制度とは?

我が国で国民皆保険が実現して以来、医療保険制度は、年々整備の進んだ医療提供体制とともに、国民の「安心」と生活の「安定」を支え、世界最高水準の平均寿命や高い保健医療水準を実現してきた。
しかしながら、急速な高齢化、経済の低迷、医療技術の進歩、国民の意識の変化など、医療制度を取り巻く環境は大きく変化しており、将来にわたり、医療制度を持続可能な制度へと再構築していくために、その構造的な改革が求められている。
医療制度改革は、国民生活に直結する重要課題であり、改革の理念・今後の医療制度の目指すべき姿を明らかにし、国民の理解を得ながら、進めていく必要がある。
特に、我が国の医療保険制度の将来像を考える場合、一元化を含む医療保険制度の在り方、高齢化のピーク時を視野に入れた高齢者医療制度の在り方、医療環境の変化に対応した診療報酬体系の在り方等は、極めて重要かつ基本的な課題であり、その方向性を明らかにしていく必要がある。
医療制度改革の中心的課題は、国民皆保険体制やフリーアクセスの原則を堅持しつつ、高齢化の進展等により増大する老人医療費を深刻に受け止め、保険料、患者負担、公費という限られた財源の中で、将来とも良質な医療を確保し、持続可能な皆保険制度に再構築していくことができるかである。
このためには、まず、医療費の適正化や医療提供体制の効率化を進めていくことが重要であり、保健医療システムや診療報酬体系について、全般にわたる基本的な見直しを進めていく。
その上で、持続可能な医療保険制度としていくためには、給付と負担について、公平が図られ、国民の納得が得られることが重要である。こうした観点から、医療保険制度の在り方、保険料の在り方、患者負担の在り方、公費の在り方について見直しを進める。
医療保険制度の一元化を将来の方向とすることは、一つの有力な考え方であり、これについて具体的な検討を開始し、一定期間内に結論を得ることとする。
まず、一元化に当たっては、被用者保険、国民健康保険、高齢者医療各制度の在り方について国民的合意を得ることが必要である。
また、その一段階として、被用者保険、国民健康保険それぞれについて、具体的な目標等を示しつつ、保険者の統合・再編を促進するものとする。
被用者保険については、保険者の自立性・自主性を尊重しつつ、保険者数の集約化を図る。そのため、保険者に対する大幅な規制緩和等を進める。また、財政事情が厳しい小規模組合の統合等を図る。
国民健康保険については、保険者の規模の拡大を図るため、市町村合併推進の取組みと併せて、広域化等のための支援措置を講じる。また、国民健康保険の構造的な課題に対し、保険者の財政基盤強化の観点から、財政支援制度の創設や都道府県単位での保険者間の財政調整の拡充を図る。
高齢者医療制度については、高齢化のピーク時を視野に入れて、その基本的性格、財源構成、介護保険との関係、中心的な論点となっている拠出金の取扱い等について論議を進め、できるだけ速やかに新たな制度創設の実現を目指す。
この新しい制度は、75歳以上の者を対象とし、高齢者自らが負担能力に応じて保険料の負担をすることを基本としつつ、保険制度間の公平な負担が確保されることを目指す。その際、現役世代の支援と公費の適切な組み合わせを図るとともに、必要な財源の確保を目指す。また、介護保険スタート後の高齢者医療制度と介護保険制度の関係の明確化を図る。
診療報酬体系については、近年の急速な医療技術の進歩や医療提供体制の変化に十分対応できていない、また、現在の体系が施行されて以降、累次の改定を経る中で、過度に複雑になっているといった指摘もあることから、あるべき医療の姿を踏まえ見直すとともに、医療技術や医療機関の運営コストが適切に反映されるよう、透明性の高い体系へと見直しを進める。
健康寿命の延伸、生活の質の向上を実現するため、健康づくりや疾病予防を積極的に推進する。そのため、早急に法的基盤を含め環境整備を進める。
医療提供体制については、限られた資源を最も有効に活用できる体制を構築し、情報の開示に基づく患者の選択を尊重しながら、医療の質の向上と効率化を図り、国民の医療に対する安心と信頼を確保する。
当面、以下のような具体的な施策について、目標、時期、国の講ずべき施策をできる限り明確に示しながら、推進する。
EBMに基づく標準的診療ガイドラインを優先順位に沿って計画的に策定するとともに、早急にデータベースの構築を図る。
医療機関の経営の近代化・効率化のための方策について、早期に検討を行い、必要な措置を講じる。医療法人の理事長要件については、今年度内に更に緩和する。
診療報酬体系の基本的な見直しを視野に入れつつ、包括払いの拡大、大病院等の診療報酬の取扱い、かかりつけ医と病院の連携、公私の医療機関の機能分担等について検討を急ぐ。
当面する平成14年度の診療報酬改定については、改革の痛みを公平に分かち合う観点からも、賃金・物価の動向、昨今の経済動向、さらに保険財政の状況等を踏まえ、引き下げの方向で検討し、措置する。
薬価基準については、これまで薬価の適正化や薬価算定手続の透明化等の取組みを通じて、薬剤比率や薬価差が大幅に縮小してきているが、平成14年度については、市場実勢価格を踏まえ、必要に応じ引き下げを行う。併せて、画期的新薬等の評価を確立するとともに、先発品の価格の適正化と後発品の使用を促進する仕組みの構築を図る。
医療技術の進歩や患者ニーズの多様化等に対応するため保険診療と保険外診療を組み合わせる仕組みとして設けられた特定療養費制度を活用する等により、国民意識の変化や患者ニーズに機動的・弾力的に対応し、公的医療保険の守備範囲を見直す。
総報酬制の下で、平成15年度から政府管掌健康保険の保険料を予定どおり引き上げ、必要な時に7割給付で保険間の統一を図る。
保険料は、医療保険財政の中核をなすものであり、必要な医療費に見合うものとしていく必要があるが、高齢化のピーク時においても、保険料負担の水準が過度なものとならないようにする。
政府管掌健康保険の保険料率については、中期的に保険財政の均衡が図られるよう、定期的に収支両面の見直しを行い、改定を行うこととする。
高齢者の医療については、拠出金負担の増大による保険財政の逼迫など改革の緊急性に鑑み、拠出金負担の軽減を図るとともに、高齢者の状況の変化、今後の高齢化の一層の進展等を踏まえ、後期高齢者に施策を重点化する観点から、新しい高齢者医療制度が創設されるまでの間、現行制度の対象年齢を75歳以上とするとともに、公費負担割合を引き上げる。
その際、対象年齢の引き上げに伴い一般医療の対象となる70歳から74歳の者の患者負担については、75歳以上の者と同様の取扱いとなるよう配慮する。
対象年齢の引き上げに併せて、老人医療費拠出金の算定方法については、保険者間の負担の公平の観点から見直す。
老人医療の対象者の患者負担については、低所得者に配慮しつつ、完全定率負担とするとともに、一定以上の所得の者に対しては応分の負担を求めることとする。
医療費、特に高齢者人口の増を大きく上回って増加する老人医療費について、その伸びを適正なものとするよう、伸び率抑制のための指針を定め、その指針を遵守できるよう、速やかに、診療報酬の在り方、公私病院の役割分担など有効な方策を検討し、実施するものとする。
社会保険と労働保険の保険料徴収の一元化等保険運営の効率化について、その具体化に向けて早急に取り組む。
以上のような考え方に基づき、医療制度を構成する保健医療システム、診療報酬体系、医療保険制度のすべてについて、総合的な構造改革を進めていかなければならないが、現下の医療保険財政の深刻な状況、平成14年度予算編成への対応などを踏まえれば、早急に着手し、確実に実行していく必要がある。

[ 58] 医療制度改革大綱
[引用サイト]  http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2001/1129syakai.html

任意後見制度(にんいこうけんせいど)を利用して任意後見監督人(にんいこうけんかんとくにん)が選任された事例を教えてください。
成年後見制度(せいねんこうけんせいど)を利用したいのですが,費用はどのくらいかかるのでしょうか?
