出すとは?
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筆者が狙った,ビジネスができSEが育つ技術集団作り。そのポイントの一つはSEの常駐や特定顧客への専任アサインは原則しないこと,二つ目はSEがマルチで仕事をすることだった。前回はそのマルチについて述べたが,数人の方からリアリティあふれるコメントをいただき,深く感謝している。 読者の中には,筆者が提唱するマルチに対して納得いかない方もおられると思う。筆者もその気持ちは分からないでもない。 だが,今のIT業界で抱えているSEの塩付け,技術偏重,受身,若手が育たない,慢性的過剰労働などの問題は10年前,20年前とほとんど変っていないのも事実である。と言うことは昔の先輩SEマネジャやSEがやっていたことと同じことをやっていては,10年後,20年後もこれらの問題はほとんど変らないということになる。 もし,これらの問題を少しでも解決したいと考える人がおられるなら,昔の先輩がやっていないことやできなかったことに,少々ハードルが高くても知恵を絞って挑戦するしかない。そうでないと10年後,20年後も現在と同じになる。 このことを,今のSEマネジャやSEの方々はぜひ考えてほしい。そして,SEのマルチを,全SEとは言わないが,できるSE,できる顧客から始めることだ。 もちろんそこには,発想の転換やSEの仕事のやり方の変革,SEマネジャのマネージメントスタイルの変革も必要である。筆者は現役時代そう考え,挑戦した。 今回は前述のもう一つのポイントの「SEの常駐や特定顧客への専任アサインは原則しない」ということについて述べる。このテーマもマルチと同様,従来の発想で考えると乱暴な主張だと思う。だが,あえて明日のSE作りのために,読者の方に問題提起の意味も込めて説明したい。 筆者は,SEの常駐や専任アサインを止めるには,まず「顧客に体制図を出さない」ことだと考えている。それは,体制図を出せば顧客は往々にして「このSEは専任・常駐」と見るし,SE自身も自分は専任・常駐だと考えて仕事をするからだ。 もちろん顧客の中には体制図の提示を要求しない企業もある。だが,多くの大手顧客や元請けのIT企業はそれを要求する。昔はSEの履歴まで要求する企業もあった。すると立場の弱いIT企業は体制図を出すようになる。中には顧客の要求もないのに慣習的に出す企業や売り込むために積極的に出す企業さえある,それが現実である。 体制図を出してもSEの活動に影響がなければよいが,多くの場合はそうは行かない。そこにいろいろな問題が起こる。 例えば,SEが常駐や専任だと,帰社する時などには「会社の会議があるので」などと顧客に報告して了解をもらわなければならない。自分が不在だと顧客の方が「なぜ,○○SEはいないの?」文句を言われるかも知れないと思う。中には2次請け企業が元請け企業にSEの出勤状況を報告しているケースもあるらしいが,派遣契約ならともかく請負契約ではどうだろうかとも思う。 そうなると多くのSEが,受身で仕事をするSE,顧客と壁を作るSE,「俺はマンパワー扱いか」と思い時間で仕事をするSE,自分の担当の仕事だけしかしないSE,卑屈なSEなど望ましくないSEになりかねない。 また,SEマネジャのジョブアサインの自由度がなくなり,SEの塩漬けや,若手の成長機会の損失なども起こる。 その上,当ブログの5月22号以来再三述べているように,お互いに助け合ったりして組織力を発揮することもできない。などなど,いろいろなことが必然的に起こる。 以上いろいろと述べたが,きっとこんなことはIT企業の読者の方はとっくにご存知であろう。だがこの問題にはビジネスが絡んでおり,昔からなかなか解決できない。どうもその根っこには,日本のIT業界の,SEを能力ではなく人工で考える風潮があると思われる。 筆者は以前日経コンピュータで「IT企業はSEの体制図を顧客に出すな」と書いたことがある。だが,IT企業とユーザー側双方から,そうとう反論を食らった。IT企業側の代表的意見は「顧客がSE体制の提示を要求する。それを出さないと売れない」,ユーザー側の意見は「体制図を見ないとベンダーができるといっても信用できない」と言うものだった。 