特別とは?

特別清算とは、解散後清算中の株式会社について、清算の遂行に著しい支障を来すべき事情又は債務超過の疑いがある場合に、裁判所の命令により開始され、その監督の下で行われる特別の清算手続をいいます。
解散とは、定款に規定する事由の発生や、合併、破産等の場合の外、株主総会の決議によっても行われることになるのですが、この結果清算手続を経た後、会社の法人格は消滅します。
清算とは、会社が合併・破産以外の事由で解散した場合に、会社の全部の法律関係を整理決済し、その財産を株主に分配する手続で、通常清算と特別清算とがあります。
特別清算手続の法的根拠は、商法と非訟事件手続法ですが、手続的にみれば通常清算と破産との中間的なものと言えます。破産ほど厳格な手続ではなく、関係者の自治に委ねる面が多々あるとともに、必要な場合には、裁判所が後見的に手続に関与し適切な処理ができるように配慮している点に特徴があります。そして、特別清算においては、清算手続についての協定を軸に清算手続が進められることになり、強制和議の性質を有していると言えるでしょう。
解散中の会社に清算の遂行に著しい支障を来すべき事情又は債務超過の疑いがある時に裁判所に対する申立により開始されます。
申立が裁判所に受理されますと、遅滞なく申立人の審尋が行われ、債務者側の経理担当者等を同席させて事情を聞き、前述の特別清算開始の原因、特別清算の見込みの有無を審理して、要件を充足していると判断されれば開始決定がなされます。なお、必要に応じて開始決定前に費用の予納命令、財産の保全処分等が行われることになります。
因みに、大阪地方裁判所の場合には、申立予納金は原則として金300万円であり、これに債務額等を勘案して個別的に決められているとのことです。
開始決定がありますと、清算人は特別清算人に就任し、以後会社だけでなく、株主及び債権者に対しても公平且つ誠実に清算事務を処理する義務を負うことになります。また、破産・和議の申立は出来なくなり既に継続しているこれらの手続は中止されます。民事執行法・民事保全法による強制執行、仮差押等の申立は許されず、既になされているこれらの手続は当然に中止されます。担保権実行としての競売手続も、裁判所が必要と認めたときは中止されます。
開始決定後の手続は、債権者集会にほぼ集約され、その間に特別清算人の清算事務の遂行とそれに対する裁判所の監督がなされます。
債権者集会は、総債権者の総意を決定する議決機関であり、清算についての協定案の可否の決議をすることを最重要な任務としています。
清算事務説明のための債権者集会では、特別清算人は、会社の業務及び財産の状況並びに清算の実行方針や見込みなどについて意見を述べることになります。
債権者集会の最終的な目的は、協定案を可決することですが特別清算は、破産の場合と異なり、会社の全財産を弁済に充当すれば、完済にならなくても手続が終了するというものではなく、会社の資産と負債を零にしなければ清算手続は終了しません。そこで、会社が債務超過のときは、債権者に債権の一部ないし全部免除等の譲歩を求めざるを得ません。
特別清算人の作成した協定案については、出席債権者の過半数で、且つ欠席債権者を含む総債権額の4分の3以上の債権を有する者の同意が必要です。従って、前述の債務超過の場合に債務の一部免除及び弁済方法の内容如何によってはそもそも最初から可決の見込みがない場合もありますので、少なくとも破産の場合の配当率をある程度上回ることが確実でないとこの手続を選択することはできません。
前述のように債権者集会で可決された協定案は、裁判所の認可を受けることによって効力を生じることになります。協定条件が平等・衡平原則に違反した場合、可決に至る手続過程において特別利益の供与や賄賂の収受等のとく職行為等があった場合、弁済率が破産の場合に想定される配当率より低いとか可決された協定の実行の見込みが無いなど協定内容が一般の利益に反する場合等は不認可事由となります。
協定の効力は、協定の対象となるすべての債権者に及びます。協定に反対した債権者や清算手続から除斥される債権者にも及びます。
これに対し、抵当権や先取特権等を有する債権者等協定の対象にならない債権者には協定の効力は及びません。
なお、協定による主債務の免除、期限の猶予の効力等については、債務者である会社の保証人や連帯債務者等の債務には影響しませんが、逆に保証人や連帯債務者の会社に対する求償権には協定の効力が及ぶ結果、債権者が会社から弁済を受けることのできる額を超えて求償することはできません。
特別清算が結了し、又は特別清算の必要がなくなったときは、裁判所は、申立により特別清算終結の決定をし、この決定の確定によって特別清算手続は終了します。