成年後見制度(せいねんこうけんせいど)を利用したいのですが,申立てから開始までどれくらいの期間がかかるのでしょうか?
成年後見制度(せいねんこうけんせいど)を利用したいのですが,具体的な手続はどのようにすればよいのでしょうか?
どのようなときに登記事項(とうきじこう)の証明書・登記(とうき)されていないことの証明書を利用できますか?
どのように登記事項(とうきじこう)の証明書・登記されていないことの証明書の交付請求をするのですか?
誰が登記事項(とうきじこう)の証明書・登記(とうき)されていないことの証明書の交付を請求できるのですか?
登記事項(とうきじこう)の証明書・登記(とうき)されていないことの証明書の申請用紙はどこにありますか?
登記事項(とうきじこう)の証明書・登記(とうき)されていないことの証明書の申請に必要な添付書面(てんぷしょめん)には,どのようなものがありますか?
「禁治産(きんちさん)」等の宣告を受けている場合の,後見(こうけん)または保佐(ほさ)の登記(とうき)の申請はどのように行うのですか?
「禁治産(きんちさん)」等の宣告を受けている場合の,後見(こうけん)または保佐(ほさ)の登記(とうき)の登記(とうき)申請書用紙はどのようなものですか?
「禁治産(きんちさん)」等の宣告を受けている場合の,後見(こうけん)または保佐(ほさ)の登記(とうき)の申請に必要な添付書面(てんぷしょめん)には,どのようなものがありますか?
登記(とうき)の申請や登記事項(とうきじこう)の証明書の交付の請求をオンラインによりすることができるのですか?
認知症(にんちしょう),知的障害(ちてきしょうがい),精神障害(せいしんしょうがい)などの理由で判断能力(はんだんのうりょく)の不十分な方々は,不動産や預貯金などの財産を管理したり,身のまわりの世話のために介護などのサービスや施設への入所に関する契約(けいやく)を結んだり,遺産分割(いさんぶんかつ)の協議をしたりする必要があっても,自分でこれらのことをするのが難しい場合があります。また,自分に不利益な契約(けいやく)であってもよく判断ができずに契約(けいやく)を結んでしまい,悪徳商法(あくとくしょうほう)の被害にあうおそれもあります。このような判断能力(はんだんのうりょく)の不十分な方々を保護し,支援するのが成年後見制度(せいねんこうけんせいど)です。
成年後見制度(せいねんこうけんせいど)は,大きく分けると,法定後見制度(ほうていこうけんせいど)と任意後見制度(にんいこうけんせいど)の2つがあります。
また,法定後見制度(ほうていこうけんせいど)は,「後見(こうけん)」「保佐(ほさ)」「補助(ほじょ)」の3つに分かれており,判断能力(はんだんのうりょく)の程度など本人の事情に応じて制度を選べるようになっています。
法定後見制度(ほうていこうけんせいど)においては,家庭裁判所(かていさいばんしょ)によって選ばれた成年後見人等(せいねんこうけんにんとう)(成年後見人(せいねんこうけんにん)・保佐人(ほさにん)・補助人(ほじょにん))が,本人の利益を考えながら,本人を代理して契約(けいやく)などの法律行為(ほうりつこうい)をしたり,本人が自分で法律行為(ほうりつこうい)をするときに同意を与えたり,本人が同意を得ないでした不利益な法律行為(ほうりつこうい)を後から取り消したりすることによって,本人を保護・支援します。
成年後見人等(せいねんこうけんにんとう)(成年後見人(せいねんこうけんにん)・保佐人(ほさにん)・補助人(ほじょにん))の同意が必要な行為
申立ての範囲内で家庭裁判所(かていさいばんしょ)が審判(しんぱん)で定める「特定の法律行為(ほうりつこうい)」(民法13条1項所定(しょてい)の行為の一部)(注1)(注2)(注4)
申立ての範囲内で家庭裁判所(かていさいばんしょ)が審判(しんぱん)で定める「特定の法律行為(ほうりつこうい)」(注1)
 本人以外の者の請求により,保佐人(ほさにん)に代理権(だいりけん)を与える審判(しんぱん)をする場合,本人の同意が必要になります。補助開始(ほじょかいし)の審判(しんぱん)や補助人(ほじょにん)に同意権(どういけん)・代理権(だいりけん)を与える審判(しんぱん)をする場合も同じです。
 民法13条1項では,借金,訴訟(そしょう)行為,相続の承認・放棄,新築・改築・増築などの行為が挙げられています。
 家庭裁判所(かていさいばんしょ)の審判(しんぱん)により,民法13条1項所定(しょてい)の行為以外についても,同意権(どういけん)・取消権(とりけしけん)の範囲を広げることができます。
精神上の障害(認知症(にんちしょう)・知的障害(ちてきしょうがい)・精神障害(せいしんしょうがい)など)により,判断能力(はんだんのうりょく)が欠けているのが通常の状態にある方を保護・支援するための制度です。この制度を利用すると,家庭裁判所(かていさいばんしょ)が選任した成年後見人(せいねんこうけんにん)が,本人の利益を考えながら,本人を代理して契約(けいやく)などの法律行為(ほうりつこうい)をしたり,本人または成年後見人(せいねんこうけんにん)が,本人がした不利益な法律行為(ほうりつこうい)を後から取り消すことができます。ただし,自己決定の尊重の観点から,日用品(食料品や衣料品等)の購入など「日常生活に関する行為」については,取消しの対象になりません。(Q2の◇法定後見制度(ほうていこうけんせいど)の概要(がいよう)◇をご参照下さい。)
本人の状況:アルツハイマー病 イ 申立人(もうしたてにん):妻 ウ 成年後見人(せいねんこうけんにん):申立人(もうしたてにん)
本人は5年程前から物忘れがひどくなり,勤務先の直属の部下を見ても誰かわからなくなるなど,次第に社会生活を送ることができなくなりました。日常生活においても,家族の判別がつかなくなり,その症状は重くなる一方で回復の見込みはなく,2年前から入院しています。
ある日,本人の弟が突然事故死し,本人が弟の財産を相続することになりました。弟には負債しか残されておらず,困った本人の妻が相続放棄のために,後見開始(こうけんかいし)の審判(しんぱん)を申し立てました。
