一読とは?
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「一読総合法とはこんなものです」ということを、基本的なことを中心にまとめてみました。一読総合法は広く一般に実践されている指導法ではありませんが、ひとりひとりの子どもの考えを生かして、自力読みの力を育てる方法として、自信を持って紹介したいと思っています。 人間は言語によって思考します。つまり、言語の獲得が思考力や認識力、判断力に密接に結び付いています。言語の学習は、子ども達の全面発達を支える基本的な要素になるものです。 基礎となっている考え方に、パブロフの「第二信号系理論」があります。直接的な刺激を第一信号系、言語による刺激を第二信号系とします。言語による第二の信号が第一の信号と同様、あるいはそれ以上の高度な刺激となるという学説です。 このことを基礎に「言語・意識直結説」という考え方があります。つまり、言語能力の発達が子どもたちの成長に大きな役割を果たすことになります。 また、言葉は生活と密接な関係があります。子ども達は生活を通して、言葉を獲得してきました。子ども達の全面発達とは、自らの生活や生き方を探究する、その力の成長だと思います。 子どもたちの「全面発達」が私たちの願いです。言語の学習は、子ども達の全面発達を支える基本的な要素になるという認識に立ち、「国語科はそのために中心的に責任を負う教科である」と考えています。 どんな教科でも言語によって理解したり考えたりするわけですから、言語の力を伸ばすことが子どもたちの成長に大きな役割を果たしていると考えています。 学校で一般に行なわれている国語の(特に「読み」)授業を、おおまかに三読法と言って良いと思います。初めに全体を通読してあらすじをつかみ、次に詳しく読んでいきます。段落ごとや場面ごとという構成が多いようです。最後にもう一度味わって全体を読むという単元の構成です。通読・精読・味読の三段階なので三読法と言います。初めの授業に入る前に「何度も読んでおきなさい。」という指示をする先生もいるようです。 「一読総合法」と他の指導法との一番の違いは、「初めの通読をしない」ということです。「一読」という言い方はこの読みの過程に由来があります。ということは、はじめから詳しく読み進めていくことになります。 どうして「初めの通読」をしないのでしょうか。まず本を読む楽しさを考えてみましょう。物語などを読んでいて一番心が動くのは、初めに読んでいる時です。「この先どうなるのだろう」とハラハラドキドキしながら読んでいるはずです。初めに通読をしてしまうと、推理小説の犯人が初めから分かっているようなものです。 子どもたちが図書館で本を借りて読んでいる場面を考えてみましょう。子どもたちは、初めに通読をして、それから場面ごとに詳しく読んで、最後に味わうためにもう一度読む、などという読み方をしているでしょうか? そうではないはずです。初めから最後まで読んでしまって、「おもしろかった」と思うか「つまらない本だった」と思うか決まってしまうはずです。ということは、初めに読んだ時に、どれだけのことを本から吸収できるかが重要なことになります。初めに読むときに自分の最大限の力を発揮して本に取り組む、それを授業で実現しようとするのが「一読総合法」です。 「同じ本を何度も読む子がいる」と言われる方もあるでしょう。確かにそうです。でも、もう一度読んでみようと思うのは、初めの読み方が優れていたからなのです。 ここで誤解しないでほしいのは、一読総合法は「一度しか読まない」のではないと言うことです。初めの通読はしませんが、いつも既に学習した部分を振り返りながら読み進めます。 通読をしませんから、全体をいくつかの「立ち止まり」に分けて指導します。これを「立ち止まり読み」と呼びます。低学年、あるいは導入の時期であれば、短い数行の文から始めた方がいいと思います。もっと丁寧に指導しようとすれば、一つの文から始めることもあります。 立ち止まりごとに分析し、次第に作品全体の総合に向かいます。一読総合法の「総合」というのは、このことからきています。以下、分析・総合と言います。 「立ち止まり5」つまりこの例の場合の最後の「立ち止まり」になりますが、そこまで読み進めたら、全体を通して「分析と総合」をすることになります。「総合」とは作品のまとめや評価だと言って良いと思います。 ・分からないことをみんなの力で解決し、読み方のちがうところや意見のちがうところなどを交流し、学級全体の読みを高めていく。 ・作品の読みを深めるためだけではなく、話し合いを通じて学級作りや人間関係を作る場にもなる。みんなで協力し、みんなで高め合う場として考えたい。 授業は前時の課題を確認するところから始まります。