そこには,顧客はベンダーに不信感を持ち,ベンダーは立場が弱いから要求されれば体制図を出す。そんな構図がうかがえる。多分これは多くの人の本音だと思う。 ということは,逆に考えれば,顧客がIT企業のSEを見て「この連中なら間違いないな」と思えば体制図は出さなくてすむことになる。するとSEは精神的・物理的に拘束されずにイキイキ働き成長も早い。 筆者は現役時代そう考えて,以前当ブログで述べた「ぶら訪問」を行い,SEには顧客との約束は守れ,チームで仕事をやれ,提案活動に参画せよと指導するなど,いろいろな手を打った。そして日頃から顧客にSE力を売り込んだ。 それが功を奏してか,「PMはSEの○○,SEの△△が基盤系,□□がアプリケーションのリーダーを行い,以下SE何人でやります云々」と口頭では説明したが,いかなる大手顧客にも「階層構造のSEの名前を書いた体制図」は一回も顧客に提示することなく,売り上げも毎年達成した。 当然そこには体制図を要求する顧客や,横暴な営業との闘いもあった。だが当時筆者は,そこにはSEリーダーとして体を張るだけの価値はあると考えていた。 そんな経験から,筆者はIT企業の方には「本当に体制図を出さないと売れないのか?その前にやることはないのか?」と問いたい。 また筆者は「顧客の方は,体制図をみて目安にはなるだろうが,本当に開発の可否を判断できるのだろうか?」と思う。 筆者の経験では,プロジェクトというものは最初考えたSEだけではなかなか上手く行かない。それはプロジェクトの途上,技術的・人的な予期せぬトラブルが発生し,予定外のSEやいろいろな技術陣の投入が必要となるからだ。そう考えると,体制図に載せたSEをみて開発の可否を判断できるとは思えない。筆者は体制図で判断するより,SEマネジャやPMなどキーとなる人間の力量を見て判断する方が成功の確率は高いと思うが,どうだろうか。 なお,読者の中には「体制図がないと,どのSEに相談してよいか分らない」「入館に困る」などと考える人もいると思うが,それは体制図の問題ではない。SEの仕事の分担表や入館申請書を出せばよいはずだ。階層構造の体制図は要るまい。 いずれにしても,顧客にとって体制図の要求は本質的な問題ではないはずだ。本質はあくまでも,IT企業が約束したシステム開発や導入をきちっとやることである。要はIT企業は「このシステムはきちっとやります」ということを顧客にどう訴え,どう信じてもらうかである。それが体制図の問題であり,SEの常駐・専任問題の原点である。 IT企業が体制図を要求され,出さないで負けそうになれば,体制図を出したい気持ちも分る。しかし,出さなくて勝てればそれに越したことはない。この体制図の問題は,ユーザーの方々にはいろいろなご意見があると思う。ぜひコメントをお寄せいただきたい。 マルチ提案を拝見しました。これは馬場氏ほどの実績者であるからこそ提唱できる意見であると思います。普通の評論家が唱えたら「各自の責任性が低下するに決ってる」と一笑にふされて終りでしょう。ですが、この提案はIT業界の生産性とモチベーションUPへの大きな潜在力を秘めていると考えます。考えてみると営業は通常複数顧客を担当していますが、それをSEにまで拡大したものだと思います。SEのなかでもアーキテクトや特定製品のスペシャリストなどはこの考え方に沿うでしょう。けれども顧客の環境を熟知しなければならないインフラ担当の技術者やアプリの保守担当者は常駐型専任を要求されることが多いでしょう。今後は、遠隔監視の技術や携帯でのコミュニケーションなどを使って、そのような分野も非常駐化にむかえば理想的ではないでしょうか。このテーマは、技術の発展という要素やセキュリティの問題、人事問題など多くの要素と結びついています。顧客の理解を得るというのが最大のハードルでしょうし、実施しても逆効果となれば失注あるいは厳格な監視下の常駐体制に逆戻りになります。今後もどのようなノウハウが必要かなど掘り下げていけば面白いと思います。実験も可能かと思います。 図でも表でも構わないが、体制図は欲しい。理由は二つ。システム開発は残念ながら属人性の排除ができないから。そして、適切な人材や人数を割り当ててくれているのか?