始動とは?

自動車はオペル・ビータの96年式で、型式はE−XG140、エンジンはDOHCのX14XE、走行距離は45,000kmのものである。「中古車を購入したが、運転中エンジン・ブレーキをかけて長い下り坂を走るとエンジンチェック・ランプが点灯する。加えて、朝や長時間停車した後の始動が非常に悪い。相当長い間スターターを回さないと始動しない。しかし、一度始動してしまえば一日中調子は良く、4時間くらいの停車後なら何の問題も無く始動が出来て普通に使える」というものである。
オペル専用のエンジン・チェッカー「テック1」で点検をすると「EGRバルブの開度がコンピューターの指示通りに行われていない」ことが分かった。EGRのバルブはバキュームではなく電気で制御されているが、これは取り付け場所が吸入マニホールドの下にあって手が入らず、交換作業は大変な難作業である。ボルトが見えているのだがボルトに手が届かない。
エヤー・ポンプ、バッテリー、バッテリー受け台、水タンク、吸気パイプを外さなければEGRバルブを締め付けているボルトに手が届かない。組み立て工場で四方から手をいれて組み立て、そのまま車体に組み付けたものであろう。これらを取り外しても、交換作業は将に「靴の上から痒いところを掻く」といった感じである。どうしてこんな整備性の悪いエンジンを作ったのか理解に苦しむ。整備性の悪いところへ組み付けるなら、故障をしない部品を作ってもらいたいものである。部品代金も高く、整備料金を含めれば6万円もする。
1時間くらい試運転をして調子が良くなったので「始動不良は結局EGRバルブの閉じ不良によって、始動時に吸入システムに不要な空気を吸っていたのが原因である」と解釈をした。試運転のとき、燃料の圧力を調べたがエンジン・スイッチを入れたとき、すぐに燃圧が3バール上がらなかったので、念のためにポンプ・リレーも交換をして納車をした。
2日後に電話があり「エンジンのチェックランプは点灯しなくなったが、朝の始動は依然として改善されていない」ということである。 夜11時頃始動しようとしたところ「15分くらい始動作業を繰り返してやっとエンジンが始動できた」ということである。これでは「不安で、遠出は勿論、安心して乗ることも出来ない」といわれる。もっともなことである。
そこでもう一度調べることにする。どのような条件で始動不良が起きるか確認 しなければならない。
夜6時に工場を閉めるときに始動をしてみる。何の不具合も無く始動が出来る。これなら問題は無いということで休んだ。朝9時に始動をする。アクセル・ペダルを少し踏んでスターターを回す。数秒後にエンジンが始動し、エヤー・ポンプが回る音がする。加速してみる、調子よく回転が上がる。試運転のために走ってみる、調子がよく何の不具合も無い。しかし、先日もこうして納車したら「始動が出来ない」といわれたので、念のために2.3日預かって始動テストをすることにする。
次の朝、エンジンを始動しようとスターターを回したところ「ク、ク、ク、 ク、ク、グッ」「ク、ク、ク、ク、ク、グッ」という回り方をする。 点火時期がずれていて「ケッチンを食っている」(これは業界言葉で、ピストンが上死点に達する前にスパーク・プラグに火が飛ぶ結果、エンジンが逆に回される現象)ように回る。一発始動はおろか、これでは円滑な始動は望むべくみない。明らかにどこかが故障をしている。といっても、昔の自動車のようにディストリビューターを回して、点火時期を調整するということは出来ない。部品の位置関係はすべて固定されていて動かすことは不可能であり、エンジンのコントロールはすべてコンピューターで行われている。診断の手段は専用のエンジン・チェッカー「テック1」で行うしか方法が無い。
止むを得ず、エンジン・チェッカー「テック1」で診断をするが、答えは「故障認められず」である。
不具合が起きれば、それは最も過酷に使用される部分からであろうと考え、エンジンの圧縮圧力から測定をする。冷間であるにもかかわらず、これはすべて10バールあったので良好とした。吸入マニホールドや吸入弁にカーボンが付着し、冷間時に噴射された燃料がカーボンに吸着され、肝心の燃焼室に入っていかず始動が悪くなっているのではないかと考え、カーボン除去剤を使ってカーボン取りをし、同時にエンジン・オイル交換した。プラグ・コードも点検し異状がないことを確認した。スパーク・プラグは摩耗状態と走行距離を勘案したうえで交換した。