基本的に「立ち止まり読み」によって読み進めていますから、子どもたちは「次はどうなるのだろう」という気持ちで一杯のはずです。こうした次時への期待をどれだけ持たせることができるか、重要なテーマです。 ただ、あまり詳しくやる必要はありません。いつまでも先に進まなくて、逆に意欲を削いでしまう結果になりかねません。前時の最後に思った、興味を思い起こせば十分です。 教材プリントを配る、あるいは本時の立ち止まりを提示して、「ひとり読み」に入ります。進んだ段階ではいきなり「ひとり読み」ということも可能ですが、慣れない場合は、音読を入れたり、難しい語句や漢字を先に扱っておく方法も考えられます。 「書き込み」については、初期の段階での緻密な指導が必要だと思います。ただ、「書きなさい」では、なかなか鉛筆が進むものではありません。初めのうちは「何を書いていいのか分からない」という子が多いのではないかと思います。まず「こんなことを書けばいいのか」と子どもたちが理解する必要があります。 対策としては、書き込みの例をたくさん提示する、書き込みの視点を与える、といったことが考えられます。どんな書き込みをしたのか発言を求めて、黒板や教材文を書いた広用紙に書いていけば、書き込みの視点を学習していくことができます。 効果的な方法として「ひとりごと法」というやり方もあります。教材を読みながら「ひとりごとを言いながら読みましょう」と指導します。例えば、 初めからあまり高度な内容を要求しない方がいいと思います。制約が多ければそれだけ書きにくいものです。逆に「何でもいい」となると、迷ってしまう子もいますから、やはり書き込みの視点を子どもたちが身につけるような指導が必要だと思います。 例をたくさん上げることも有効な手だてです。どんな書き込みをしたか発言させながら、良い書き込みの方法や視点ははみんなで共有するようにしたいものです。 書き込みはできるだけ簡略に記述した方がいいと思います。発言のために、発言するとおりに文を書いている例も多く見られますが、あくまでも自分の読みのための書き込みですから、自分が理解できればいいのです。文の一部分に線を引いて、できるだけ短い言葉で書いた方がいいのです。理解のためのメモだと考えればいいと思います。 特に決まった記号がある訳ではありません。それぞれに工夫することが大事だと思います。また、記号をあまりに複雑にすると、逆に読みの障害になってしまうので注意が必要です。 ひとり読みの次の段階として、「理由」と「予想」「関連づけ」を上げたいと思います。ちょっとした疑問や経験は案外簡単に書けるものですが、それを深める手だてです。自分の考えを出したら、それに対する「理由」を考えます。また疑問を出したら、こうではないかという「予想」を考えてみます。これだけでも、より深まったひとり読みが可能です。「関連づけ」は単語と文章、文章と文章の関係性をつかむことです。例えば疑問に対する、予想、解決といった文章の構成が分かりやすい例です。 行間に思ったことを書き込みながら読み進める「書き込み」と共に、ノートに思ったことを書いていく「書き出し」もあります。立ち止まり全体で思ったこと、ある程度まとまった内容になります。 「ひとり読み」は本来、読者の自由な読みです。しかし時間も限られているので、多様な活動にはなかなかなりにくいものです。例えば辞書や資料を活用する、誰かに話を聞くといった自主的な学習活動も視野に入れたいものだと思います。 ひとり読みで考えたことを発言して「話し合い」をします。できるだけ開放的な雰囲気で発言できるように環境作りが必要だと思います。子どもたちは案外、「こんなことを発言していいのか」と自主規制してしまったり、学級の人間関係に左右されたりしがちです。また、活発な子もおとなしい子もいるので、発言の機会を保障したり聞く態度を育てたりといった取り組みも必要です。 まず初めは書き込んだことを参考にして、積極的に発言をさせたいものです。こうした意欲は以後の展開に大きな影響を与えます。指導者の意図に即した発言だけ取り上げていくと、子どもたちの意欲は急速にしぼんでしまいます。発言の意欲に支えられ試行錯誤をしながら、より有効で意味のあるができるようになってほしいものです。読みを進めながら、実は判断力を育てる指導でもあるのです。 発言が出にくいときに「発言登録」という方法もあります。黒板か広い用紙に教材文を用意しておいて、どこで発言をしたいか、話し合いを始める前に登録をしておきます。こうすると発言の場が保障され、また立ち止まりのどこに子どもたちが目を付けているか把握することができます。 初期の段階では、一人が発言をして、その発言について他の子の意見を聞いて、という形で話し合いを進めていけば良いと思います。