家庭裁判所(かていさいばんしょ)の審理を経て,本人について後見(こうけん)が開始され,夫の財産管理や身上監護(しんじょうかんご)をこれまで事実上担(にな)ってきた妻が成年後見人(せいねんこうけんにん)に選任され,妻は相続放棄の手続をしました。
(注)最高裁判所(さいこうさいばんしょ)「成年後見関係事件(せいねんこうけんかんけいじけん)の概況(がいきょう)」から」
精神上の障害(認知症(にんちしょう)・知的障害(ちてきしょうがい)・精神障害(せいしんしょうがい)など)により,判断能力(はんだんのうりょく)が著しく不十分な方を保護・支援するための制度です。この制度を利用すると,お金を借りたり,保証人(ほしょうにん)となったり,不動産を売買するなど法律で定められた一定の行為について,家庭裁判所(かていさいばんしょ)が選任した保佐人(ほさにん)の同意を得ることが必要になります。保佐人(ほさにん)の同意を得ないでした行為については,本人または保佐人(ほさにん)が後から取り消すことができます。ただし,自己決定の尊重の観点から,日用品(食料品や衣料品等)の購入など「日常生活に関する行為」については,保佐人(ほさにん)の同意は必要なく,取消しの対象にもなりません。また,家庭裁判所(かていさいばんしょ)の審判(しんぱん)によって,保佐人(ほさにん)の同意権(どういけん)・取消権(とりけしけん)の範囲を広げたり,特定の法律行為(ほうりつこうい)について保佐人(ほさにん)に代理権(だいりけん)を与えることもできます(※)。
保佐人(ほさにん)の同意権(どういけん)・取消権(とりけしけん)の範囲を広げたり,保佐人(ほさにん)に代理権(だいりけん)を与えるためには,自己決定の尊重から,当事者が,同意権(どういけん)等や代理権(だいりけん)による保護が必要な行為の範囲を特定して,審判(しんぱん)の申立てをしなければなりません。また,保佐人(ほさにん)に代理権(だいりけん)を与えることについては,本人も同意している必要があります。この申立ては,保佐開始(ほさかいし)の審判(しんぱん)の申立てとは別のものです。
本人の状況:中程度の認知症(にんちしょう)の症状 イ 申立人(もうしたてにん):長男 ウ 保佐人(ほさにん):申立人(もうしたてにん)
本人は1年前に夫を亡くしてから一人暮らしをしていました。以前から物忘れが見られましたが,最近症状が進み,買物の際に1万円札を出したか5千円札を出したか,分からなくなることが多くなり,日常生活に支障が出てきたため,長男家族と同居することになりました。隣県に住む長男は,本人が住んでいた自宅が老朽化(ろうきゅうか)しているため,この際自宅の土地,建物を売りたいと考えて,保佐開始(ほさかいし)の審判(しんぱん)の申立てをし,併せて土地,建物を売却することについて代理権付与(だいりけんふよ)の審判(しんぱん)の申立てをしました。
家庭裁判所(かていさいばんしょ)の審理を経て,本人について保佐(ほさ)が開始され,長男が保佐人(ほさにん)に選任されました。長男は,家庭裁判所(かていさいばんしょ)から居住用不動産の処分についての許可の審判(しんぱん)を受け,本人の自宅を売却する手続を進めました。
(注)最高裁判所(さいこうさいばんしょ)「成年後見関係事件(せいねんこうけんかんけいじけん)の概況(がいきょう)」から」
軽度の精神上の障害(認知症(にんちしょう)・知的障害(ちてきしょうがい)・精神障害(せいしんしょうがい)など)により,判断能力(はんだんのうりょく)の不十分な方を保護・支援するための制度です。この制度を利用すると,家庭裁判所(かていさいばんしょ)の審判(しんぱん)によって,特定の法律行為(ほうりつこうい)について,家庭裁判所(かていさいばんしょ)が選任した補助人(ほじょにん)に同意権(どういけん)・取消権(とりけしけん)や代理権(だいりけん)を与えることができます(※)。ただし,自己決定の尊重の観点から,日用品(食料品や衣料品等)の購入など「日常生活に関する行為」については,補助人(ほじょにん)の同意は必要なく,取消しの対象にもなりません。
補助人(ほじょにん)に同意権(どういけん)や代理権(だいりけん)を与えるためには,自己決定の尊重の観点から,当事者が,同意権(どういけん)や代理権(だいりけん)による保護が必要な行為の範囲を特定して,審判(しんぱん)の申立てをしなければなりません。この申立ては,補助開始(ほじょかいし)の審判(しんぱん)とは別のものです。なお,補助(ほじょ)に関するこれらの審判(しんぱん)は,本人自らが申し立てるか,本人が同意している必要があります。
本人の状況:軽度の認知症(にんちしょう)の症状 イ 申立人(もうしたてにん):長男 ウ 補助人(ほじょにん):申立人(もうしたてにん)
本人は,最近米を研(と)がずに炊いてしまうなど,家事の失敗がみられるようになり,また,長男が日中仕事で留守の間に,訪問販売員から必要のない高額の呉服を何枚も購入してしまいました。困った長男が家庭裁判所(かていさいばんしょ)に補助開始(ほじょかいし)の審判(しんぱん)の申立てをし,併せて本人が10万円以上の商品を購入することについて同意権付与(どういけんふよ)の審判(しんぱん)の申立てをしました。
家庭裁判所(かていさいばんしょ)の審理を経て,本人について補助(ほじょ)が開始され,長男が補助人(ほじょにん)に選任されて同意権(どういけん)が与えられました。その結果,本人が長男に断りなく10万円以上の商品を購入してしまった場合には,長男がその契約(けいやく)を取り消すことができるようになりました。
(注)最高裁判所(さいこうさいばんしょ)「成年後見関係事件(せいねんこうけんかんけいじけん)の概況(がいきょう)」から
成年後見人等(せいねんこうけんにんとう)には,本人のためにどのような保護・支援が必要かなどの事情に応じて,家庭裁判所(かていさいばんしょ)が選任することになります。本人の親族以外にも,法律・福祉の専門家その他の第三者や,福祉関係の公益法人(こうえきほうじん)その他の法人が選ばれる場合があります。成年後見人等(せいねんこうけんにんとう)を複数選ぶことも可能です。また,成年後見人等(せいねんこうけんにんとう)を監督する成年後見監督人(せいねんこうけんかんとくにん)などが選ばれることもあります。