しかし、翌朝始動しようとしたところ、やっぱり始動が悪い。「7,8回始動作業をしてやっと始動できる」という状態である。ただ不思議なことに、1回始動すれば1日なんの不具合もなく走る。自分の自動車を代わりに提供してあるので日常の足として使ってみるが快適そのものである。
エンジンの3要素は「強い圧縮、大きい火花、良い混合ガス」である。 そこでもう一度、基本に戻って再点検をする。圧縮圧力はすでに測定済みである、バルブ・タイミングを調べたがタイミングはずれてはいないし、タイミング・ベルトも大丈夫である。始動時に始動増量が行われていないかと考えて、吸入マニホールドに注射器でガソリンを注入して始動を試みたが、始動性はなんら改善されなかった。
あとは点火タイミングの不具合に疑問が残るだけである。クランク・プーリーにマークをつけ、タイミング・ライトでアイドリング時の点火タイミングを測定してみるが、狂ってはいない。
点火タイミングを決めるセンサーはクランク・シャフトとカム・シャフトにあるが2個ともボルト締めされており、人為的に動かすことは不可能である。 残る作業はクランクシャフト・センサー(エンジンのスピードと第1シリンダーの検出用?)とカムシャフト・センサー(各シリンダーの点火時期の決定用?)の信号をオシロスコープで調べてみることであるが、ワイヤーハーネスに穴を開けなければならないので、各センサーを交換して様子を見ることにする。
以前VWゴルフでエンジンとバッテリーのアース不良により、朝の始動時だけ最初の7〜8秒間は点火火花が出ずに始動できなかった自動車があったのを思い出したので、クランクシャフト・センサーとカムシャフト・センサーを交換する前にエンジンとシャシーの間にアース線を3本引いた。しかし、これでも始動性は改善されなかった。
手持ちの部品で出来ることはすべてやってしまったので、これでも始動性が改善されないとなれば後は部品を交換して様子をみるしか方法がない。 点火時期が狂っている様子なので、最初にカムシャフト・センサーを交換した。
しかし、始動性は改善されず依然として悪い、最初の始動は12秒くらいスターターを回さないと始動しない。
そこで、原因を追究するためにスパーク・プラグをバルブ・カバーの上に置きスターターを回してみると12秒間は火花が出ない。何回か始動を試みるとこれが5秒くらいになる。即ち「5〜10秒間はどんなことがあっても始動しない」ということである。これは改善しなければならない。スターターを回した瞬間に点火が始まらなければ一発始動は望めないわけである。
試しに、クランクシャフト・センサーを外してカムシャフト・センサーだけにしても火花は出る。又、逆にカムシャフト・センサーを外してクランクシャフト・センサーだけにしても火花はでる。
次にクランクシャフト・センサーを交換しようとしたが、交換する前に記録をとる目的でクランクシャフト・センサーと歯付きホイールの隙間を測ってみ
た。ところが、この隙間が2mmくらいある。これは大きすぎる!! 常識的には1mmといったところである。ひょっとしたら、クランクシャフト・センサーと歯付きホイールの隙間が大きすぎてパルス信号が入りにくくなって
その結果、発火が不正確になり火花が勝手気ままなときに発火し、ピストンとのタイミングが取れなくなり、結果として「ケッチンを食ったような回り方をするのではないか?」と考えた。しかし、クランクシャフト・センサーはアルミニュームのブラケットの中に入っており、簡単に曲がるような構造ではないし、取り付け位置を変更して調整することは構造上不可能である。部品を注文したが「克って販売されたことはなく、日本には無い」ということである。
そこで、ブラケットを外し(これは6mmのボルト1本で簡単に外れる)クランクシャフト・センサーの着座面をヤスリで削って、クランクシャフト・センサーと歯付きホイールの隙間を0.7mmに仕上げた。
クランクシャフト・センサーを外して調べたところセンサーの先端に歯付きホイールが当たったような傷跡と、ケーブルに損傷があったので交換をした。
