踊るとは?

一連の“踊る”シリーズのプロデュースを手がける亀山千広(フジテレビ・執行役員映画事業局局長)は、一つの可能性を探っていた。それは、テレビドラマの新境地を開拓し、数々の実写映画の記録を塗り替えた、あの『踊る大捜査線』シリーズの新たな流れとして、“スピンオフ作品”を世に送り出すというものだった。そもそも連続ドラマにおいては、全体を通しての主役というものが歴然と存在する一方で、全10話から11話で構成される各ストーリーにおいては、主役以外のメインキャラクターそれぞれに焦点を当てた物語が紡がれるのが通例だ。特に、この『踊る大捜査線』という作品においては、連続ドラマからスペシャルドラマへ、そしてさらに映画へと作品が進化してゆく中で、それぞれのキャラクター自身が成長し、よりその存在感を増してきた。それぞれが主役となったあらたな作品が生まれてもいいのではないか…それは、数多くの連続ドラマを手がけてきた亀山にしてみれば、ごく自然な流れの中で生まれてきた思いだったといえるだろう。また、それによって、従来の“踊る”シリーズとは全く異なるエンタテインメントが作れるかもしれない。この可能性の追求こそが、新たな“伝説”の始まりだった。
“踊るレジェンド”と銘打ってスタートしたこのシリーズ、第1作目として製作されたのは、ユースケ・サンタマリア演じる真下正義が主役の映画、『交渉人・真下正義』。2005年5月に公開されたこの作品は、同年公開の実写映画の興行収入第一位を獲得。“踊るレジェンド”第2作目として製作、8月に公開された、柳葉敏郎演じる室井慎次を主役とした映画、『容疑者・室井慎次』とあわせて、興行収入80億、動員約600万人の記録を打ちたてる大ヒットとなった。
しかし、伝説=レジェンドは、ここでは終わらない。映画『交渉人・真下正義』から、またあらたなスピンオフ・オフドラマが誕生したのだ。2005年12月に放送されたスペシャルドラマ『逃亡者・木島丈一郎』である。
北野武監督映画の常連として知られる名優、寺島進が演じる木島丈一郎は、映画『交渉人・真下正義』で、“踊る”シリーズに新登場したキャラクター。ユースケ・サンタマリア演じる『交渉人〜』の主役、真下正義との名(迷?)コンビぶりが話題を呼び、“踊る”ファンの間で人気となった。
このドラマ『逃亡者〜』誕生のきっかけは、キャストやスタッフの雑談。脇役ながらも、強烈な存在感を持つ木島が主役のドラマがあったら面白いよね、というところからスタートし、どんな場面で木島が活躍するのが最も面白いだろうかと話が盛り上がった結果、『交渉人〜』の舞台となった事件からさかのぼること2ヵ月余、とあるアパートの立てこもり事件に端を発する事件を舞台に、こわもての刑事が子供とともに、なぜか身内である警察から逃げ回るハメになるというオリジナルストーリーが誕生。年の暮れの押し迫るあわただしい時期にもかかわらず、平均視聴率15.6%、瞬間最高19.5%の高視聴率をマークした(ビデオリサーチ調べ。関東圏世帯平均)。
まさに、どこまでも踊る大捜査線。踊り続けるこの伝説は、もうひとつのスピンオフ映画『容疑者・室井慎次』からも、さらなるスピンオフドラマを生み出したのだ。これが、本邦初公開、八嶋智人主演の新作ドラマ、『弁護士・灰島秀樹』である。
「室井、逮捕!」という衝撃的なできごとからスタートした『容疑者・室井慎次』。八嶋智人演じる灰島秀樹は、木島同様、この作品で“踊る”シリーズに新たに登場したキャラクターだ。「警察の不正を徹底的に追及する」という大義名分の下、どこまでも室井を追い詰める、いわば敵役として登場。灰島の右腕、篠田真一を演じた吹越満とともに抜群の存在感を示し、話題となった。そして、その際立ったキャラクターは、亀山プロデューサーをはじめとするスタッフに、彼を主役にしたドラマを企画させるのに、さして時間はかからなかった。
脚本は、“踊る”シリーズの生みの親のひとりでもあり、また『容疑者〜』の脚本・監督を手がけた君塚良一。『容疑者〜』で描かれた物語の後、灰島弁護士事務所を中心に起こる出来事を描いたものだ。この作品でドラマ初主演を果たすことになった八嶋智人は、ドラマ化の話を聞いて、ただ驚いたという。