[ 57] 「特別清算」
[引用サイト]  http://www.heri.or.jp/hyokei/62houmu.htm

特別清算とは、債務超過の状態にある解散した株式会社が、迅速かつ公正な清算をするために、申立権者の申立により、裁判所の監督のもとにおいて行われる法的清算手続きです。
その手続きの流れを簡単にいいますと、申立後に清算人が協定案を作成し、債権者集会において出席債権者の過半数及び総債権額の3分の2以上の同意を得て協定案が可決され、以後、清算人が協定案に沿った弁済を行うというものです。
この特別清算の手続きは、破産状態にある株式会社を法的手続きによって簡易かつ迅速に清算するという本来の形のみならず、親会社が業績不振で赤字になっている子会社の整理、清算を行う場合にも利用されております。
この場合の裁判所への予納金は、東京地方裁判所においては基本的には、債権額が一応の目安になっております(負債1億円以上
もっとも、申立時点で債権者から特別清算手続きへの同意がなされているかどうかでも大きく金額が変わります(債権者 2/3以上の同意があり、協定で終了予定の場合
5万円、債権者 2/3以上の同意があり個別の和解で終了予定の場合8,360円)。
特別清算申立の着手金は金100万円以上が目安となります。なお、着手金額は資本金、資産、負債の額、関係人の数等の規模に応じて異なります。
申立後は、裁判所によって審理がなされ、要件を満たしていれば特別清算の開始命令が出ます(法514条)。
特別清算人は、各債権者に対して債権申し出の催告を行い、債務の総額を確定しつつ、会社財産を換価し弁済の財源を確保します。
届出をしていない債権者であっても、会社の帳簿などで債権があることが明らかなときは特別清算の手続きの対象となります。
協定案は裁判所主催の債権者集会で、出席債権者の過半数かつ議決権を行使できる債権者の総債権額 3分の2以上の賛成があれば可決されます(法567条以下)。そして、裁判所が認可決定することで協定が効力を生じ、その後は、特別清算人により協定に従った弁済がなされることになります。
なお、租税債権や労働債権等(法515条)は、破産手続等と同じように他の債権より優先して弁済する必要があります。
なお、東京地方裁判所で年間に申し立てられる特別清算の件数は130件程度とのことであります。
ここで、親会社が子会社を特別清算手続きで消滅させる場合についても一言概説しておきます。親会社が子会社の整理をする場合に、もっとも気を付けるのが当該企業グループの信用を損なわないようにするということです。親会社の信用を傷つけないようにしつつ、特別清算手続きを利用するにはどうすればよいのでしょうか。
負債を全額親会社が支払えばよいのです。すなわち、特別清算手続きを開始する前の段階で、親会社が子会社へ金員を貸付けて債務をすべて弁済させるか、もしくは親会社が子会社の債権者全部から、子会社への債権をすべて買い取るか第三者弁済をして、すべての債務を返済し、親会社が唯一の債権者となったうえで、特別清算の申立をするのです。
そうすれば、債権届出、協定案の作成、債権者集会における議決等の特別清算の手続きは非常に簡易迅速に終了しますし、子会社が倒産したというイメージを世間に与えることなく清算が可能となり、さらに、親会社としても子会社から回収できない部分を損金に算入できるなどのメリットがあるのです。
以上のように特別清算手続きは、債務超過の疑いのある株式会社について、会社の資産を換価し、その代金によって債務を支払い、負債をゼロにするという手続きです。特別清算手続きは、一部の債権者が反対しても、多数決によって手続きをすすめることができるという点で通常の清算手続きとは違った特徴がありますし、前項に概説したように親会社が子会社の清算をする場合にも利用される手続きなのです。
倒産処理の法的手続きの一つである特別清算手続きを、会社の整理、清算をする際にそのメリット、デメリットを考えて、選択肢の一つとして検討することが必要なことであると考えられます。
裁判所間で若干の違いがあるかもしれませんが、東京地裁において提出を求められる書類は以下のとおりです(平成17年6月現在)。
東京地裁において、特別清算開始後の手続きの概要は以下のようになっております。
特別清算手続きにおいては、実際に弁済等をする前に必ず裁判所へ許可申請をして許可を得ることが必要になります。
この報告書には、当月月初から末日までの清算事務及び財産状況を記載するだけでなく、当月末日現在の貸借対照表等財産状況を示す資料、及び今後の清算事務の見通し等を記載します。
裁判所の了解を得てから債権者集会招集通知書一式を、遅くとも集会期日の2週間前まで債権者宛に送付します。
終結決定後、裁判所が官報公告を依頼し、終結決定確定後、裁判所が法務局へ登記嘱託します。
保存者は、清算結了後10年間にわたり責任をもって清算会社の帳簿並びにその営業及び清算に関する重要なある資料を保存すべき義務を負います。保存者は通常清算人自身が就任します。

[ 58] 御器谷法律事務所ホームページ・特別清算
[引用サイト]  http://www.mikiya.gr.jp/tokubetsuseisan.html



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