クランキングをすると、0.5秒もしないうちに火が出る。火の大きさもうんと大きくなり、色も赤い火から金色になっている。火花の力が違う感じがする。これは本物である。スパーク・プラグを取り付け、スターターを回す。「ク、ク、クッ、ボロッ」とエンジンが小気味よく始動する。試運転をする。出足がすばらしく良くなっている。これで故障は完全に直っている。
アイドリング時の安定確保と始動性向上のために水温センサーに直列に入れておいた220オームの抵抗器は、温度の検知が不正確になるのと、寒くなったときに混合ガスが過濃になる恐れがあるので外した。
購入されたのが中古車なので前の持ち主がどのようなどのような使い方をしたのか知る由もないが、溝へ落ちたか或いは何かの衝撃でクランクシャフト・センサーのブラケットが歪んでしまったのが原因であると断定した。
前のオーナーも原因の分からない始動不良に嫌気が差し、この自動車を下取りに出してしまったのかもしれない。
クランクシャフト・センサーをクランク・プーリーのところではなく、BMWやアウディのようにフライホイール・ハウシングに取り付けてあったならこんな故障は起きなかったであろうと思われる。日常の足代わりに使う自動車は構造が簡単で、壊れない構造のものを作ることが重要であろう。
臨床例の無い故障なので診断に大変長い時間が掛かってしまったが、オペル・ビータのエンジンについては多くのノウハウを習得することが出来た。
赤い矢印のクランクシャフト・センサー・ブラケットはアルミニュウムで出来ていて、エンジンの下側にあり整
この部分の下側にはプラスチック製の保護カバーがあるが、事故などによる下から衝撃があれば曲がる
BMWやボルボ、アウディのようにエンジンの上側(フライホイール・ハウシングの上)にあれば下からの衝

[ 141] プロからの整備技術情報コーナー(朝一番の始動が非常に悪い)
[引用サイト]  http://www.k-oasis.or.jp/kaiin/kaiin_15.html

旧車は殆どがキャブ仕様。キャブ自体は現在でもあるシステムですが、色々種類があって、始動方法がそれぞれ違います。230も例外ではなく、エンジンやグレードによりシステムが3種類存在し、始動方法も違うのです。取扱説明書が無く、間違った始動方法をされている方も見受けられますので、ココでは始動方法を掘り下げて考えてみます。
白墨ではありません(笑) “choke”とはキャブレータ仕様車において、吸入空気を調整して空気-燃料比(空燃比)を濃くする装置です。ガソリンエンジンは冷えている時(冷機時)、空燃比を濃い目にしないと燃焼し難いので、冷機始動時から暖機(ウォーミングアップ)完了までは作動させる必要があります。
キャブの入口にチョークバルブがあり、作動させると閉じ方向に動きます。閉じる事により空気の流量を減少、流速を増加する(燃料の吸い出しが良くなる)方向に調整されます。これはキャブ特有の装置で、インジェクション(電子燃料噴射装置)システムにはありません。とは言え、インジェクション車もコンピュータが水温などを感知して、必要な条件のときにインジェクタからの噴射量を増やしている(または補助インジェクタが作動して噴射量を増量する)ので、名前は違っていても結果的にやっている事はチョークみたいなものです。
なお、「チョーク」は技術用語としては「安定器」と言う意味もあります。例えば蛍光灯器具についているコイルは日本語では「安定器」、外来語だと「チョーキングコイル」と言います。ガソリンエンジンも始動〜暖機完了までの不安定状態を回避する装置と言う意味では、安定器でも当てはまりますね。
チョーク作動中はエンジン回転が高くなります。これはチョーク効果によるものではなく、チョークと連動してファーストアイドル機構と言うものが作動しているからです。ファーストアイドル機構とはアクセルを少し踏んだ状態を作り、エンジン回転の安定化(冷機時は回転をやや上げておかないと安定しない)と、暖機の促進を行います。ファーストアイドル機構そのものは作動しても空燃比は変化しません。やっている事がチョークとは違いますが、作動タイミングはほぼ完全に連動しており、分類上はチョークの補助機構として扱われます。
