立腹とは?

米『タイム』誌はYouTubeを「2006年で最高の発明」と呼んだ。そのYouTubeで、ニューヨークに住むインド人のコメディアン、ゴーサム・プラサドが公開した、ユーモアあふれる動画がインドのメディアで大きな注目を集めている。

インド政府は、建国の父マハトマ・ガンジーを下品に見せたビデオに対し、強い抗議を表明した。この不愉快なビデオは、プラサドが扮(ふん)したガンジーがポールダンス(ポール=棒を利用してセクシーでアクロバティックな技を披露するダンス)を踊ったり、衣服を脱いだり、短剣を投げたり、かわいい2人の女性たちと食事をしたりする様子を見せた。

インド政府はYouTubeに対し、「サイトが見られないようにする」「サイトからこの不愉快なビデオを外してもらう」「インド人の感情を傷つけたことに対して謝罪をしてもらう」などの方策を考慮中だ。また、このビデオを繰り返し放映したインドのテレビ局に対しても何らかの行動を取ることを考えているという。

インドの人々は、いまでもマハトマ・ガンジーを崇拝し続ける(ロイター) ガンジーは最も崇拝されているインドの指導者で、インドの国民の尊敬度は非常に高い。ガンジーの哲学にヒントを得た最近の映画(「ラゲ・ラホ・ムンナバイ」)は大ヒットとなった。若い世代の間でガンジーの哲学に対する興味を復活させる助けともなった。若者たちがこのビデオにどのような反応を示すのかはまだ不明だ。

私が見るところでは、若者たちの大部分はこのビデオを歓迎はしないとしても、政府がこのビデオを無視し、自然に関心が薄れるのを待つことを勧めるだろうと思っている。YouTubeに対して何らかの行動を取れば、このウエブサイトに値しない宣伝を不必要に行うことになる。また、もしガンジーが今生きていれば、ビデオを見て大笑いしただろうと思う。

インターネットの世界は記録的に成長しており、世界は地球規模になり国境がなくなっている。国際的な共有サイトは無数に増え、数カ国にわたって若者たちにネットを通じて自分の意見を表明する自由を与えた。

世界中のどこにいる誰でもが、すぐに、そしてコストが安い宣伝行為をしたいときにこのビデオのようないたずら行為を起こせる。今回のような侮辱的ビデオの下見をし、発信することを防ぐソフトをYouTubeが持っていない限り、いたずら行為が起きないようにするのは不可能だ。インド政府がお決まりの反応をすれば、つまらないことに夢中になる人々の手中にはまり、このような人々の宣伝行為をするだけになる。

しばらく前に、ソーシャル・ネットワーキング・サービス「オーカット」上で「インドを嫌え」というキャンペーンのビデオを放映し、似たような論争が起きた。インド政府は今回のように抗議表明をしたが、後日、当のウェブサイトに侮辱的な映像を取り下げてくれるよう、静かに依頼するのが最善の選択肢だったことに気がついた。

ガンジーを下品に扱うどんなビデオも、インドの国民の間で良い評判を得ることは決してないだろう。一方、インドの政治家たちはけちな政治上の利益を得るために、インド人の感情を利用することをいとわないだろう。

[ 155] YouTubeに立腹したインド政府 - OhmyNews:オーマイニュース
[引用サイト]  http://www.ohmynews.co.jp/news/20070410/4674



お気に入り



  • track feed
    • seo