本人の状況:統合失調症(とうごうしっちょうしょう) イ 申立人(もうしたてにん):叔母(おば) ウ 成年後見人(せいねんこうけんにん):司法書士(しほうしょし)
成年後見監督人(せいねんこうけんかんとくにん):社団法人成年後見(しゃだんほうじんせいねんこうけん)センター・リーガルサポート
本人は20年前に統合失調症(とうごうしっちょうしょう)を発症し,15年前から入院していますが,徐々に知的能力が低下しています。また,障害認定1級を受け障害年金から医療費が支出されています。本人は母一人子一人でしたが,母が半年前に死亡したため,親族は母方叔母(おば)がいるのみです。亡母が残した自宅やアパートを相続し,その管理を行う必要があるため,母方叔母(おば)は後見開始(こうけんかいし)の審判(しんぱん)の申立てを行いました。
家庭裁判所(かていさいばんしょ)の審理を経て,本人について後見(こうけん)が開始されました。そして,母方叔母(おば)は,遠方に居住していることから成年後見人(せいねんこうけんにん)になることは困難であり,主たる後見事務は,不動産の登記手続とその管理であることから,司法書士(しほうしょし)が成年後見人(せいねんこうけんにん)に選任され,併せて社団法人成年後見(しゃだんほうじんせいねんこうけん)センター・リーガルサポートが成年後見監督人(せいねんこうけんかんとくにん)に選任されました。
本人の状況:重度の知的障害(ちてきしょうがい) イ:申立人(もうしたてにん) 母 ウ 成年後見人(せいねんこうけんにん):社会福祉士(しゃかいふくしし)
本人は,一人っ子で生来の重度の知的障害(ちてきしょうがい)があり,長年母と暮らしており,母は本人の障害年金を事実上受領し,本人の世話をしていました。ところが,母が脳卒中(のうそっちゅう)で倒れて半身不随(はんしんふずい)となり回復する見込みがなくなったことから,本人を施設に入所させる必要が生じました。
そこで,本人の財産管理と身上監護(しんじょうかんご)に関する事務を第三者に委ねるために後見開始(こうけんかいし)の審判(しんぱん)を申し立てました。
家庭裁判所(かていさいばんしょ)の審理を経て,本人について後見(こうけん)が開始されました。そして,本人の財産と将来相続すべき財産はわずかであり,主たる後見事務は,本人が今後どのような施設で生活することが適切かといった身上監護(しんじょうかんご)の面にあることから,社会福祉士(しゃかいふくしし)が成年後見人(せいねんこうけんにん)に選任されました。
(注)最高裁判所(さいこうさいばんしょ)「成年後見関係事件(せいねんこうけんかんけいじけん)の概況(がいきょう)」から
本人は夫を亡くした後,一人暮らしをしてきましたが,約10年前から徐々に認知症(にんちしょう)の症状が現れ,3か月前から入院しています。最近では見舞いに訪れた申立人を亡夫と間違えるほど症状は重くなる一方です。本人の入院費用の支払に充(あ)てるため,本人の預貯金を払い戻す必要があり,後見開始(こうけんかいし)の審判(しんぱん)が申し立てられました。
家庭裁判所(かていさいばんしょ)の審理の結果,本人について後見(こうけん)が開始されました。そして,近隣に住んでいる長男と二女が,本人が入院する前に共同して身のまわりの世話を行っていたことから,長男と二女が成年後見人(せいねんこうけんにん)に選任され,特に事務分担は定められませんでした。
2年前に本人はくも膜下出血で倒れ意識が戻りません。妻は病弱ながら夫の治療費の支払いや身のまわりのことを何とかこなしていました。しかし,本人の父が亡くなり,遺産分割協議の必要が生じたため,後見開始(こうけんかいし)の審判(しんぱん)を申し立てました。
家庭裁判所(かていさいばんしょ)の審理の結果,本人について後見(こうけん)が開始されました。そして,妻は,子どもと離れて暮らしており,親族にも頼る者がいないため,遺産分割協議や夫の財産管理を一人で行うことに不安があったことから,妻と弁護士が成年後見人(せいねんこうけんにん)に選任され,妻が夫の身上監護(しんじょうかんご)に関する事務を担当し,弁護士が遺産分割協議や財産管理に関する事務を担当することになりました。
(注)最高裁判所(さいこうさいばんしょ)「成年後見関係事件(せいねんこうけんかんけいじけん)の概況(がいきょう)」から
成年後見人等(せいねんこうけんにんとう)は,本人の生活・医療・介護・福祉など,本人の身のまわりの事柄(ことがら)にも目を配りながら本人を保護・支援します。しかし,成年後見人等(せいねんこうけんにんとう)の職務は本人の財産管理や契約(けいやく)などの法律行為(ほうりつこうい)に関するものに限られており,食事の世話や実際の介護などは,一般に成年後見人等(せいねんこうけんにんとう)の職務ではありません。
また,成年後見人等(せいねんこうけんにんとう)はその事務について家庭裁判所(かていさいばんしょ)に報告するなどして,家庭裁判所(かていさいばんしょ)の監督を受けることになります。
身寄りがないなどの理由で,申立てをする人がいない認知性高齢者(にんちしょうこうれいしゃ),知的障害者(ちてきしょうがいしゃ),精神障害者(せいしんしょうがいしゃ)の方の保護を図るため,市町村長に法定後見(ほうていこうけん)(後見(こうけん)・保佐(ほさ)・補助(ほじょ))の開始の審判(しんぱん)の申立権(もうしたてけん)が与えられています。
本人の状況:知的障害(ちてきしょうがい) イ 申立人(もうしたてにん):町長 ウ 成年後見人(せいねんこうけんにん):司法書士(しほうしょし)