チョークはエンジン冷却水温や外気温度に応じて効き具合を変える必要があります。エンジン冷却水温&外気温が低い時は目一杯作用させる必要がありますし、逆にエンジンが暖まった後での再始動や、真夏の炎天下時などではチョークは不要です。このような効き加減を手動でやる手動チョークと、自動的にやってくれる自動チョーク(オートチョーク)があって、自動チョークはその中でも半自動チョーク(セミオートチョーク)と、全自動チョーク(フルオートチョーク)とに分けられます。
運転席にレバーやボタンがあって、必要に応じて操作します。ノブの操作量でチョークの効き加減を調節する事ができます。運転者がエンジンの冷却水温や外気温度等から操作量を判断しなければなりません。更にエンジンの暖機(ウォームアップ)状態に合わせてノブを戻して行き、暖機後は完全に戻さなければならない、と言う面倒臭さ、難しさがあります。操作量を間違えると始動できませんし、暖機後もチョークを効かせたまま運転していると、エンジン不調のみならず、燃費悪化、オイル劣化、エンジン磨耗の原因になります。
手動チョークの操作をなくすために、まずはセミオートチョークが開発されました(フルオートチョークはかなり後になって登場した為、初期の「オートチョーク」はすべてセミオートチョークを指します)。昭和40年代の旧車のオートチョークはすべてこのタイプで、230もデラックス系とGL、2600GXが該当します。チョークノブはありません。ただし半自動ですから、チョークのセットは完全に不要と言う訳ではなく、チョークノブ操作の代わりにアクセルペダルの操作が必要です。
エンジン始動時・・・ チョークをセットする為に、アクセルペダルを最低1回(寒冷時は2〜4回)、全開まで踏みます。次にアクセルペダルを踏まない状態でセルを回して始動します。
暖機中・・・ 始動後、エンジン回転が1000rpm以上でアイドリングを始めます。暖機が進むと回転がだんだん上がっていくので、一回空吹かしをすると回転が少し下がります。そのまま放置するとまた少しずつ上がるので、上がったら空吹かし・・・ と言う具合に何度か繰り返します。
※厳密に言うと自動的に解除されるのはチョークバルブだけで、ファーストアイドルがアクセル操作で解除されます。だんだん回転が上がるのはチョークバルブが自動的に解除方向に作動したからで、空吹かしすると回転が下がるのは、ファーストアイドルが解除されたからです。
この様に、チョークの作用加減だけが自動となり、セット、セット解除はアクセルペダルで行います。このシステムだとチョーク操作ミスでの始動不良や、チョーク戻し忘れなどは完全に排除する事が出来ました。
ほとんどインジェクション車と同じで、セミオートチョークでやっていたアクセル操作も特に不要になります。電子制御キャブレータは大抵この仕様になります。
*4: インジェクション車は厳密言うとチョークは付いていませんが、機能的に近いフルオートチョークに分類しました。
230のデラックス系とGL、2600GXはセミオートチョークである事は上で述べましたが、チョークみたいなノブがついています。実はこれはチョークではなく、「スロットルコントロール」と言います。アクセルを踏んだ状態を保持する装置で、回転を上げて暖機を早めたい時や、何らかの理由でアイドルが効かない場合、または回転を上げたままにしておきたい場合(オルタネータの発電量を確保するとき)などに使います。アクセルを踏んだ状態を作るだけですから、空燃比は変化しません。これを装着しているクルマは基本的にディーゼルエンジン車ですが、セドリック130とセドグロ230ではガソリンエンジンのオートチョーク車でも採用されています。クドイようですが、これはチョークではありません(笑)
使用方法は230の場合、ノブを任意の位置まで引き、右画像のように時計廻りに90度回すとその位置で固定されます。
なお、ノブの取り付け部位、形状はチョークとほぼ同じです。ただしノブにある絵表示はチョークとは微妙に異なり、基本形は下図のようになります。
これはチョークの絵表示。真横から見たチョークバルブをイラスト化したものです。
スロットルコントロールの絵表示はコレ。スロットルバルブをイラスト化したものですが、チョークとの相違点は、キャブ内のベンチュリの表現の有無で区別できます。↑のように周囲の壁が湾曲していて、幅が中央部で細くなっているのがベンキュリなので、この絵表示はスロットルコントロールであることを意味しています。随分とマニアックだけど(笑)