信用できないから。ご指摘のように体制図を求めることは本質ではない。しかし、せめてもの代用手段なのである。体制図を求める必要が全くないくらいに信用がおけるならば、ユーザーとしても幸せであるが...不可能であろう。 体制図は、私も社内用では作りますが、ユーザー向けに作ったことはありません。私の携わるシステムは数百万から数億までの幅がありますが、業種的なことか、体制図の要求にはであっていません。ただ、体制図を提出したからといって、メンバーはたいがい、プロジェクトの重複があるので、もともと専任意識がありません。なので、体制図云々による問題を感じたことはありません。 馬場史郎氏は日経コンピュータに「できるSEマネジャの条件」などを1997年から8年間連載。“SEのバイブル”と呼ばれる「SEを極める50の鉄則」,「信頼されるSEの条件―SEを極める50の鉄則 実践編」などの著者でもある。現在グローバルナレッジネットワーク株式会社 顧問,エー・アンド・アイシステム株式会社顧問,サムトータル・システムズ株式会社顧問。業界の先輩として,SEなどITプロフェショナルに向けた助言や提言をつづる。 |
[ 154] IT企業はSEの体制図を出す前にやるべきことがある:馬場史郎のITプロに贈る“今日の一言”:ITpro
[引用サイト] http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20060702/242275/
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日立製作所はCeBIT 2005において,開発中のBlu-ray Disc録画機を参考出展した。同機は2005年1月に米国ラスベガスで開催された「2005 International CES」にも持ち込んだものだが,このときは特定顧客などに披露するにとどまっていた。一般公開はCeBITが初めてという。 CeBITでは,この試作機を使ってあらかじめ書き換え可能なBlu-ray Disc媒体(BD-RE媒体)に録画したHDTVコンテンツを再生するデモンストレーションを見せた。利用した媒体は日立マクセル製。カートリッジのない,いわゆるベアディスクの形態で,BD-RE規格のバージョン2.0に準拠したものと見られる。記録容量が400Gバイトのハード・ディスク装置(HDD)も搭載しており,HDTV番組をHDDに録画できる。BS/110度CS/地上デジタル放送対応のチューナや地上アナログ放送チューナも筐体内に収めた。 日立製作所は現在,2006年後半にBlu-ray Disc録画機を製品化する方向で開発を進めている。目標価格は20万円以下。光ヘッドは関連会社の日立メディアエレクトロニクスと,信号処理LSIはルネサス テクノロジと共同開発中という。記録再生装置は日立LGデータストレージが提供することになるもよう。日立LGデータストレージは現在,すべての記録型DVDフォーマットに対応した「スーパーマルチ」機を製品化しているが,開発中の記録再生装置も全フォーマット対応の方針を貫くようで,再生専用Blu-ray Disc媒体(BD-ROM媒体)の再生およびBD-RE媒体と追記型Blu-ray Disc媒体(BD-R媒体)の記録再生に対応する。同社はこれを「ウルトラマルチ(仮称)」と呼ぶ。決定はしていないものの,日立製作所のBlu-ray Disc録画機は,このウルトラマルチ機を搭載することになりそうだ。 ただし今回試作機に搭載した記録再生装置は,BD-RE媒体の記録再生のみに対応する。青紫色半導体レーザは日亜化学工業製で,対物レンズは1枚で開口数(NA)を0.85に高めたものである。記録符号化/復号化などを実行するデジタル信号処理回路や,RFアンプ回路といった,いわゆるフロントエンド回路の大規模な集積化はまだこれからである。現在のところ同社はチップ数について明かさないものの,多くのチップで回路を構成しているようだ。なお対物レンズについては現在,1つのレンズでBlu-ray Disc /DVD/CDの3世代の媒体に対応するか,Blu-ray Disc用とDVD/CD用の2レンズ構成にするかを検討中という。 