次第に話し合いの効率や深まりを求めていきたいものです。そのときには「話し合いの柱」を作るという学習に取り組みます。(このごろ「項目づくり」とも呼んでいます。) 話し合い活動では「発言が少なくて話し合いにならない」という例と「発言が多すぎて時間が足りない」という両方の事例が見られます。発言が少ないのは子どもたちが何らかの制限を感じていることが想像できます。また、発言が多いのはチャンスと考えるべきです。取捨選択できる力を育てることがこれからの課題になります。 と言っても活動が決まっている訳ではないので、それぞれに工夫することが必要だと思います。登場人物や作者に短い手紙を書いたり、表現読みを入れたりできます。表現読みはこの時間の初めの読み方と比べてみると学習の状況をつかむことができます。 これからの予想はぜひ入れて欲しい学習です。次の時間までの興味・関心を持続させることができます。一読総合法の大きな特色ですから。 それから、ぜひ「授業のあり方」について、子どもたちも一緒に考える場を設定して欲しいと思います。自由に発言できるといっても、それがあくまで指導者の指示した枠内ではなく、自分たちも「こんな勉強がしたい」という意志を持てるということを考えさせたいものです。 「表現よみ」とは、日本コトバの会がこの名をつけて実践をスタートさせました。音読しながら、文章をより豊かに読み取ることをめざしています。(1)目で読んで、(2)カラダで感じ、(3)声にあらわします。読み取ったことを音読で表現するというのではなく、音読しながら自分の読みを作っていく方法です。 一読総合法でもこの「表現よみ」を取り入れた指導をしています。黙読によって読み進めるより、音読しながら読んだ方がより豊かに理解することができるのは、実際にやってみれば分かります。 読み取りと「表現よみ」は段階的なものではなく、同時に進行・発展していくものです。読み取ったことを聞き手に伝えるための音読である「朗読」とのちがいはここにあります。 「表現よみ」では聞き手をそれほど意識する必要はありません。自分の読み取り・読解を豊かにするために音読するのです。 「ひとり読み」で読み進めるとき、ぜひ音読をしながら読むことを指導してみて下さい。子どもたちはきっと、より豊かな感じ方を見せてくれると思います。 作品の中には音声化によって意味の捉え方に違いが出る場合が多く見られます。音読しながら「読み」の違いについて話し合いができたら、楽しい授業になりそうです。 音読は単にすらすら読めれば良いというものではありません。意味を含んでいるからです。「表現読み」とはそういうものです。どんな表現読みをしたら自分の「読み」とぴったりくるかと考えれば、進んだ読み取りになると思います。 一読総合法を実践するに当たって、「教科書はどうするのか」「子どもたちは先を読んでしまうのではないか」とは良く聞かれる疑問です。解決策はいくつか考えられます。 ちょっと乱暴ですが「新しい授業をするから」ということで教科書を預かることもあります。国語の授業で返します。管理が少々めんどうですね。 教科書を使わずに1時間毎に教材のプリントを準備します。教科書をコピーして切り貼りしても良いし、ワープロで打ち直すこともあります。 教科書をそのまま使います。話し合いで先のことを言う子も出てきますが、自分で予想した方が楽しいと分かれば、そんな発言はなくなってきます。 一通り一読総合法に触れてみたら、次に「班学習」に取り組んでみることをお勧めします。「班学習」の価値は次の2点だと思います。 まず、より自主活動に近い学習であることです。班で司会や進行係を作って運営しますから、指導者の手を離れることになります。 最初はサンプルの班にみんなの前で話し合いをやってもらったらどうでしょう。その後、良かった点、反省点を話し合えば、自分たちの班はこうやっていこうという道筋も見えてくるはずです。司会ができるだろうかという心配もあると思います。案外、大丈夫ですよ、というのが結論です。でも、司会に任せるのではなく、班のみんなが楽しく有意義な話し合いにしていこうという気持ちを持つことが重要だと思います。 次は発言の機会が増えることです。30〜40人の学級で全員が発言するというのは、なかなか難しいことです。でも、班学習によってその機会は班の数とともに増えることになります。発言したいけれども、順番やチャンスがなかったということはこれまでもあったはずです。 九州児言研の平井英一先生によれば、班の人数は4〜5人が適当ということです。学級の実態を見ていろいろ試してみてほしいと思います。 話し合いの内容は通常の話し合い活動と同様だと考えていいと思います。班の話し合いの後、全体での話し合いをします。 