計算とは?

子どもに確かな学力を育てるには、読み書き計算の力をしっかりとつけることです。それは、知識というものは、言語と数字によって成りたっているからで、知識を成り立たせている獲得言語が豊富であり、数的処理が速く正確であることが、確かな学力の土台となるからです。また、最近はやりの自主学習というものも、それぞれの学習活動の中身は読み書き計算ですから、読み書き計算に習熟することは、自主学習の土台ともなるものです。
計算力は算数のかなめです。そしてその計算力の土台部分は、小学校2年生までに学習します。しかし、各種行事の増加や授業時数の減少で、なかなか定着しないというのが実態です。
例えば、ある教科書では九九は2年生の2学期に学習しますが、3学期の教材に九九を使うものはまったくありません。つまり教科書通りの授業では、練習不足になってしまう危険性があるのです。
百ます計算はたて横十個に並んだ計百個のますめを用意し、足す、引く、かけるなどの計算をしていくものです。単純な方法ですが、すべての計算が網羅され、またタイムを計測できるので計算力の伸びを自覚しながら努力できるのが特色です。
ところが、時々子どもの計算をストップウォッチで計るなんてかわいそうだという意見の方がおられます。けれども、これはいらぬ心配です。子どもたちは最初いやがるようなことを言う子がいるかもしれませんが、どんどん記録はよくなりますから、多くの子どもたちは百ます計算を喜んでやります。
大切なのは、毎日すこしずつやって、毎日記録を取ることです。そうすることで、子どもたちは記録が伸びることが励みとなり、がんばることができるのです。
経験上、足す・引く・かけるがそれぞれ3分を超えると、全体的に計算上のミスが増え、5分を超えるようだと桁数の多い筆算などはできないなどの問題がでてきます。
ですから、逆に言うとこうしたレベルに達することが目標になります。実際には、足す・引く・かけるがそれぞれ2分以内が目標になります。実際指導してみると、ほとんどの子どもはこの目標を達成できます。
計算は毎日少しずつやることが鉄則です。学校で2こま、宿題で2こまやることで速くなってきます。4年生以上の場合だとだいたい、1週間で1.5倍、2週間で2倍くらいの速さになってきます。
タイムは毎日計測し、記録してください。そして、記録のとき必ず一人ひとりに今日は何秒上がったねとか、今日は少し下がったけど明日はがんばろうねと声をかけてください。百ます計算に限らず、子どもはこうして声をかけられることで本気になり、どんどん伸びていきます。逆に声かけがなければ、百ます計算のような単純な学習活動は苦痛なものになってしまうのです。
長期間計算をしていると、記録の伸びないスランプの時期がきます。そういう時は、思い切って20分程度、百ます計算が何こまできるか挑戦するとスランプの克服ができる場合があります。
さて、こうした百ます計算をしていっても、特に割り算の筆算などでつまずく子どもがでてきます。この子たちの様子を観察していて、あるタイプの計算で子どもたちがつまずいていることにある先生が気がつかれました。兵庫県西宮市の三木俊一先生です。
そのあるタイプの問題というのは、53÷8のようにあまりを繰り下がりのある引き算で求めるタイプの問題です。子どもたちにとって繰り下がりのある引き算はなかなか定着が難しく、また、この問題というのは仮商をたてたり、九九の計算のあとの連続の中でやりますから、いっそう不正確になりがちなのです。このあまりが繰り下がりの引き算で求められる基礎割り算は全部でちょうど百あります。
ですから、これも百ますと同じよう毎日やらせて定着させますが、5分以内にできるようになればかなり計算力が高まってきます。実際に指導してみると、6年生くらいになると2分前後でやってしまう子もたくさん出てきます。

[ 96] 本文
[引用サイト]  http://www2.nkansai.ne.jp/sch/hpkage/kyousi/education/gakuup/keisan.htm



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