一方,試作機に搭載したAV(オーディオ・ビデオ)データを処理するバックエンドLSIは3チップ構成である。具体的にはHDTV対応のMPEG-2復号化LSIとSDTV対応のMPEG-2符号化/復号化LSI,HDDや光ディスク装置の制御や著作権保護処理を担うメディア・コントローラLSIを搭載した。 ※このほかの「CeBIT 2005」関連記事は,特設サイト「Tech-On! CeBITスペシャルレポート」でご覧いただけます。 「2014年以降はD端子への出力を全面禁止」,次世代光ディスクの著作権保護方式が固まる【訂正あり】(2005/12/20) 【Inter BEE 2007】フジテレビ,世界で初めて液晶ディスプレイのバックライトを使った可視光通信をデモ Tech-On! 全体ニュースコラム用語辞典編集部ブログ雑誌記事紹介イベント書店特設サイト英語ニュース Annex会員の方はAnnexにログインしていただくと,クリッピングした記事をここに表示します。(ログイン/Annexへの新規登録 | Annexとは?)'; 「サービス・パックを待たないでください」――マイクロソフトが安定性向上プログラムの採用を呼びかけ(17:00) 韓国Samsung Electronics社の複合機「SCX-4501K」の分解は大詰めを迎えた。残されたのは機器下半分の中央部分である。分解していくにつれて明らかになったのが,薄型化のための数々の工夫である。 大手家電量販店,家電メーカーなどが参加して行われる「省エネ家電普及促進ウィーク」が11月23日〜12月2日の予定で始まった。23日には東京・JR新宿駅前で,キックオフ・イベントが開催された。 米iSuppli Corp.は,2007年第3四半期における北米の液晶テレビ市場で,米Vizio Inc.が第2四半期に引き続き,ブランド別出荷台数の首位を維持したと発表した。 フジテレビジョンは「2007年国際放送機器展(Inter BEE 2007)」で,世界で初めて液晶ディスプレイのバックライトを利用した可視光通信のデモンストレーションを行った。 米Spectralus Corp.と佐鳥電機は,携帯機器に搭載可能な前面投射型プロジェクターの光源用に効率の高い緑色レーザを試作し,「Embedded Technology 2007」で展示した。 オンラインのテレビ・コンテンツ配信サービスに,サブスクリプション形の新顔「SyncTV」が加わった。サービスを提供する米SyncTV, Inc.は米Pioneer Electronics (USA) Inc.の研究開発事業部から独立したベンチャー企業である。 米DivX, Inc.は,ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の「プレイステーション3(PS3)」がDivX社の動画データ圧縮方式「DivX」に対応すると発表した。 「自動車の排ガスに含まれるCO2を大気汚染物質と見なす」との歴史的判決が出たのは、2007年4月、早春の米国ワシントンにおいてであった。 妻が、バスタオルが欲しいので探せという。そういうの得意でしょ、と。今使っているものがどれも随分くたびれてきたので、一気に入れ替えたいらしい。 「福岡で起業するとしたら何をする?」。それを考えようと、鐘崎海岸にて海を眺めながら構想というか妄想に耽ってみた。寄せては返す波だけの、ただの海。… 各種システムの障害は,ソフトウエアの不具合によるもののほか,システムを構成する電子機器,もっと言えば,電子機器に搭載されているさまざまなデバイスの故障・劣化によることが少なくない。 今回はイノベーションについて考えてみたいと思います。製造業はグローバルに競争が激化しています。そんな中で競争力を高めるためには,イノベーションが必要不可欠となってくるわけです。 BPnetTRENDYnetビジネスパソコンITテクノロジー医療建設・不動産安全・安心経営とIT動画転職 |
[ 155] 【CeBIT】「ウルトラマルチ」で出す−−日立のBlu-ray Disc録画機(訂正あり) - デジタル家電 - Tech-On!