「灰島のドラマ化なんて、全然予感ないですよ。敵役でしたしね。刑事の話ならわかりますけど、灰島は弁護士ですから(笑)。“踊る”的には、蚊帳の外でやじっていたようなものだったのに、さすが君塚さん。すごくいいお話になっています。いいバランスで、よくできたお話だなあ、と。僕自身、仕上がりを見るのが楽しみですね」と語っている。
この新作ドラマ『弁護士・灰島秀樹』を含む、スピンオフ全4作品を、この秋、一挙放送! 映画『交渉人・真下正義』『容疑者・室井慎次』は、ともに、地上波初登場!! 公開時に見逃してしまった方はもちろんのこと、すでにご覧いただいた方々も、そこからさらに生まれたスピンオフ・オフドラマとあわせてご覧いただけば、また新たな楽しみが生まれること間違いなしである。さらに、この4作品一挙放送を記念して、各作品の前後には、主演4人のスペシャル対談を新撮。全作品を通してみると、意外な事実がわかるかも!? ぜひともご注目いただきたい。
ユースケ・サンタマリア 寺島 進 小泉孝太郎 ・ 柳葉敏郎 水野美紀 ・ 石井正則(アリtoキリギリス) 國村 隼 ほか
2003年11月24日、レインボーブリッジを封鎖して解決した「台場連続殺人事件」。その事件直後、真下正義警視は、湾岸署の前で、報道陣に取り囲まれ、警視庁初の交渉人(ネゴシエイター)として、事件解決の経過を説明していた…。
2004年12月24日、雪乃とクリスマス・イブのデートの約束をしていた警視庁交渉課準備室課長の真下は、その日の午後、突然、室井管理官から呼び出しを受ける。警視庁史上、最悪の緊急事態が発生。東京の地下鉄の最新鋭実験車両(通称:クモ)1両が何者かに乗っ取られたのだ。網のように張り巡らされた大都市・東京の地下鉄の盲点を突く犯行。乗降客200万人の命が、爆走するたった1両の車両によって危険にさらされる。
事件は、「台場連続殺人事件」の1時間後から始まった!? そして、1年前の真下の報道陣へのインタビューを見ていた犯人が、交渉の窓口として、真下を指名してきたのだった…。
迷走する地下鉄全車両にも、時間的限界が迫りくる。そして、大切な雪乃との約束の時間も刻一刻と迫っていた…。真下は、事件を解決して、雪乃のもとへ会いにゆくことができるのか!? そして、真下と雪乃の二人の恋の行方は!?
かくして映画史上初となる首都・東京の地下鉄網を舞台にした息をのむ、交渉人・真下と姿なき犯人の知能戦の火蓋がきって落とされる!
2003年10月30日。東京都台東区のあるアパートで事件が発生する。子供を人質に立てこもる男。動機は不明。駆けつけた警察の中には、交渉課準備室の真下正義(ユースケ・サンタマリア)の姿もある。部下の倉橋(ムロツヨシ)とともに、犯人と電話でコンタクトを取ろうと試みる真下。がしかし、犯人は電話に出ようとしない…それどころか電話のプラグが引き抜かれ、回線不通になってしまった。焦った真下が拡声器を取り出し、スイッチを入れようともたついているところに後方からやってきた男、木島丈一郎(寺島進)。
「何をタラタラやってんだ、バカヤロウ!」と、真下を一喝するや否や、さっさと部下に指示を出し、アパートのベランダから現場に突入。「犯人確保だ、バカヤロウ!」と階下の真下に叫ぶ木島が目にしたのは、マスコミに囲まれ、ちやほやされながらインタビューを受けている真下の姿だった…。
人質となっていた子供、吉村遼(篠田拓馬)。無事に解放されたものの、遼の父親は、明日まで北海道に出張中。離婚して家を出たという母親は、迎えに来る意思がないという。とそこに、警視庁捜査一課の刑事たちが連れ立って現れ、稲垣管理官(段田安則)の指示により、遼を台東署まで連れて行くという。納得できないと反論する木島を尻目に、刑事たちが無理やり連れ去ろうとすると、突然、遼がパニックを起こして暴れ始めた。すがるように木島を見つめる遼の視線に何かを感じ取った木島は、刑事らのふとした隙を突いて、遼とともにその場を逃げ出し…
解決したかに思われた事件の裏に、果たしてどんな事実が隠されているのか? 遼を連れて、身内である警察から逃げ続けるハメになってしまった木島の先に待ち受ける運命とは!?