始動時の環境や車種の違い、個体差などで微妙に異なりますが、メーカー推奨の操作方法に実践的な方法を加味すると以下のようになります。
230は2000GXのみ該当します。SUツインキャブは大抵上級グレード車に装着していますが、手動チョークが基本です(仕様上、バランスが崩れやすい為だと思われます)。
チョークノブを引きます。引き量は冬季は目一杯、夏季は半分程度(炎天下駐車時は引かなくても良い場合もある)。
チョークワイヤの張り具合によって、ノブの操作量は変わります。(つまりクルマによって多少違う)
電磁ポンプ付車は、キーON後、脈動が落ち着くまでセルは回さずに待ちます。
SUキャブの構造上、外気温が低い時は3秒程度セルを回さないと掛からない場合があります。
エンジン回転数が1500rpm前後となるようにノブを調整し、暖機(ウォーミングアップ)します。
* この状態はチョークは作動しておらず、ファーストアイドルのみ作用している為、空燃比は変化しません。
チョークノブは殆ど操作しません。キーONで水温計が動く程度ならば全く不要、動かない場合でも水温や外気温度を見極めて、半分以下程度に留めます。
アクセルペダルは離して始動しますが、真夏の炎天下などでは、やや踏みながらセルを回すと掛かり易い場合があります。
チョークノブを引きます。引き量は冬季は目一杯、夏季は半分程度(炎天下駐車時は引かなくても良い場合もある)。
チョークワイヤの張り具合によって、ノブの操作量は変わります。(つまりクルマによって多少違う)
アクセルを煽るたび、加速ポンプからガソリンが噴射されるので、濃い空燃比となります。やり過ぎると過濃空燃比となり始動できなくなります。
電磁ポンプ付車は、キーON後、脈動が落ち着くまでセルは回さずに待ちます。
アクセルを踏むと空燃比が薄くなるので、基本的にはアクセル操作はやりません。
エンジン回転数が1500rpm前後となるようにノブを調整し、暖機(ウォーミングアップ)します。
水温が落ち着くまではチョークノブをホンの少し引いた状態(ノブを1〜3ノッチでエンジン回転数1000rpm弱)を維持します。
この状態はチョークは作動しておらず、ファーストアイドルのみ作用している為、空燃比は変化しません。
チョークノブは殆ど操作しません。キーONで水温計が動く程度ならば全く不要、動かない場合でも水温や外気温度を見極めて、半分程度に留めます。
アクセルペダルは離して始動するのが基本ですが、状況によってはアクセルを約半分踏んだまま、セルを回すと始動しやすいです。
ガソリンが多量に気化して過濃空燃比気味になっているのが原因です。これはキャブの宿命で別に故障ではありません。
230ではデラックス系、GL、2600GXです。当時のクルマの大半はこの仕様ですが、珍しくスロットルコントロールノブが付いていて、エンジン回転数を手動調整出来ます。
アクセルペダルはゆっくり1回全開まで踏みます。外気温が非常に低い場合はゆっくり2〜4回ダブって踏みます。
電磁ポンプ付車は、キーON後、脈動が落ち着くまでセルは回さずに待ちます。
アクセルを煽る(1回目のみ)と、チョークが自動的に最適な位置にセットされます。
アクセルを煽るたび、加速ポンプからガソリンが噴射されるので、濃い空燃比となります。エンジン停止状態でやり過ぎると過濃空燃比となり始動できなくなります。
エンジン回転がだんだん上昇します(といっても少し)。上昇したら1回空吹かししてやると回転が下がります。
5の操作を何度か繰り返すと回転が落ちた状態になり、最終的にはアイドル回転数に落ち着きます。
エンジン停止直後の再始動ではアクセル操作なしでも始動可能です。停止後約15分以上経過したあたりからアクセルを踏みながらセルを回したほうが掛かりやすくなります。
アクセルペダルは踏んだまま固定するのがコツで、ペコペコ煽るとキャブ内の加速ポンプが作動して過濃空燃比で始動不能になります。
アクセルペダルを約半分以上踏んだままセルを回す理由は、ガソリンが多量に気化して過濃空燃比気味になっているのと、ファーストアイドルが作用していないからです。これはキャブの宿命であり、別に故障ではありません。特に排ガス対策車はアクセルを踏み気味にしないと掛かり難い傾向にあります。