[引用サイト] http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20050311/102587/
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「敵はあまりに多く、時間はあまりに少ない」。ボストン・コンベンション&エキシビジョン・センター(BCEC)で開催された「Microsoft Worldwide Partner Conference」を徘徊しながら、吾輩は苦笑いした。セールスフォース・ドットコムから欧州連合まで、あらゆるところで敵対するマイクロソフトだが、カンファレンスでのメッセージは明確だった。すなわち、マイクロソフトにとって最大の強敵は、いまもビッグブルーであるということだ。とくにIBM Rationalソフトウェアに対する警戒心は強い。 しかし、大手システムインテグレータのエグゼクティブは、マイクロソフトからビッグブルーの悪口を1日中聞かされても、同社のライセンスポリシーに対する懸念は払拭できないという。その理由は、マイクロソフトの姿勢に柔軟性がなく、しばしばエンドユーザーを直接囲い込もうとするからだという。たしかに理にかなった不満ではある。 それはともかく、面白いことに会場のプレスルームに置かれていたコンピュータには、すべてFirefoxとInternet Explorerがインストールされていた。オープンソース・コミュニティに媚(こび)を売っているか、それともIEがバグだらけであることをマイクロソフト自身が認めたかのどちらかだな。 マイクロソフトの大ボス、スティーブ・バルマーは、「われわれはもう2度とこのような大きなギャップは作らない」と宣言した。なんのことかというと、Windowsバージョン間の時間的空白をなくすというのだ。そういえば、と吾輩も先日痛飲してから、かなり時間的空白があることに気がつき、とりあえずネッド・デヴァインズ・アイリッシュパブへ向かった。 そのパブで親しくなったネイビー関係者の話では、どうやら米国海軍がファイアウォール関連の特許の取得に動いているらしい。セキュリティの専門家として知られるブルース・シュナイアのブログによると、すでに海軍研究所は、コンピュータ・セキュリティを強化する新しい手法に関して特許を出願済みだそうだ(US特許20050022023)。 一方、ほろ酔い気分のセーラーマンによると、ロバート・F・ケネディ・ジュニアが自動投票集計機の大手メーカー2社を相手取り、マシンのセキュリティに問題があるとして訴訟を起こす構えを見せているそうだ。 と、そのとき、吾輩のポケットの中で携帯電話が鳴った。かけてきた情報屋の話では、マーキュリー・インタラクティブがストックオプションの付与日を実際よりも前の日付にしていた問題で、米証券取引委員会(SEC)が調査に入ったが、マーク・アンドリーセンのオプスウェアもそのとばっちりを受けたという。2002年にオプスウェアの最高財務責任者(CFO)に就任したシャーリン・アブラムスが辞任したのだ。彼女はオプスウェアに入社する前、マーキュリーでCFOをしていた。その絡みでSECの調査を受けたことが、今回辞任にいたった原因らしい。 電話を切ったあと、吾輩は船乗りの密告者と一緒にもう1杯オーダーした。すると彼は、Linux業界でいま、オラクルがレッドハットのサポートビジネスに乗り出すかもしれないという観測が飛び交っている、と教えてくれた。オラクルのラリー・エリソンは以前、レッドハットのサポートサービスをこき下ろし、自社の顧客向けにレッドハットのサポートを展開する可能性について示唆していた。巷の噂では、レッドハットのJBoss買収にも、独自にミドルウェア会社を物色中とみられるエリソンは好意的な反応を示さなかったという。 今は亡きジム・クロウチ風に言えば、“天に向かって唾を吐くな。スーパーマンのケープを引っ張るな。そしてラリーに手を出すな”ってとこかな。 *Spencer F. Kattのコラムは毎週月曜日(月曜日休日の場合は火曜日)の更新予定です。 技術者としての力量を数値で把握していますか?ITSSレベルを無料で判定、12月25日(火)まで ホワイトペーパー利用者に「Amazonギフト券」を抽選で100名様にプレゼント!――TechTargetジャパン リニューアル・キャンペーン |