本人には重度の知的障害(ちてきしょうがい)があり,現在は特別養護老人ホームに入所しています。本人は,長年障害年金を受け取ってきたことから多額の預貯金があり,その管理をする必要があるとともに,介護保険制度の施行にともない,特別養護老人ホームの入所手続を措置から契約(けいやく)へ変更する必要があります。本人にはすでに身寄りがなく,本人との契約(けいやく)締結(ていけつ)が難しいことから,町長が知的障害者福祉法(ちてきしょうがいしゃふくしほう)の規定に基づき,後見開始(こうけんかいし)の審判(しんぱん)の申立てをしました。
家庭裁判所(かていさいばんしょ)の審理の結果,本人について後見(こうけん)が開始され,司法書士(しほうしょし)が成年後見人(せいねんこうけんにん)に選任されました。
その結果,成年後見人(せいねんこうけんにん)は介護保険契約(かいごほけんけいやく)を締結し,これに基づき,特別養護老人ホーム入所契約(けいやく)のほか,各種介護サービスについて契約(けいやく)を締結し,本人はさまざまなサービスを受けられるようになりました。
(注)最高裁判所(さいこうさいばんしょ)「成年後見関係事件(せいねんこうけんかんけいじけん)の概況(がいきょう)」から
任意後見制度(にんいこうけんせいど)は,本人が十分な判断能力(はんだんのうりょく)があるうちに,将来,判断能力(はんだんのうりょく)が不十分な状態になった場合に備えて,あらかじめ自らが選んだ代理人(だいりにん)(任意後見人(にんいこうけんにん))に,自分の生活,療養看護(りょうようかんご)や財産管理に関する事務について代理権(だいりけん)を与える契約(けいやく)(任意後見契約(にんいこうけんけいやく))を公証人(こうしょうにん)の作成する公正証書(こうせいしょうしょ)で結んでおくというものです。そうすることで,本人の判断能力(はんだんのうりょく)が低下した後に,任意後見人(にんいこうけんにん)が,任意後見契約(にんいこうけんけいやく)で決めた事務について,家庭裁判所(かていさいばんしょ)が選任する「任意後見監督人(にんいこうけんかんとくにん)」の監督のもと本人を代理して契約(けいやく)などをすることによって,本人の意思にしたがった適切な保護・支援をすることが可能になります。
任意後見制度(にんいこうけんせいど)を利用して任意(にんい)後見監督人(かんとくにん)が選任された事例を教えてください。
本人の状況:脳梗塞(のうこうそく)による認知症(にんちしょう)の症状 イ 任意後見人(にんいこうけんにん):長女
本人は,長年にわたって自己の所有するアパートの管理をしていましたが,判断能力(はんだんのうりょく)が低下した場合に備えて,長女との間で任意後見契約(にんいこうけんけいやく)を結びました。その数か月後,本人は脳梗塞(のうこうそく)で倒れ左半身が麻痺(まひ)するとともに,認知症(にんちしょう)の症状が現れアパートを所有していることさえ忘れてしまったため,任意後見契約(にんいこうけんけいやく)の相手方である長女が任意後見監督人(にんいこうけんかんとくにん)選任の審判(しんぱん)の申立てをしました。
家庭裁判所(かていさいばんしょ)の審理を経て,弁護士が任意後見監督人(にんいこうけんかんとくにん)に選任されました。その結果,長女が任意後見人(にんいこうけんにん)として,アパート管理を含む本人の財産管理,身上監護(しんじょうかんご)に関する事務を行い,これらの事務が適正に行われているかどうかを任意後見監督人(にんいこうけんかんとくにん)が定期的に監督するようになりました。
(注)最高裁判所(さいこうさいばんしょ)「成年後見関係事件(せいねんこうけんかんけいじけん)の概況(がいきょう)」から
成年後見制度(せいねんこうけんせいど)を利用したいのですが,費用はどのくらいかかるのでしょうか?
) 保佐人(ほさにん)に代理権(だいりけん)を付与(ふよ)する審判(しんぱん)又は保佐人(ほさにん)の同意を得ることを要する行為を追加する審判(しんぱん)の申立てをするには,申立てごとに別途,収入印紙800円が必要になります。
) 補助開始(ほじょかいし)の審判(しんぱん)をするには,補助人(ほじょにん)に同意権(どういけん)又は代理権(だいりけん)を付与(ふよ)する審判(しんぱん)を同時にしなければなりませんが,これらの申立てそれぞれにつき収入印紙800円が必要になります。
) 後見(こうけん)と保佐(ほさ)では,必要なときには,本人の判断能力(はんだんのうりょく)の程度を医学的に十分確認するために,医師による鑑定(かんてい)を行いますので,鑑定料(かんていりょう)が必要になります。鑑定料(かんていりょう)は個々の事案によって異なりますが,ほとんどの場合,10万円以下となっています。
) 申立てをするには,戸籍謄本(こせきとうほん),登記事項証明書(とうきじこうしょうめいしょ),診断書などの書類が必要です。これらを入手するための費用も別途かかります。(申立てに必要な書類については,申立てをされる家庭裁判所(かていさいばんしょ)にご確認ください。)
) 資力に乏しい方については,日本司法支援(にほんしほうしえん)センター(愛称(あいしょう)「法(ほう)テラス」)が行う民事法律扶助(みんじほうりつふじょ)による援助(申立代理人費用の立替えなど)を受けることができる場合があります。
 詳(くわ)しくは法(ほう)テラスの相談窓口(TEL 0570-078374(おなやみなし))へお電話ください。また法定後見制度(ほうていこうけんせいど)を利用する際に必要な経費を助成している市町村もあります。詳(くわ)しくは各市町村の窓口へお問い合わせください。
成年後見制度(せいねんこうけんせいど)を利用したいのですが,申立てから開始までどれくらいの期間がかかるのでしょうか?
審理期間については,個々の事案により異なり,一概(いちがい)にはいえません。鑑定手続(かんていてつづき)や成年後見人等(せいねんこうけんにんとう)の候補者の適格性の調査,本人の陳述聴取(ちんじゅつちょうしゅ)などのために,一定の審理期間を要することになります。多くの場合,申立てから成年後見等(せいねんこうけんとう)の開始までの期間は,4か月以内となっています。
成年後見制度(せいねんこうけんせいど)を利用したいのですが,具体的な手続はどのようにすればよいのでしょうか?