エンジンが始動したら、暫く暖機します。アクセル操作で1000rpmくらいを暫くキープしたあと、アクセルペダルから足を離します。
もし、アイドル回転が持続し難い状態であった場合、スロットルコントロールノブを引き、エンジン回転を1000rpm前後に固定します。
オマケ情報 〜 暖機後、走りはじめるタイミングはいつ? 〜どのクルマにも当てはまることですが、特にキャブ車はある程度暖機してから走り始めたほうが良いです(運転性、エンジンの磨耗、オイルの劣化などの点において)。停車状態でエンジンを回す訳ですから、やり過ぎは燃料も時間も勿体無いし、環境面でもバツ。しかも暖機が必要なのは、エンジンだけでなく、ミッション、デフなどのパワートレーン系なども必要ですが、これは走らないと出来ません。
落としどころとしては、水温計が動き始めたあたり(水温=約50度)で走り始めるのが良いようです。そして、水温が安定するまではフルスロットルなどの全開加速は控えた走行をします。
ただし、後述のアイシング発生時は、アイシング悪化による運転性悪化を防止する意味もあり、もう少し時間を掛けて停車状態で暖機運転するのが良いようです。
オマケ情報 〜 早く暖機させるには 〜停止状態でなるべく早く暖機を終わらせるには、
の2点を心がけると良いでしょう。特に冬季、冷機状態でヒータを掛けるとヒータコアの水も循環されるので、水温の上がりが悪くなります。なお、230のエアコン無し車、汎用エアコン車、リヤクーラ車などのヒータはワイヤ制御式なので、このような車両はTEMPレバーをフルコールドにしておかないとブロアOFFでも水が循環してしまいます。
暖機時にエアコン(冷房)やクーラをONしておくと、コンプレッサ:ONによりエンジン負荷が多少増えるのでやや早く暖まります。コンプレッサはタマに作動させればガス抜け防止、コンプレッサ固着防止になるので一石二鳥です。
早く暖めたいからといってラジエータをダンボール等で塞ぐのはNG。コンデンサが冷却不足でパンクするかも。
基本編をベースに、特別な環境下での始動〜暖機運転のお話です。ココでは230 L6シングルキャブのセミオートチョーク車を例にとります。なお、基本編でも述べた通り、環境差や車種間での差、同一車種でも個体差がありますので、ドンピシャで使えるとは限りません。ココで書かれている事を参考にしながら実車で一番良い操作を見つけると良いと思います。
アクセルペダルは1回全開までゆっくり踏みます。外気温が非常に低い場合(特に0度以下)は2〜4回踏みます。
電磁ポンプ付車は、キーON後、脈動が落ち着くまでセルは回さずに待ちます。
アクセルを煽る(1回目のみ)と、チョークが自動的に最適な位置にセットされます。
アクセルを煽るたび、加速ポンプからガソリンが噴射されるので、濃い空燃比となります。エンジン停止状態でやり過ぎると過濃空燃比となり始動できなくなります。
暫くするとエンジン回転が不安定になり、エンストすることがありますので、止まりそうになったら、数回勢い良く空吹かしを行います。すると回転数が上がります。またこの時は回転を維持する為にスロットルコントロールを引いておきます。
回転が乱れる時はアイシングの発生です。キャブの気化熱で空気が結露したり凍結したりして、燃料供給に障害がでる現象ですが、不具合と言うよりも自然現象ですので、各部が正常でも発生する事があります。
空吹かしをする理由は、スロットルやアイドルポート(燃料が噴出されるところ)に付着している水滴や霜を吹き飛ばす為です。
もしこの時、空吹かししてもラフアイドルが解消せず、マフラから黒煙が出る場合は、アイシングではなくキャブ不調の可能性があります。
暖機はアイドル状態でしっかり行います。すぐに走行してしまうと吸入空気量(=ガソリンの気化量)が多い為、アイシングが酷くなります。
水温がある程度上がってきたら走行しますが、完全に安定するまではスロットルコントロールノブを引いたまま走行します。
走り始めるタイミングは、最短でも水温計が動き始める頃(水温=約50度)から。出来ればある程度指針が上がってからがベターです。
水温計の指針が安定したらノブを戻します。もし信号待ちなどでエンストする場合は、更に10分くらいノブを引いたまま走行します。
電磁ポンプ付車は、キーON後、脈動が落ち着くまでセルは回さずに待ちます。