各班から、例えば「班の話し合いで解決できなかった点」「学級全体でも話し合ってみたい点」「立ちどまりのまとめ」「今後の予想」などを出していけば、全体の話し合いも楽しく意義あるものになるはずです。 国語に限らず指導法の研究は底が深いものです。日夜、より良い指導のために研究を続けておられる方々に心から敬意を表します。でも、私たちの考えは少々違っています。経験や研究を積み重ねた教師だけができる授業ではいけないと思っています。 ベテランはもとより、新米の先生でも楽しく力のつく授業ができる、それが私たちのねらいです。そのために、「これだけ身につければ楽しく力のつく授業ができる」というものを創り上げたいと思っています。子どもたちは今、目の前にいるのです。 「一読総合法」と言うと何か定型的な授業のやり方があるように思えるかも知れません。確かに、基本的な考え方や形はありますが、あとはそれぞれの応用です。授業のやり方を押しつけるものでもありません。ねらいや子どもたちの実態で授業のやり方は変化するものです。そのことを確認しておきます。 九州児言研の前会長、江川先生は「あなたの一読総合法」と言われています。「一読総合法」の考え方を生かして、自分なりの指導法を創り出すことが大事なことだと思います。 一読総合法は単なる読みの指導技術ではありません。方法論の根底には理念があります。そのことを端的に表現している文章があるので、紹介します。以下、「新・一読総合法入門」からの文章です。 なにごとも、まず着手することによってのみ、より深い理解に達するのです。−−最近、児言研内部においてさえ現れている一つの偏向をはじめに指摘しておきます。−−それは、一読総合法をもって一指導技術におとしめようとする誤った卑小化であります。ここに新しく発行される「入門」も、以下諸章の性急な読みによって指導技術にスリカエられてはなりません。各章はあくまでも現場諸氏の要望にこたえて容易に各教室で取りえげうるように平易に書かれたものであっても(たとえそこに説明は加えられていないばあいでも)じつは国語科教育の本質をのちにのべるように「こどもたちの全面発達」をおさえる理論的基礎の上に、「日本語の知識と能力こそ、その全面発達を支え・うながす基本的要素をなすものである」という認識に立つとともに、「国語科こそ、この知識・能力の高めに中心的に責任を負う教科である」という深刻な認識を共通のものとして論ぜられていることを見落としてはならないのです。(P.12 後略) なかなか難しい問題です。一概に答えられる性格の問題ではありません。でも、事例として挙げることはできます。 指導を始めたころは、高学年でもひとり読みで「書き込みができない」という子が学級に数人は見られました。現在は低学年でもほとんど見かけません。内容的な深まりはなかなか大変、というのが実感です。 伸び伸びと発言して欲しいというのは誰でも同じ願いだと思います。「思ったことをどんどん発言していいんだ」という想いは、子どもたちにはとても新鮮だったようです。明らかに目の色や表情が生き生きしてきました。私たちの学校や学級では、それができるできないは別にして「自分の意見を発言すること」はごく当たり前のことです。なかなか発言できない子でも、がんばって発言したいという気持ちをみんなが持っています。ただ、性格的な問題や人間関係に左右される状況はあります。 少々マンネリかな、と感じることもあります。それは多分、指導が定型化して新鮮さが薄れてきたからだと思います。一読総合法は一つではありません。不断の工夫が必要です。また、いくら自由に発言と言っても、子どもたちが指導者の管理下に置かれていると感じるならば、意欲は急速に減退していくはずです。 これが成果だ、となかなか胸を張って言えるものでもありません。どこまで行けるか、やってみようじゃないか、というのが正直なところですね。 一読総合法は国語の指導法ですが、いろんなところに影響があります。話し合いの経験は学級経営や他の授業にも良い影響を与えるはずです。だからこそ、話し合いを大きな学習活動にするのです。力関係や人間関係によって発言が左右されることは良くあります。逆に国語での話し合いから、そういった事態を改善に向けることもできるのです。「正しく根拠のある意見が通る」という話し合いでありたいと思います。 算数の文章問題で「ひとり読み」を取り入れた実践の報告もあります。また、社会科での学習にも応用できます。言語の学習は、子ども達の全面発達を支える基本的な要素になるという認識に立つ以上、あらゆる生活に影響を与えるのは十分考えられることです。 一読総合法は、横浜市・奈良小学校の校長であった林進治氏が、児言研での研究成果を土台として全職員による実践をもとに理論化して形を見たと言えます。