[ 156] [Spencer F. Katt] ラリーに手を出すな − @IT
[引用サイト] http://www.atmarkit.co.jp/news/katt/2006/katt190.html
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われわれは日常的にたやすくシステムという言葉を使ってしまうけれど、システムって何だ? システムズ・エンジニアって誰だ? 「最近システムがよく落ちるんで困るっすよ」ってどーゆーことだ?。(→記事要約へ) システムとは相互作用する複数の要素の集合。だから太陽系もシステムだし、会社もシステムだし、計算機もシステムだ。仏教的にはあらゆるモノはほかのモノとの相互作用においてのみ存在するわけだから、(仏教的世界においては)あらゆるモノはシステムということになる。とはいっても、例えば地球、月、太陽というたった3つのモノの(古典)力学的相互作用にさえ、厳密な一般解はないといわれているくらいで、カンタンではないのもシステムとゆーやつの特徴だ。 この複雑で厄介なシステムを「エンジニアリング」的に相手にして、飯を食っているのがわれわれシステムズ・エンジニアである。じゃあ、こんなものをどうやって相手にすればよいか。大きく分けて2つのやり方がある。1つは要素還元主義という立場で、どんな複雑なシステムでも要素に分解して、その個々の要素について知を極めれば、システム全体についても分かるだろうと考える。いかにも乱暴だけれど、このやり方が効果を上げる場合もある。もう1つは全体主義(注)という立場で、システム全体の構造を表す1つのモデルを作り上げれば、個々の要素がどう働くかも分かるだろうと考える。 注:もちろん政治的な全体主義とは何の関係もない。ホーリズム:wholismである さて、われわれ「システムズ・エンジニア」はどんなシステムとかかわっているのだろう? もちろんわれわれが作ろうとしているソフトウェア・システムそのものが複雑なシステムだ。そしてどんなソフトウェア・システムも何らかの現実のシステム(ビジネスとか、遺伝子解析とか)を対象としてそれを仮想化(シミュレート)するものだから、それもわれわれの重要な関心事だ。さらにソフトウェア・システムを作ろうとしているわれわれ自身(開発者もお客さんもユーザーも含まれるだろう)が複雑なシステムになっている。そして、さらにさらに、これらソフトウェア・システムと現実対象としてのシステム、われわれ自身という3つのシステムが相互作用しているのが、ソフトウェア・エンジニアリング・システムということになる。あー、ややこし。 ということを考えたうえで、じゃあ、われわれはシステムをどうやって相手にしているだろうか? われわれは要素還元主義者か? 確かに古典的なソフトウェア開発プロセスでは、仕事をWBS(Work Breakdown Structure:作業分解構造)に、これから作るモノ(Artifact)をモジュールにどんどん分解していって、その最小単位のタスクやモジュールをきっちり予定どおりにこなしていけばプロジェクト全体もうまくいくだろうと考える。 その一方で、全体主義者はシステム全体を貫く唯一の原理(アーキテクチャ)を求めてUMLモデルを描き続ける。いやまぁ、UMLでなくてもいいんですけど。あるいはプロジェクトを成功させるための組織論を求めて、さまざまな組織構成を試し続ける。たいがいの売り物の「方法論」とはこのようなものだ、といっても過言ではない(かもしれない)。 そこで、果たして複雑なシステムを要素還元主義か全体主義で相手にできるのだろうか? と問うのが「逆システム学」(金子勝、児玉龍彦、岩波新書、岩波書店、2004)である。分野はソフトウェアではなく、経済学(市場)と生命科学だが、むしろここにはソフトウェアに近しい何かがあるような気がする。 逆システム学が取る方法はシステム全体をつかさどる原理の探求でもなく、システムを要素に分解してから組み立て直すのでもなく、環境や仕組みがちょっと変化したときにシステムとしてどのような変化が起きるかを見ることから、システムを解明し、制御しようとするやり方だ。あいまいだけれど、とてもプラクティカルなやり方といっていい。そしてそのときに「多重フィードバック」なるものと、それが作られていくプロセスに着目する。 例えばプロジェクトの終了日が迫っているにもかかわらず、成果物が不足しているとしよう。