法定後見制度(ほうていこうけんせいど)(後見(こうけん)・保佐(ほさ)・補助(ほじょ))のご利用をお考えの方へ
法定後見制度(ほうていこうけんせいど)を利用するには,本人の住所地の家庭裁判所(かていさいばんしょ)(※1)に後見開始の審判等を申し立てる必要があります。手続の詳細については,申立てをされる家庭裁判所(かていさいばんしょ)にお問い合わせください(※2)。
1 本人の住所地の家庭裁判所(かていさいばんしょ)については,裁判所(さいばんしょ)のホームページに掲載されている「各地の裁判所(さいばんしょ)」をご覧ください。
2 後見開始(こうけんかいし)の審判(しんぱん)の申立て等に関する具体的な手続については,裁判所(さいばんしょ)のホームページに掲載されている「裁判手続(さいばんてつづき)の案内:家事事件(かじじけん)」中の「第6 代表的な家事審判手続(かじしんぱんてつづき)」の1から4までをご覧ください。
「裁判手続(さいばんてつづき)の案内:家事事件(かじじけん)」(裁判所(さいばんしょ)のホームページ)
任意後見制度(にんいこうけんせいど)を利用するには,原則として,公証役場(こうしょうやくば)に出かけて任意後見契約(にんいこうけんけいやく)を結ぶ必要がありますので,手続の詳細については,お近くの公証役場(こうしょうやくば)(※)までお問い合わせください。
お近くの公証役場(こうしょうやくば)については,日本公証人連合会(にほんこうしょうにんれんごうかい)のホームページに掲載されている「全国公証役場(ぜんこくこうしょうやくば)所在地等一覧表」をご覧ください。ホームページには,任意後見契約(にんいこうけんけいやく)についてのQ&Aのコーナーがありますので,併せてご覧ください。
「全国公証役場(ぜんこくこうしょうやくば)所在地等一覧表」(日本公証人連合会(にほんこうしょうにんれんごうかい)のホームページ)
成年後見登記制度(せいねんこうけんとうきせいど)は,成年後見人(せいねんこうけんにん)などの権限や任意後見契約(にんいこうけんけいやく)の内容などをコンピュータ・システムによって登記(とうき)し,登記官(とうきかん)が登記事項(とうきじこう)を証明した登記事項証明書(とうきじこうしょうめいしょ)(登記事項(とうきじこう)の証明書・登記(とうき)されていないことの証明書)を発行することによって登記情報(とうきじょうほう)を開示する制度です。
東京法務局(とうきょうほうむきょく)の後見登録課(こうけんとうろくか)で,全国の成年後見登記事務(せいねんこうけんとうきじむ)を取り扱っています。
なお,登記事務(とうきじむ)のうち,窓口での証明書交付は,東京法務局(とうきょうほうむきょく)及び各法務局(ほうむきょく)・地方法務局戸籍課(ちほうほうむきょくこせきか)でも取り扱っています。
後見開始(こうけんかいし)の審判(しんぱん)がされたときや,任意後見契約(にんいこうけんけいやく)の公正証書(こうせいしょうしょ)が作成されたときなどに,家庭裁判所(かていさいばんしょ)または公証人(こうしょうにん)の嘱託(しょくたく)によって登記(とうき)されます。また,登記(とうき)されている本人・成年後見人(せいねんこうけんにん)など(※1)は,登記(とうき)後の住所変更などにより登記(とうき)内容に変更が生じたときは「変更の登記(とうき)」を,本人の死亡などにより法定後見(ほうていこうけん)または任意後見(にんいこうけん)が終了したときは「終了の登記(とうき)」を,申請する必要があります。この「変更の登記(とうき)」「終了の登記(とうき)」の申請は,本人の親族などの利害関係人(りがいかんけいにん)も行うことができます。登記(とうき)の申請は,書留(かきとめ)郵便で行うことができます。
印刷を行う際に,画像がA4縦長の用紙の途中で途切れるときは,印刷設定などにより余白の調整を行ってください。
どのようなときに登記事項(とうきじこう)の証明書・登記(とうき)されていないことの証明書を利用できますか?
たとえば,成年後見人(せいねんこうけんにん)が,本人に代わって財産の売買・介護サービス提供契約(けいやく)などを締結(ていけつ)するときに,取引相手に対し登記事項(とうきじこう)の証明書を提示することによって,その権限などを確認してもらうという利用方法が考えられます。また,成年後見(せいねんこうけん)(法定後見(ほうていこうけん)・任意後見(にんいこうけん))を受けていない方は,自己が登記(とうき)されていないことの証明書の交付を受けることができます。
どのように登記事項(とうきじこう)の証明書・登記(とうき)されていないことの証明書の交付請求をするのですか?
証明書の交付請求をする場合には,請求者の氏名,生年月日および資格(本人との関係)などを記載した申請書に,下記の額(※2)の登記印紙(とうきいんし)(手数料)を貼り,必要な添付書面(てんぷしょめん)を添(そ)えて請求してください(添付書面(てんぷしょめん)の詳細については,Q27をご覧ください)。請求は,返信用封筒(あて名を書いて,切手を貼ったもの)を同封して郵送で行うこともできます。
窓口での証明書の交付は,東京法務局(とうきょうほうむきょく)の後見登録課(こうけんとうろくか)及び東京法務局(とうきょうほうむきょく)以外の各法務局(ほうむきょく)・地方法務局戸籍課(ちほうほうむきょくこせきか)(平成17年1月31日から)で行っています。
誰が登記事項(とうきじこう)の証明書・登記(とうき)されていないことの証明書の交付を請求できるのですか?
証明書の交付を請求できる方は,取引の安全の保護と本人のプライバシー保護の調和を図る観点から,本人,その配偶者(はいぐうしゃ)・四親等内の親族,成年後見人(せいねんこうけんにん)など一定の方に限定されています。なお,取引相手であることを理由に,請求はできません。
本人又は成年後見人(せいねんこうけんにん)などが証明書の交付をする場合には,申請書以外の添付書面(てんぷしょめん)は必要ありませんが,本人の配偶者(はいぐうしゃ)や四親等内の親族が請求する場合には,その資格を証する書面として,本人との親族関係が分かる戸籍(こせき)の謄抄本(とうしょうほん)等を添付(てんぷ)する必要があります(詳細については,Q27をご覧ください)。
本人からの委任(いにん)を受けた代理人(だいりにん)も,本人に代わって証明書の交付を請求することができますが,この場合には委任状(いにんじょう)の添付(てんぷ)が必要となります。
下のいずれかを選び,用紙を出力することができます。また,東京法務局(とうきょうほうむきょく)の後見登録課(こうけんとうろくか)のほか,最寄りの法務局(ほうむきょく)または地方法務局(ちほうほうむきょく)(下の電話番号一覧を参照してください。)若しくはその支局などで入手することができます。
証明書発行の都合上,印刷を行う際に,「ページ設定」などにより,用紙をA4縦長,余白を上下左右いずれも5mmに設定してください(この設定で出力した際に2枚になったり,はみ出る部分がある場合は,適宜(てきぎ)余白の再調整を行ってください。)。
証明書発行の都合上,印刷を行う際に,「印刷設定―用紙サイズに合わせる」を選択するなどして,必ずA4縦長の用紙の四隅(すみ)のマーク(━及び■)が印字されるように調整してください。
申請書を直接,東京法務局(とうきょうほうむきょく)の後見登録課(こうけんとうろくか)及び東京法務局(とうきょうほうむきょく)以外の各法務局(ほうむきょく)・地方法務局戸籍課(ちほうほうむきょくこせきか)の窓口に提出する。
返信用封筒(あて名を明記の上,返信用切手を貼付した長3サイズのもの)を同封して下記の東京法務局(とうきょうほうむきょく)の後見登録課(こうけんとうろくか)へ送付する。
登記事項(とうきじこう)の証明書・登記されていないことの証明書の申請に必要な添付書面(てんぷしょめん)には,どのようなものがありますか?
