先データベースができあがり。取引先の人たちに人事異動が発生したら、メールで通知。三三とダイヤモンド社の提携によるサービスが始まる。
ライフハック テンプレート:#058 できないことシート自分の限界にチャレンジしていますか? 限界を知るためにも、できることではなく、“できないこと”を書き出してみましょう。
田口元の「ひとりで作るネットサービス」探訪:もっと自分の知らない情報や人とつながっていきたい──fooo.name・高村さん知らない人同士でも、興味が似通っている人ともっと出会えるようになるといい──。そう話す高村さんは大手SNSの開発にも携わる24歳。「Ustream映像にTwitterコメントをニコニコ動画風に」。そこから始まったのが「fooo.name」だ。
以前は自分が伸びていた感じがあったのに、最近は伸びている感じがしない。意外なところにある自己成長を阻害するワナを解説する
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情報処理技術者試験がITSS(ITスキル標準)と融合しようとしている。どこへ行く、情報処理技術者試験?
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jobtxt2 += '匿名|最高25社から査定結果が届く。査定|プロが鑑定するあなたの市場価値';

[ 87] ITmedia Biz.ID:PDCAサイクルがうまくいかない理由
[引用サイト]  http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0611/15/news121.html

前回では、.NET開発におけるデザインパターンの有効性を述べるために、問題を含む設計に対してデザインパターンを適用するとそれがどのように解決されるのかを例示した。その冒頭では「デザインパターンとは、オブジェクト指向設計に深くかかわってきた先人たちによりすでに文書化され、まとめられている問題解決の知恵」と説明したが、デザインパターンは単なる「問題解決策のカタログ」というだけではない。では、デザインパターンとは一体何なのか。
このようなパターンの概念は、建築家クリストファー・アレグザンダー氏の思想に端を発する。彼の思想がソフトウェアの世界にも応用できることに気付いたのが、XP(エクストリーム・プログラミング)の提唱者であるケント・ベック氏だ。その後、ケント・ベック氏は、ワード・カニンガム氏の協力を得て『Using Pattern Languages for Object-Oriented Programs』という論文を完成させた。このGUIプログラミングに関するパターンについて記された論文は、1987年にOOPSLA(Object-Oriented Programming, Systems, Languages, and Applications)というオブジェクト指向の学会で発表された。
その後、1994年にエリック・ガンマ氏、リチャード・ヘルム氏、ラルフ・ジョンソン氏、ジョン・ブリシデス氏らGang of Four(通称GoF)による書籍『オブジェクト指向における再利用のためのデザインパターン』(以降、書籍『デザインパターン』)が出版され、これはオブジェクト指向技術者にとってのベストセラーとなった。この書籍によってデザインパターンは広く世に知られるようになったのである。
建築の世界からソフトウェアの世界に持ち込まれたパターンの背景について知ってもらったところで、その概念についてもう少し掘り下げておこう。
パターンを正しく理解するためには、「問題」が何であり、それがどのような「コンテキスト」で発生するかを知ることが重要となってくる。しかし、パターンの汎用性を高めるために、「問題」はかなり抽象的に表現されている場合がある。そこで、問題に対する理解を深めるために、問題が発生する状況となる「コンテキスト」にも注目する必要が出てくるのである。例えば、書籍『デザインパターン』では、問題の多くは「目的」として記述されており、コンテキストは「動機」として具体的なシナリオを用いて記述されている。