実践書が1964(昭和39)年に「一読主義読解の方法」として明治図書から出版されています。 児童言語研究会そのものは、戦後1951(昭和26)年に民主主義科学者協会を母体として生まれています。アメリカから導入された経験主義が横行する中で、言語能力の向上をめざして研究を開始しています。基礎学力の低下が叫ばれる中で、現場に登場してきたのは形象理論・解釈学でした。一般に「通読・精読・味読」という三読法の授業方式です。 こうした中で児言研は、言語学の学習から三読法への批判を打ち出し、一読総合読みの理論を創造し、授業実践に移すことになったのです。1962(昭和37)年のことです。 九州児言研は1973(昭和48)年、平井英一・山口茂男・新名弘之の3氏が発起人となり創立されています。初代会長は宮崎の日高不二夫氏でした。 私たちは「一読総合法が絶対だ」とは思っていません。もっと“楽しく力のつく”授業の方法や考え方があれば、ぜひとも教えて欲しいと思っています。方法論は子どもたちの実態を抜きにして考えられないからです。 でも、ある程度きちんと一読総合法を勉強してくれた人は、ほとんどの人がその価値を認めてくれるのではないかと思います。いろんな場で国語の授業を見る機会があります。一問一答で授業が進められていたり、主題の読みに終始している授業を見ると、何だかさみしくなります。作品と読者があってこその「読み」だと思うからです。 これまでに私たちが研究集会などで指摘されたことを思い出してみると、「子ども任せ」「言わせっぱなし」などがありますね。「給料どろぼう」と言われたことも、実はあるのですよ(^.^)根本的な出発点からその人達とは違っていると思わざるを得ません。その人達にとって大事なのは作品の主題であって、読者ではないからです。私たちはあくまでも読者である子どもの成長を見据えています。 さて、一読総合法について論じた外部の書籍をみつけましたので、該当する部分を紹介しておきましょう。「国語教育方法論史(飛田 多喜雄 著)」という本です。 その行き届いた全体構造の中で行われる文章課程の総合法は、十分読解の成果を挙げることのできる注目すべき方法だと思った。言語要素のとりたて指導と兼ね合わせた部分から全体への一回精読主義は、従来の指導法の盲点を救う手だてとしての新生面を開拓したもので、その提唱の意義を認めたいと思う。必要と思われるところで立ちどまりしつつ読むということは、日常生活の読文行為ではあたりまえのことであるが、従来の国語教育ではあまり心にとめていなかった。(P.371) それと共に、三読主義一色に塗りつぶされ、それのみが国語教育の唯一の方法であるかの如く考えている国語教室に、自省改善を要請し、一方において一読主義の読解法を新しい導きの手段として本格的にとり入れたいと思う。いずれをも唯一絶対の方法と断定しない立場である。子どもの主体性をだいじにするなら、国語教室にとらわれたり閉鎖的にならずもっと弾力性のあるものにならなくてはならない。さらに進んだ方法があれば、それをも摂取し、生き生きした国語実践の確立をめざすべきであろう。もし不自然な、役立たぬ方法であるとすれば、自ずと現場から消滅していくにちがいない。(P.372〜373) 近くの方でしたら、ぜひ私たちのサークルに連絡を取って下さい。事務局宛でも、サークル宛でもかまいません。「例会」を月に1回ほど開いていますので、そちらへもいらして下さい。九州内の方でしたら、各県のサークルを紹介しますので、ご連絡下さい。 東京や埼玉、千葉あたりのメンバーが、いわゆる児言研の本部です。遠いので日常的に連絡を取っている訳ではありませんが、連絡先くらいは分かります。 全国にメンバーや実践者がいますが、詳しくは分かりません。でも、連絡先をつきとめるくらいはできると思いますので、その際もこちらへご一報を。 参考になる書籍でしたら、「関連書籍の紹介」にいくらか掲載しています。でも、こちらのサークルに関係したり、独断でお勧めという書籍が多いですよ、正直言って。十分参考になるのは保障しますが。出版社としては「一光社」や「あゆみ出版」が主です。 まぁ、いずれの場合も、とにかく私たちのサークルに連絡をして下さい。そして一緒に“楽しく力のつく国語の授業”をめざしていきましょう。 |
[ 37] 一読総合法データ
[引用サイト] http://web.people-i.ne.jp/~circle/01-ichidoku/1-D.htm
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[ 38] 一読 - BLOG360
[引用サイト] http://blog360.jp/%B0%EC%C6%C9