本人の配偶者(はいぐうしゃ)または四親等内の親族が証明書の交付請求をする場合には,親族関係を証する書面として戸籍謄抄本(こせきとうしょうほん)や住民票(じゅうみんひょう)等を添付(てんぷ)する必要があります。本人からみて祖父・祖母,孫,叔父(おじ)・叔母(おば)及び,姪(めい)・甥(おい)など,本人との親等が離れている親族について,本人との親族関係を証明するには,複数の戸籍謄抄本(こせきとうしょうほん)等が必要になることがありますのでご注意ください。戸籍(こせき)の父母欄(らん)又は住民票(じゅうみんひょう)(外国人の場合は外国人登録原票(がいこくじんとうろくげんぴょう)の写し等)の記載から親族関係が分かれば結構です。
また,本人から委任(いにん)を受けた代理人(だいりにん)が,本人に代わって証明書の請求をすることもできますが,その場合には,委任状(いにんじょう)を添付(てんぷ)することが必要となります。
なお,証明書を交付する際には,免許証・保険証など本人確認のための資料の提示(ていじ)・提供(ていきょう)をお願いすることがあります。窓口で申請される場合には係員の指示に従って提示(ていじ)願います。また,郵送で申請される場合には,あらかじめコピーしたものを同封いただけますようご協力願います。
「禁治産(きんちさん)」および「準禁治産(じゅんきんちさん)」の宣告を受けている方は,平成12年4月から,それぞれ「成年被後見人(せいねんひこうけんにん)」および「被保佐人(ひほさにん)」とみなされます。これらの本人,配偶者(はいぐうしゃ),四親等内の親族のほか,成年後見人(せいねんこうけんにん)・保佐人(ほさにん)とみなされる方などは,後見(こうけん)または保佐(ほさ)の登記(とうき)の申請ができます。この登記(とうき)がされると登記官(とうきかん)から本人の本籍地(ほんせきち)の市区町村へ通知され,禁治産(きんちさん)および準禁治産(じゅんきんちさん)の記載のない新しい戸籍(こせき)が作られることになります。なお,この登記(とうき)の申請がされないと,禁治産(きんちさん)および準禁治産(じゅんきんちさん)の戸籍(こせき)上の記載はそのままとなります。
「禁治産(きんちさん)」等の宣告を受けている場合の,後見(こうけん)または保佐(ほさ)の登記(とうき)の申請はどのように行うのですか?
登記(とうき)申請は,平成12年4月から成年被後見人(せいねんひこうけんにん)または被保佐人(ひほさにん)とみなされる方の氏名,生年月日,住所および本籍(ほんせき)など所定の事項を記載し,申請人または代理人が記名・押印した書面に,1件につき4,000円の手数料(登記(とうき)印紙)を貼って,東京法務局(とうきょうほうむきょく)の後見登録課(こうけんとうろくか)に直接提出するか,書留(かきとめ)郵便により申請してください。なお,登記(とうき)申請書用紙については,Q30をご覧願います。
「禁治産(きんちさん)」等の宣告を受けている場合の,後見(こうけん)または保佐(ほさ)の登記(とうき)の登記(とうき)申請書用紙はどのようなものですか?
登記(とうき)申請書は,所定の事項が記載されていれば特に様式は問いません。なお,下のいずれかを選び,用紙を出力することができます。
ア 登記(とうき)申請書用紙(平成12年4月から成年被後見人(せいねんひこうけんにん)とみなされる方用)
印刷を行う際に,画像が用紙(A4縦を標準)の途中で途切れるときは,印刷設定などにより余白の調整を行ってください。
「禁治産(きんちさん)」等の宣告を受けている場合の,後見(こうけん)または保佐(ほさ)の登記(とうき)の申請に必要な添付書面(てんぷしょめん)には,どのようなものがありますか?
申請人の資格(本人との関係)を証する書面(例:申請人の戸籍(こせき)の謄本(とうほん)または抄本(しょうほん)など)
成年被後見人(せいねんひこうけんにん)とみなされる方の戸籍(こせき)の謄本(とうほん)または抄本(しょうほん)(禁治産(きんちさん)宣告を受けている旨の記載のあるもの)(外国人であるときは,審判書(しんぱんしょ)の謄本など成年被後見人(せいねんひこうけんにん)である方であることを証する書面)
禁治産(きんちさん)宣告をした裁判所およびその事件の表示を証する書面(例:審判書(しんぱんしょ)の謄本(とうほん)など)
成年被後見人(せいねんひこうけんにん),成年後見人(せいねんこうけんにん)および成年後見監督人(せいねんこうけんかんとくにん)とみなされる方の住所を証する書面(例:住民票の写し,戸籍(こせき)の附票(ふひょう)の写しなど)
成年被後見人(せいねんひこうけんにん)とみなされる方が外国人であるときは,その国籍を証する書面(例:外国人の登録原票記載事項(とうろくげんぴょうきさいじこう)証明書,旅券(りょけん)の写しなど)
申請人の資格(本人との関係)を証する書面(例:申請人の戸籍(こせき)の謄本(とうほん)または抄本(しょうほん)など)
被保佐人(ひほさにん)とみなされる方(外国人であるときを除く。)の戸籍(こせき)の謄本(とうほん)または抄本(しょうほん)(準禁治産(じゅんきんちさん)宣告を受けている旨の記載のあるもの)
被保佐人(ひほさにん)とみなされる方であることを証する書面(例:審判書(しんぱんしょ)の謄本(とうほん))
準禁治産(じゅんきんちさん)宣告をした裁判所(さいばんしょ)およびその事件の表示を証する書面(例:審判書(しんぱんしょ)の謄本(とうほん)など)
被保佐人(ひほさにん)とみなされる方が外国人であるときは,その国籍を証する書面(例:外国人の登録原票記載事項(とうろくげんぴょうきさいじこう)証明書,旅券の写しなど)
登記(とうき)の申請や登記事項(とうきじこう)の証明書の交付の請求をオンラインによりすることができるのですか?
