脊柱とは?
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脊柱管狭窄症は、脊髄をおさめている背骨(脊椎)の空洞(脊柱管)が加齢によって狭くなり、神経が圧迫されて腰痛を始め脚の痛みやしびれが起こる病気です。腰から足にかけて電気が走るように痛む放散痛と、数分歩くと進めなくなり、休むとまた歩けるようになる間欠性跛行が特徴です。 症状が軽い場合は正しい立ち方、座り方、普段の姿勢など日常生活の指導をさせて頂きます。立ったときはあごを引き、腹筋を緊張させ、骨盤があまり前のほうに傾かないのがよい姿勢です。座るときは、股関節と膝関節をそれぞれ九十度曲げて足の裏がぴったり床に着く高さの椅子を選び、深く腰かけることです。ときどき足を組むのも腰にはよい影響を与えます。疲れにくい腰にするためには筋力アップも必要ですから、前後屈運動や回旋運動を組み込んだ腰痛体操を習慣にしてもらいます。 それで不十分なかたには外来で消炎鎮痛薬や血流改善薬などを投与し、必要ならコルセットを付けていただき、温熱療法や牽引療法などのリハビリテーションを受けていただきますが、効果が薄いようなら、入院してもらって持続牽引や薬物療法、麻酔薬を使って痛みをとる硬膜外ブロック、リハビリなどの保存的治療を行います。手術を行うのは、それでも症状が改善しない場合です。 手術法は、神経を圧迫している余分な骨や靭帯などを削って脊柱管を本来の太さに戻します。皮膚を大きく切る従来の方法、顕微鏡下手術、内視鏡手術の3種類があります。内視鏡手術は傷が最も小さく、入院も1〜2週間ですみます。家事などは退院した日からでき、事務系の仕事なら術後3週間ほどで可能です。内視鏡手術は全身麻酔で行います。レントゲン透視で確認した手術箇所の上の骨を、筋肉を分けるように16ミリ切開して、そこに直径4.5ミリの金属棒を挿入します。次に、棒の外側にひと回り径の大きい金属管を入れるなどして広げていき、最終的に直径16ミリの穴にしていきます。そこからカメラのついたスコープと、5ミリ幅のノミなどの器具を入れます。医師はモニターの映像を見ながら、椎骨や靭帯の脊柱管を狭めている部分を削ります。椎間板が出っ張っている場合はそれも切除します。手術の傷は1ヶ所だけで、所要時間は1〜2時間です。 下の写真左は、64歳男性、脊柱管狭窄症の患者さんの腰椎のCT画像です。真ん中の上下に押しつぶされているのが神経の通り道です。右は手術後のCT画像です。脊柱管が拡大されているのがよくおわかりいただけると思います。 手術当日は、ベッド上で安静にしていますが、翌日にはトイレや洗面所に歩行器を使って歩けます。1〜2週間で退院でき、事務系の仕事なら約2〜3週間で復帰可能です。 ひとつの穴から手術できるのは、第4腰椎と第5腰椎といった具合に隣り合った椎骨2つまでです。両脚が痛む人にも対応できます。狭窄が広い範囲に及んでいる場合は内視鏡手術のメリットが薄れるので適応外です。背骨の曲がりやずれがひどい方は、金具で固定する必要があるので適応外です。 私のところでは、2000年2月より2005年12月までに142例の腰部脊柱管狭窄症の内視鏡手術を施行しています。椎間板ヘルニアの内視鏡手術は国内でも普及してきましたが、腰部脊柱管狭窄症の内視鏡手術は高度な技術を要するので、経験の多い施設での治療をお勧めします。 |
[ 127] 脊柱管狭窄症の内視鏡手術
[引用サイト] http://www.kantoh.rofuku.go.jp/hanasi/naisikyou.htm