柳葉敏郎 田中麗奈 哀川 翔 八嶋智人 吹越 満 佐野史郎 柄本 明 真矢みき 筧 利夫 ほか
敵は犯人だけではなかった。権力と法の罠が、室井管理官を窮地に陥れる。警察庁と警視庁、二つの正義に挟まれた室井。
2005年2月某日――警視庁・室井管理官(柳葉敏郎)が、自らが指揮をとった殺人事件の捜査の責任をとらされ、逮捕されてしまう!
室井を救おうとする若き女弁護士(田中麗奈)。そして、警察の不正を暴くという大義名分をかざして徹底的に室井を追い詰める弁護士(八嶋智人)。
そこに、警察庁と警視庁の確執が絡み、新城(筧利夫)や沖田(真矢みき)の尽力も虚しく、事態は最悪の状況に。
室井の捜査への姿勢に心動かされた新宿北署の現場の刑事(哀川翔)たちは、さらに殺人事件の真相を追う…。
さらに、今まで語られることのなかった室井の過去が明らかになった時、室井はさらなる窮地に追い込まれる。
八嶋智人 吹越 満 ・ 野村宏伸 長井秀和 ・ 石田ゆり子 ・ 真矢みき 伊東四朗 ほか
しんと静まり返った裁判所の法廷。ひとり住まいの老人らに架空の投資をもちかけ、総額4億円をだまし取った詐欺事件の裁判が行われている。傍聴席にあふれる被害者の老人たち。彼らの期待のこもった熱い視線を一身に受けながら、ひとりの弁護士が立ち上がった。原告代理人の最終陳述だ。涙ながらに語りかける、人情味あふれる彼の陳述が功を奏したのか、原告側はみごと勝利を勝ち取った。マスコミの取材を受けた弁護士は、こう答えた。「すべては市民のため、正義のため」と。
喜びに沸き立つ被害者の会の老人たちの前に、弁護士団が現れた。「だまし取られたお金はすぐに返ってきます」という言葉を、拍手で迎えた被害者たちだったが、次の瞬間、息をのむ。「成功報酬として、賠償金の8割をいただきます」唖然とする老人たちを尻目に、件の弁護士は、携帯ゲームに興じていた…。
彼の名は、灰島秀樹(八嶋智人)。政治家や有名人の公判で、ことごとく勝利を収めてきたやり手弁護士だ。しかし、そのやり方は、目的のためには手段を選ばず、一部には彼のことを“訴訟パラノイア”と呼ぶものもいる。
そんな灰島のもとに、一件の弁護依頼が持ち込まれる。依頼主は、千葉県県議会の瀬籐議員(野村宏伸)。国と千葉県が準備を進めている、海洋博覧会の開催に反対する原告団の代表だった。自然環境を守るため、国を相手取っての裁判の弁護を引き受けてほしいという。国が相手と聞いて、一瞬、興味を示した灰島だったが、地域住民で構成される原告団からは、あまり報酬が払えないという話を聞くや否や、態度が急変。瀬籐を追い返す。
ほぼ時を同じくして灰島は、IT企業の若き社長・速水(長井秀和)から呼び出された。速水の話によれば、テーマパークを作る準備を進めていた矢先、予定していた土地を、海洋博覧会の開催地として国に取られてしまったという。「どんなやり方でもいいから博覧会を中止させてくれ。ただし、私の名前は表に出さずに」。報酬は出すという速水の言葉に、ニヤリと笑う、灰島。
速水を訪問した帰り道、開催予定地を下見に訪れた灰島らは、博覧会反対派の住民らと鉢合わせをしてしまう。弁護を引き受けてくれるのか、と問う瀬籐の声にこたえるのも忘れて、灰島は、反対派住民の代表、芦川淑子(石田ゆり子)に目を奪われていた。
事務所に戻った灰島らは、早速ミーティングを行い、反対住民らの依頼を引き受けることにする。ただし、それは表向き。環境面から計画反対を訴え、速水の名前を出すことなく博覧会を中止に追い込み、速水からその報酬を得ようというものだった。
それぞれがそれぞれの利益を追い求め、巧妙な駆け引きを繰り広げる中、灰島は、反対派住民の代表、淑子と交流を深めて行く。やがて、すべてが計算ずくのはずだった“訴訟パラノイア”灰島に異変が!? 灰島の右腕だったはずの篠田真一(吹越満)は、その雰囲気を察知し、灰島に反旗を翻す! 果たして、この公判の行く末は…?
※掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。
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[ 135] こちらフジテレビ / News
[引用サイト]  http://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/pub_2006/06-295.html



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