住所変更などにより登記(とうき)の内容に変更が生じたときに行う「変更の登記(とうき)」や本人の死亡などにより法定後見(こうけん)または任意後見(こうけん)が終了したときに行う「終了の登記(とうき)」の申請,または「登記事項(とうきじこう)の証明書」や「登記(とうき)されていないことの証明書」の交付請求については,インターネットを利用してオンラインにより手続をすることができます。
嘱託登記(しょくたくとうき)を除く変更の登記(とうき)または終了の登記(とうき)の申請および登記事項(とうきじこう)の証明書または登記(とうき)されていないことの証明書の交付請求は,インターネットを利用してオンラインにより手続をすることができます。
オンラインにより登記(とうき)の申請または証明書の請求をする場合は,法務省(ほうむしょう)ホームページ上の法務省(ほうむしょう)オンライン申請システムを利用して行うことができます。まず,オンライン申請を行うためのユーザ登録を行い,申請者ID及びパスワードを取得し,これを用いて法務省(ほうむしょう)オンライン申請システムにログインし,申請に必要な様式を取得します。
)オンライン申請を行う場合は,電子証明書(でんししょうめいしょ)を事前に取得する必要があるほか,申請書を作成・送信するためのパソコン環境や通信環境を準備し,オンライン申請に必要なプログラムをインストールする必要がありますので,法務省(ほうむしょう)オンライン申請システムのページを必ずご覧ください。
住所変更などにより登記(とうき)の内容に変更が生じたときには変更の登記(とうき)を,本人の死亡などにより法定後見(こうけん)または任意後見(こうけん)が終了したときには終了の登記(とうき)を,本人,成年後見人(せいねんこうけんにん)等,本人の親族その他利害関係人から登記(とうき)の申請をすることになります。この登記(とうき)の申請をオンラインで行う場合には,法務省(ほうむしょう)オンライン申請システムから,変更の登記(とうき)または終了の登記(とうき)の申請に必要な様式を取得した後,必要な事項を入力し,電子署名(でんししょめい)を行い,当該電子署名(でんししょめい)を行った者を確認することのできる電子証明書(でんししょうめいしょ)と併せて法務省(ほうむしょう)オンライン申請システムに送信することにより行います。
)電子証明書(でんししょうめいしょ)は,法務省(ほうむしょう)オンライン申請システムで利用できる認証機関が発行しているもので,現在,成年後見登記(こうけんとうき)に利用できるのは,a「商業登記(とうき)に基礎を置く電子認証制度(でんしにんしょうせいど)」を運営する電子認証登記所(でんしにんしょうとうきしょ),b「AccreditedSignパブリックサービス2」を提供する日本認証(にほんにんしょう)サービス株式会社,c 地方公共団体による「公的個人認証(こうてきこじんにんしょう)サービス」に係る認証局の電子証明書(でんししょうめいしょ)になります。
代理人によって申請する場合は,委任状(いにんじょう)に代わる電子データに申請人による電子署名(でんししょめい)が行われたものを併せて送信しなければなりません。
変更の登記(とうき)または終了の登記(とうき)の申請には,登記(とうき)の事由を証する書面を添付(てんぷ)する必要がありますので,オンラインで申請する場合は,この書面に代わる情報(電子戸籍謄抄本(こせきとうしょうほん)等)を併せて送信しなければなりません。
)住所の変更の登記(とうき)または本人の死亡による終了の登記(とうき)の申請の場合は,住民基本台帳(じゅうみんきほんだいちょう)法第30条の7第3項の規定により,本人確認情報の提供を受けて,登記官(とうきかん)が住所の変更または死亡の事実の確認をすることができる場合には,登記(とうき)の事由を証する書面の添付(てんぷ)は必要ありません。
証明書の交付請求をオンラインにより行う場合には,電子データにより交付される電子的な証明書を求める方法と,従来どおりの紙の証明書の交付を求める方法(送付を求める場合に限ります。)とがあります。請求方法は,法務省(ほうむしょう)オンライン申請システムから,必要な様式を取得した後,必要な事項を入力し,電子署名(でんししょめい)を行い,当該電子署名(でんししょめい)を行った者を確認することのできる電子証明書(でんししょうめいしょ)と併せて法務省(ほうむしょう)オンライン申請システムに送信することにより行います。
)電子的な証明書は,提出先機関によっては利用できない場合がありますので,必ず,提出先機関に確認した上で,請求してください。
電子的な証明書の取得方法は,証明書の発行後,法務省(ほうむしょう)オンライン申請システムに格納されますので,同システムから取得することができます(処理状況一覧から手続が完了しているか否かを確認することができます。)。この電子的な証明書には,登記官(とうきかん)の官職署名および法務省(ほうむしょう)認証局によって発行される官職証明書が付され,証明書の発行者が東京法務局(とうきょうほうむきょく)の登記官(とうきかん)であること,証明書が改ざんされていないことを確認することができます。
本人の配偶者(はいぐうしゃ)または四親等内の親族が本人に係る証明書の交付請求をする場合には,親族関係を証する書面として戸籍謄抄本(こせきとうしょうほん)等を添付(てんぷ)する必要がありますので,この書面に代わる電子的な情報(電子戸籍謄抄本(こせきとうしょうほん))を併せて送信することが必要です。
代理人によって申請する場合は,委任状に代わる電子データに申請人による電子署名(でんししょめい)が行われたものを併せて送信しなければなりません。
オンラインにより登記事項(とうきじこう)の証明書または登記(とうき)されていないことの証明書の交付を請求する場合には,次に定める額の手数料を納付しなければなりません。この手数料は,手数料納付に必要な法務省(ほうむしょう)オンライン申請システムから通知される納付番号および確認番号によりインターネットバンキング等により,電子的に行わなければなりません。
)手数料の納付後,証明書の交付請求を取り下げしたこと等により,手数料の還付を求める場合の手続については,東京法務局(とうきょうほうむきょく)の後見登録課(こうけんとうろくか)にお問い合わせください。
速達,簡易書留(かきとめ),書留(かきとめ)の取扱いによる送付を求める場合には,490円(2通以上の送付を求める場合にあってはその合計額)に速達,簡易書留(かきとめ),書留(かきとめ)に要する料金をそれぞれ加算した額。なお,1通の枚数が10枚を超えるものについては,その超える枚数5枚ごとに200円が加算されます。)
速達,簡易書留(かきとめ),書留(かきとめ)の取扱いによる送付を求める場合には,330円(2通以上の送付を求める場合にあってはその合計額)に速達,簡易書留(かきとめ),書留(かきとめ)に要する料金をそれぞれ加算した額。)
全国の家庭裁判所(かていさいばんしょ)(「各地の裁判所(さいばんしょ)」 裁判所(さいばんしょ)のホームページ)
全国の弁護士会(べんごしかい)(「弁護士会一覧(べんごしかいいちらん)」 日本弁護士連合会(にほんべんごしれんごうかい)のホームページ)
全国の司法書士会(しほうしょしかい)(社団法人成年後見(しゃだんほうじんせいねんこうけん)センター・リーガルサポート)
全国の社会福祉協議会(しゃかいふくしきょうぎかい)(社会福祉法人全国社会福祉協議会(しゃかいふくしほうじんぜんこくしゃかいふくしきょうぎかい)のホームページ)

[ 59] 成年後見制度〜成年後見登記制度〜
[引用サイト]  http://www.moj.go.jp/MINJI/minji17.html



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