要素還元主義の立場から考えるとこうなる。成果物が足りない→成果物を作る人が足りない→人を増やせばよい→成果物が増えるはず。 ここではシステムは個々の成果物と個々の人に分解されているから、人が増えることがシステムに及ぼす影響は無視されている。しかし実際に人を増やすとこうなる。 これ(「人を増やしても仕事は進まない、むしろ遅れる」)はブルックスの法則と呼ばれていて、この業界では大昔からよく知られている(でも生かされることはめったにない)。この辺りの事情は「ワインバーグのシステム思考法」(G.M.ワインバーグ、共立出版、1994)などを読めばよく分かる。システムを制御しようとして、目先の数字をいじると大抵は状況が悪化するのである。システムには要素間に自明でない複雑な依存関係があるからだ。 じゃあ、その複雑な依存関係を解明して、開発プロジェクトを1つの原理に基づくモデル化しようとしても、多分うまくいかないだろう。もしかしたら開発プロジェクトはあるカオス力学系なのかもしれない。でもそんなことをしている間にプロジェクト期間は終了して、顧客は開発プロジェクトのカオス・モデルではなく、成果物をよこせといってくるだろう。それにたとえそんなモデルができたとしても、そのモデルを見た開発者は自分たちの振る舞いを変えてしまうかもしれない。そうしたらモデルは何の意味もない。 問題は仕事をこなすためにかえって仕事を増やすというフィードフォワード・ループをシステムに付け加えてしまったことだった。逆システム学が、そしてワインバーグがいうのは、多重フィードバック・ループをシステムの中に作りなさいということだ。それではこの課題(ブルックスの法則)に対処するためにはどうすればいいのだろうか? インフルエンザにかかったときに解熱剤を使うようなものだ。熱は下がるかもしれないけれど、インフルエンザを治すことはできない。熱が出ていることにはそれなりの理由があるはずなのだから、その原因をたどってそのもとを断たなければならない。トヨタ式にいえば5W1H(5階層原因 - why - をさかのぼって、それに対処 - how - する)だ。 実際に仕事ができているかどうか、作ったものが顧客の満足を得るものかどうかは例えば1〜2週間ごとに機能をリリースすることによってフィードバックが得られる。これによって、納期の1カ月前に慌てふためくことはなくなるだろう。それでも対応できない場合のために、少しずつ人を増やしてその様子を見たり、早いうちに顧客とスコープ(要求の範囲)について話し合えるような回路を作っておくことができるかもしれない。 そして、これらを実現するためには、納期2週間前に始めても仕方がない。多重なフィードバックを組み込むためには時間がかかる(歴史性がある)のである。そのためには経験を積み、プロジェクトを育てる(多分複数のプロジェクトにまたがって)必要がある。ワインバーグに倣(なら)って「文化を創る」といってもよいかもしれない。 果たして複雑なシステムを要素還元主義か全体主義で相手にできるのだろうか? 「逆システム学」(金子勝、児玉龍彦、岩波新書、岩波書店、2004)ではシステムのとらえ方を根本から見直している。逆システム学が取る方法は、システム全体をつかさどる原理の探求でもなく、システムを要素に分解してから組み立て直すのでもなく、環境や仕組みがちょっと変化したときにシステムとしてどのような変化が起きるかを見ることから、システムを解明し、制御しようとするやり方である。非常にあいまいだが、極めてプラクティカルなアプローチといっていい。 情報マネージャのための「今日のひと言」 - 2007/11/28『人脈』 自分1人の力ではどうにもならないことがあります。そういうときに頼りになるのは……>>続きはクリック 技術者としての力量を数値で把握していますか?ITSSレベルを無料で判定、12月25日(火)まで ホワイトペーパー利用者に「Amazonギフト券」を抽選で100名様にプレゼント!――TechTargetジャパン リニューアル・キャンペーン @IT情報マネジメント トップ|アーキテクチャ トップ|会議室|利用規約|プライバシーポリシー|サイトマップ |
[ 157] 口に出す前に考える、「システムって何?」 − @IT情報マネジメント
[引用サイト] http://www.atmarkit.co.jp/im/carc/serial/thinking03/thinking03.html