またパターンの正しい理解のためには、問題とコンテキストの関係を把握し、パターンの名前とひも付けて、1つのイメージとしてパターンをとらえることも大事だ。よいパターンにはその意図が明確になるようなシンプルで分かりやすい名前が付けられているものだ。
さらに、多くのパターンを知ることで自分なりの「パターン・マップ」を構築し、必要な場所で適切なパターンを引き出せるようにしておく必要もある。加えて、パターン・マップ上で各パターン間の関連性や非関連性を把握しておくことも重要になってくるだろう。このような場合でも、分かりやすいパターン名はよい「しおり」となる。
逆の視点から考えると、オブジェクト指向開発の初心者がパターンを知ることで、開発者として何を問題としてとらえる必要があり、そのような問題はどのような状況で発生するのかを学ぶことができるのである。問題が発生してしまうことよりも、その問題に気付かないことや見過ごしてしまうことの方がより大きな「問題」だ。パターンはあるコンテキストにおいて過去に繰り返し発生した問題を扱ったものである。過去に問題とされた事項をパターンから学ぶことで、未来の問題にも対処できる力も付くのである。
書籍『Microsoft .NET によるエンタープライズ ソリューション パターン』では、ソフトウェアにおけるパターンはその抽象化レベルによって、以下のように分類されている。
アーキテクチャ・パターンは、ソフトウェア・システムの基本となる構造を表現するスキーマである。このパターンでは、事前定義された一連のサブシステムを提供してそれらの責務を指定し、それらの関係を整理するためのルールやガイドラインが記述されている
設計パターンは、ソフトウェア・システムのサブシステムまたはコンポーネント、あるいはそれらの関係を洗練するための基本構想である。特定のコンテキストにおける一般的な設計上の問題を解決するために使用する相互に影響し合うコンポーネントで繰り返し発生する共通の構造が記述されている
実装パターンは、特定のプラットフォームに固有の抽象化レベルの低いパターンである。実装パターンでは、所与のプラットフォームの機能を使用してコンポーネントの特定の部分またはそれらの関係を実装する方法を記述する
このように、ソフトウェアのパターンは抽象化レベルの高い順に、アーキテクチャ・パターン、設計パターン、実装パターンに分類される。これらの分類は、「POSA」という略称でよく知られている書籍『ソフトウェア アーキテクチャ――ソフトウェア開発のためのパターン体系』の中で、アーキテクチャ・パターン、デザインパターン、イディオムとして定義されていた分類を、それぞれ再定義したものだ。この書籍は、出版されてからかなり年月がたっているのにもかかわらず、いまだに新鮮さを失わない良書である。機会があればぜひ一度手に取っていただきたい一冊だ。
また、このほかにもさまざまな分野にわたるソフトウェアのパターンが存在する。例えば、書籍『リファクタリング』の著者であるマーチン・ファウラー氏によるドメイン分析パターンとしての「アナリシスパターン」や、反面教師的なパターンとしての「アンチパターン」などが有名である。
ここまでにパターンの意味やソフトウェアにおけるパターンの分類について説明してきた。デザインパターンは、現在最も広く知られているソフトウェアのパターンである。このデザインパターンの概念をひと言で表現すれば、次のようになるだろう。
ソフトウェア開発において、ある特定の「コンテキスト」で「繰り返し発生」する、一般的な設計上の「問題」と「解決策」の組に「分かりやすい名前」を付けたもの
これは、GoFの1人であるジョン・ブリシデス氏による書籍『パターンハッチング――実践デザインパターン』に記述されているパターンの再定義ともほぼ一致する。
ここまでで、デザインパターンとはどのようなものかを説明したが、筆者が本当に伝えたいことは、実は少し別のところにある。
過去に繰り返し発生した問題を解決する際に、先人たちは問題を含むコードに対してリファクタリングを重ねてデザインパターンを導き出したのだろう。その結果がデザインパターンのカタログとして記録されたことにはとても意味がある。
デザインパターンがリファクタリングの結果として生まれたものであるとすると、それを最初からシステムに適用するのは容易ではない。それができるようになるには、それなりの経験やスキルが必要となる。そのため、デザインパターンを念頭に置いての設計しか考えないというのもお勧めできるものではない。知っているデザインパターンをシステムに当てはめるだけでは、ただの「ワンパターン」になってしまう。