アクセルペダルは踏んだまま固定するのがコツで、ペコペコ煽るとキャブ内の加速ポンプが作動して過濃空燃比で始動不能になります。
アクセルペダルを約半分以上踏んだままセルを回す理由は、ガソリンが多量に気化して過濃空燃比気味になっているのと、ファーストアイドルが作用していないからです。これはキャブの宿命であり、別に故障ではありません。特に排ガス対策車はアクセルを踏み気味にしないと掛かり難い傾向にあります。
エンジンが始動したら、暫く暖機します。チョークは殆ど効いていませんので、ファーストアイドルも効きません。その為アイドルが持続しない可能性があるので、アクセル操作で1000rpmくらいになるようにスロットルコントロールノブを操作します。
(3)プラグがかぶった時の始動ちょっと判断が難しいですね。ガソリンを吸込み過ぎで過濃空燃比による始動困難時には以下のような始動方法を取ります。
電磁ポンプ付車は、キーON後、脈動が落ち着くまでセルは回さずに待ちます。
アクセルペダルは踏んだまま固定するのがコツで、ペコペコ煽るとキャブ内の加速ポンプが作動して過濃空燃比で始動不能になります。
エンジンが始動したら、アクセル操作で2000rpmくらいを暫く維持します(回転は一定に保つ)。始めは「ブスブス」言いいながらエンジンが回るので、これが解消されるまで。あとはエンジンの暖機具合を考慮しながらスロットルコントロールノブを加減します。
(1)アクセルを踏みながらの始動1970年代半ば以降は排ガス規制の絡みで、暖機後の再始動性がやや悪くなりました。当時の取扱説明書や雑誌などでも、「エンジンが冷え切っていない時は、ややアクセルを踏んだ状態でセルを回すと良い」と言う表現を極普通に見かけたものです。
エンジン停止から30分程度経過後の再始動や炎天下での始動性は、130や230中期以前のL20シングルキャブと230後期(48年規制車)L20シングルキャブとを比べた場合、確かに後者のほうがやや始動性は悪い気がします。
排ガス対策車はなぜ始動性が劣るか? 追加された排ガス関連デバイスの影響と思われます。もともとキャブ車は暖機後再始動は少々条件が厳しいので、チョーク不作動時はアクセルを踏みながらセルを回すと良いです。
この影響なのか当時は、冷機暖機問わずアクセルをやや踏みながらエンジンを掛ける人が多かったようです。シビアな操作が面倒な場合は、これでも良いかもしれません。
(2)エンジンの止め方イグニッションスイッチをOFFにすればエンジンは止まるので、大した事ではないハズです(笑) でもこの時に、アクセルを煽りながら(エンジン回転数が高い状態で)イグニッションOFFにする人が結構います。ちょっと走りにこだわっている人に多い傾向にあり、タマに整備士もいます。多分、燃焼室の燻りを掃うつもりなのでしょうが、逆効果の原因になり、良い事は無いのでやめましょう。
アクセルを煽りながらイグニッションOFFにする時の状況を詳しく見ると、次のようになります。
加速ポンプから燃料噴射 → 出力空燃比(加速時に必要な、通常よりやや濃い目の空燃比)になる → この状態で点火を切る → 燃焼室は出力空燃比状態で点火停止 → ややかぶり気味で停止 or 自然着火が発生しランオン(*)
次の始動の準備としてはNGです。すぐ再始動しようとすると過濃空燃比で掛かりが悪くなる原因になります。
エンジン停止はアクセルは全閉&アイドル回転数に落ち着いた状態でイグニッションをOFFするのが一番良い停止方法です。かぶりや燻りが心配なら、一旦勢い良く空吹かしした後、回転が落ち着いてからOFFするべきだと思います。
*: ランオン・・・イグニッションをOFFしてもエンジンがすぐに止まらず、数秒間回転する現象。自然着火で燃焼していて、ディーゼルエンジンの燃焼方式と同じ事から「ディーゼリング」とも言います。もちろんガソリンエンジンでは異常燃焼の一つに挙げられます。

[ 142] エンジン始動方法
[引用サイト]  http://www5a.biglobe.ne.jp/~t-ngt/unchiku_data/engine_start/index.htm



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