やみくもにデザインパターンを使用せず、リファクタリングからデザインパターンを導こう。その結果として、必要な場所に必要なだけのデザインパターンが使われるはずだ。これがうまくデザインパターンを使いこなすための1つの解となるのではないだろうか。
以降では、リファクタリングからデザインパターンを導く方法について解説していく。まずは、それに当たって必要になってくるオブジェクト指向設計の基本について説明しよう。
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[ 88] @IT:連載:.NETで始めるデザインパターン 第2回 うまくデザインパターンを使うための心得
[引用サイト]  http://www.atmarkit.co.jp/fdotnet/designptn/designptn02/designptn02_01.html

90年代後半から、SCM、ERP、TOC、BTO……などなど、製造業に向けたさまざまな3文字ワードソリューションが流行しては消えていった。これらのソリューションがその効果を製造業に与えられなかったからだ。その理由とは何だろうか?(最終ページの記事要約へ→)
本連載は、製造業専門のコンサルティング会社「ネクステック」のコンサルタント、プロジェクトマネージャの取材を基に、受注生産型産業、半受注生産型産業、部品点数が多い量産産業(自動車、自動車部品)など、組み立て製造業特有の経営課題やIT導入に関する問題解決を考えていきます。それぞれのテーマに合わせ、登場人物が変わります。取材・執筆はネクステックのマーケティング担当・安村亜紀氏です。
あなたは国内の労働者のうち、製造業に携わる就業者数の割合をご存じだろうか。比率はたった14%だ。その半面、国内貿易収支に占める製造業の輸出額の割合は、80%以上に及ぶ。
金融業や流通業といったサービス業のたぐいは、製造業が生み出した富とモノを動かす機能にとどまる。こうしたことから、日本の富を支えているのは、製造業だといえる。本連載は、製造業専門のコンサルティングファーム「ネクステック」が、製造業の改革プロジェクトを通じて、製造業の課題の実態と、ITを伴う業務改革のあるべき姿を提起する。本連載上に表現されるプロジェクト現場の息吹から、製造業のIT戦略成功のポイントをライブに感じ取っていただきたい。 さて、連載第1回は製造業が抱える課題を整理していきたい。今回は、製造業のコンサルタントであり、PLM(Product
Lifecycle Management)の第一人者としても著名なわが社ネクステックの代表取締役社長山田太郎に話を聞く。
慶應義塾大学経済学部卒業。アンダーセン コンサルティング(現・アクセンチュア)、バーン社(現SSA グローバル)、プライスウォーターハウスクーパースコンサルタント(現・IBM BCS)、米PTC社の副社長(日本支部マーケティング担当)を経て、ネクステック株式会社を起業、代表取締役社長に就任。現在、ネクステックが抱える十数件の製造業の業務改革プロジェクトアドバイザリーや新規プロジェクトの立ち上げに自ら参画。本業と同時に、東京大学大学院工学系研究科の非常勤講師を務めたり、早稲田大学大学院、博士課程にてMOT(Management of Technology)博士号を取得。組み立て製造業IT戦略、特にPLM分野における論客として名高い。
これまで日本の製造業においては、企業間の激しい競争の中、日本人特有の“モノ作り”へのこだわりが品質向上に寄与してきた。そのこだわりの中でたびたびのコストダウンもやり遂げ、高度な生産技術や自動化技術が続々と開発された。その結果、生産財である工作機械、ロボット、金型、成形機、自動車向け材料といった関連分野で日本の技術が世界のトップに躍り出た。 さらに技術開発競争の中で、自動車の機能技術でも、省資源・高性能エンジン・公害対策技術・カーエレクトロニクス技術など、他国にない先進技術の開発を次々にやり遂げた。特に自動車のように信頼性を要求する量産品では、先進機能技術といえども、量産のための生産技術が合わさって初めて市場に投入されるものだ。こうした面でも日本の得意とする高いモノづくり技術は大いに生かされた。 これらの技術開発は、多用な要素技術が相互に複雑に絡み合っており、いざ実行となると高い総合力がなければ実効は得られない。そこには日本人特有の緻密な人間的連携力が活躍している。いわゆる“ア、ウン”の世界である。 このように“ア、ウン”の人間的連携力が活躍してきた日本の製造業においてもITの2文字は、日本の製造業の経営者に対する脅し文句である。「効果があまり出ないし、今後も期待できないので、今後当社はIT活用をやめます!」などと勇気ある発言をする経営者は、まずいない。そんなことをいった日には、「遅れた企業」「改革拒否」とのレッテルを張られ、株価は下落、若手も将来を失望して退職が相次ぎ、会社はとんでもないことになるのかもしれない。こういった状況下、経営者は「IT導入をしないと世の中から乗り遅れる」「競争力を失う」といった根拠の薄い不安感を持ち、次々とIT投資を行っていった。■3文字ワードに踊らされていないか? SCM、ERP、TOC(Theory Of Constraints:制約条件の理論)、BTO(Built To Order:注文を受けてから製造する方法)……、謎の3文字ワードに表されるソリューションが発表されていっては、言葉やコンセプトだけが先行しているきらいがある。正しいと信じていた戦略や理論が、実は自社にとってそれほど効果がなかったり、もしくは、自社には効果が期待できないことに気付いたというユーザーの不安の声を多数受ける。山田自身これまでERPパッケージやSCMパッケージのたぐいを導入、販売推進してきたうちの1人であるが、読者の方に、あえて次のように問い掛けてみる。 「すべてのプロジェクトが、自社にとっての、SCMやERPの本質的な意味と効果を十分議論したうえで、進められてきたのであろうか?」 ゴール意識が気薄で効果が不明瞭なまま、「この3文字ワードの理論に効果があるようだ。導入しましょう!」といい出してプロジェクトを始めてみたものの、遅々として進まない、プロジェクトメンバー自身が不信感を持っている、といった不幸な状況が散発している。読者のプロジェクトではどうだろうか? ある大手電機メーカーの技術経営を指揮する方が、次のようにおっしゃっていた。 「経営者予備軍として多くの社員を欧米の大学のMBA/MOT留学として派遣してきた。しかし、どうもMBA/MOTのたぐいは、SCM、ERP、ABC、シックスシグマ、PMBOKなど、謎の最新キーワードの概要だけしか学んでこないような気がする。MBA組はこういった謎のキーワードを頻用して会話をし、それ以外の人間には会話の意味が理解できないから特別に見えてしまう。しかし最近は、そんなことに意味がないと思うようになった。3文字英略語を代表とした最新キーワードを知識として持ちつつ、日本型に翻訳、具現化できる力が必要だ。さらに、欧米のMBA/MOT卒業者にも、日本の経営大学にも、高いお金を払って来てもらうコンサル会社にも、その回答は見つからないことが多い」――日本の技術経営の未来に不安を感じる意見だ。 このように最近のユーザーは、謎の3文字ワードのたぐいが本当に効果が出せるのか、疑ってかかるようになっている。ITやソリューションを導入して、どれだけ効果が出るのか、目利きできるかどうかが、IT改革の勝敗を分かつ。「ROI(投資対効果)はどの程度なのか?」という議論が盛んだが、その一方で「何をもってROIなのか?」「そもそもROIを図ることなど可能なのか?」など、IT改革や3文字ワードの改革については大きな疑問ばかり残る。
情報マネージャのための「今日のひと言」 - 2007/11/29『成功は心の持ち方』 成功に、そのときの財政状況、あるいは学歴などは無関係です。早い段階で……>>続きはクリック
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[ 89] @IT情報マネジメント:“製造業のIT”がうまくいかない理由1/3
[引用サイト]  http://www.atmarkit.co.jp/fbiz/cinvest/serial/seizou/01/01.html



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